2017:J2:21節:H:vs水戸ホーリーホック「二巡目の躍進に期待が高まる快勝」
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杉野雅昭
2017年07月02日 19:42 visibility124
岡山vs水戸:3-0
得点者:24赤嶺 真吾(8石毛 秀樹)、10大竹 洋平(17朴 亨鎮)、24赤嶺 真吾(10大竹 洋平)
観客数:8,084人
1、チーム情報&評点
評価基準
良:1~5:悪
審判
主審:柿沼 亨:2.5
副審:亀川 哲弘、高寺 恒如:2.5
H:岡山
監督
長澤 徹:2.0
スタメン
24赤嶺 真吾:1.5
8石毛 秀樹:2.0、30豊川 雄太:2.5
17朴 亨鎮(パク・ヒョンジン):2.0、16関戸 健二:2.5、27塚川 孝輝:2.5、21加地 亮:2.0
14喜山 康平:2.0、39篠原 弘次郎:2.0、19片山 瑛一:1.5
22一森 純:2.0
リザーブ
GK:13櫛引 政敏
DF:33張 碩元(チャン・ソグォン)、3久木田 紳吾、2澤口 雅彦
MF:25武田 将平、10大竹 洋平
FW:20藤本 佳希
途中交代
27塚川 孝輝→2澤口 雅彦:2.5
30豊川 雄太→10大竹 洋平:1.5
8石毛 秀樹→3久木田 紳吾:2.5
寸評
監督:長澤 徹:守備と運動量のバランスを交代采配で調整し、追加点を奪う流れを作った。
GK:22一森 純:フィード、飛び出し、セーブと持ち味を存分に発揮し完封に貢献。
左CB:14喜山 康平:縦へ付けるパスで、攻撃のリズムを作った。
中CB:39篠原 弘次郎:中央のCBとして的確なポジショニングで、完封に貢献。
右CB:19片山 瑛一:前の選手と連動した攻撃参加で、攻撃活性化に貢献した。
DH:16関戸 健二:ビルトアップと運動量で、チームに貢献。
DH:27塚川 孝輝:攻守で走り切って、セカンドボール回収や攻撃に厚みを生み出した。
左WB:17朴 亨鎮:ロングスローとクロスで左サイドの攻撃を牽引した。
右WB:21加地 亮:年齢を感じさせない驚異的な運動量で、チームの勝利に貢献した。
ST:8石毛 秀樹:高い技術を生かしたプレーで、得点に絡んだ。
ST:30豊川 雄太:攻守で走り切って、チームに流れを呼び込んだ。
CF:24赤嶺 真吾:コーチングとポストプレーで攻撃に厚みを生み、自身も2ゴールの活躍を見せた。
交代:2澤口 雅彦:1点リードをどう生かすかという難しい局面であったが、役割をしっかり果たした。
交代:10大竹 洋平:今季初ゴールと再び24赤嶺 真吾のゴールをアシストした。
交代:3久木田 紳吾:完封を狙う交代意図にしっかり応えた。
A:水戸
監督
西ヶ谷 隆之:3.5
スタメン
8林 陵平:3.5、38前田 大然:3.0
30外山 凌:3.5、10佐藤 和弘:3.5
11橋本 晃司:3.5、6内田 航平:3.5
20今瀬 淳也:4.0、33福井 諒司:4.0、24細川 淳矢:4.0、25浜崎 拓磨:4.0
21笠原 昂史:4.0
リザーブ
GK:1本間 幸司
DF:2田向 泰輝、32ルイス・パウロ・ダ・シルバ(パウロン)
MF:7船谷 圭祐、17湯澤 洋介、18白井 永地
FW:19山村 佑樹
途中交代
30外山 凌→17湯澤 洋介:3.0
11橋本 晃司→18白井 永地:3.0
25浜崎 拓磨→32ルイス・パウロ・ダ・シルバ(パウロン):3.0
2、得点経過
H:岡山:24赤嶺 真吾(8石毛 秀樹)
右サイドで、上手く繋いで、16関戸 健二のスルーパスに21加地 亮となりますが、水戸の選手が先に触られてしまいます。しかし、クリアまでは行けず、岡山が右CKを獲得しました。
その右CKのキッカーは8石毛 秀樹で、このシーンでも精度の高いボールを蹴り、後ろから飛び込んできた24赤嶺 真吾が叩きつけるヘディングシュートを放ちます。シュート自体は、正面でしたが、GKの前に居た水戸の選手が、クリアを試みるも斜め左後方に飛びました。ラッキーであったのは、触らなければGKの21笠原 昂史の守備範囲であったという点で、前の選手が触った事でゴールになったシーンでした。
一連のCKの獲得までの流れが秀逸で、21加地 亮の繋ぐ能力の高さと8石毛 秀樹と19片山 瑛一、16関戸 健二の攻撃センスが光っていました。また、21加地 亮の走力が目立った試合であったと思いますが、チームとしてのミスの少なさが、21加地 亮の機を見たプレーというのが、目立つようになった理由の1つと言えると思います。本当にこのシーンを見てもチームとして良い状態にある事を感じる事ができた得点であったと思います。
H:岡山:10大竹 洋平(17朴 亨鎮)
岡山がクリアして、セカンドボールを水戸が回収します。この時、水戸の選手は、繋いで組み立てようとしていましたが、17朴 亨鎮(パク・ヒョンジン)が、そのパスを狙っていて、インターセプトから駆け上がります。17朴 亨鎮(パク・ヒョンジン)は、予め高めのポジションを取っていた24赤嶺 真吾に預けます。パスを受けた24赤嶺 真吾がしっかり収めてサイドへ展開します。この時、水戸は前がかりになっていた事で生じていたスペースへ、17朴 亨鎮(パク・ヒョンジン)が、この苦しい時間帯に長い距離走って受けます。そこで、すぐにクロスを入れるのではなく、フリーであった事もあり、更に深いところまで進んで、マイナス気味の速くて低いクロスを入れます。この結果、マイナスのクロスであった事で、21笠原 昂史は飛び出せませんでした。更に速かった事で、クリアが難しくなり、クロスの弾道が低かった事で、10大竹 洋平もそこに飛び込むだけという感じでした。
この時は、この時間帯にしっかり走った事で、生まれたゴールであったと思います。また、少し前までの時間帯で、波状攻撃を受けていた中で、集中力を切らさず、そういった機会が来るのを待っていた事で、生まれたゴールでもあると思います。そして、24赤嶺 真吾が、前線に残っていた事も大きかったと思います。
H:岡山:24赤嶺 真吾(10大竹 洋平)
22一森 純のゴールキックから始まります。そのゴールキックの落下点にいた24赤嶺 真吾が空中戦に競り勝ち、ボールは前方に飛びます。このボールに反応した10大竹 洋平が、対応するDFから完全に主導権を握ります。この前で実は、主導権はまだ握れるか分からない状態で、10大竹 洋平がボールに向かっていく動きを見た24赤嶺 真吾がスペースへ走り込んでいました。10大竹 洋平もその動きを把握すると、そこへ絶妙なスルーパスを通し、24赤嶺 真吾もコースを突いたシュートを放ちます。21笠原 昂史も足で触れますが、コースも良く威力があった事で弾ききれず、ゴールに転がっていき、岡山が駄目押しの3点目という流れでした。
全ゴールに絡んだ24赤嶺 真吾の存在を改めて感じる事ができたこの試合の3点目であったと思います。10大竹 洋平と24赤嶺 真吾の相性は、非常に良さそうで、今後の試合での二人の連係プレーが楽しみです。
3、戦評
数値評
評価基準
良:A~E:悪
H:岡山
攻撃評価:A
守備評価:A
采配評価:A
総合評価:A
A:水戸
攻撃評価:D
守備評価:E
采配評価:D
総合評価:D
文章評
ホームでの好調が、アウェーにも好影響を生み、怪我人が戻って来た中で、チームの軸が出来つつある最近の試合ですが、この試合でも好調を維持できるかどうかという試合でした。また、前半戦最終戦で、対戦相手も13試合負けなしで、5連勝中の水戸という難しいシチュエーションでもありました。
試合の方は、3-0という完勝で、内容も非常に良く二巡目の後半戦に向けて、次に繋がる良い試合であったと思います。
さて、具体的に良かった点や今後の課題について述べて行きたいと思います。
まず、1つの変化として24赤嶺 真吾が戻って来たという事。これは、この試合の最大の勝因かと思います。個の力の部分で、前線のターゲットしてもポストプレーの質も高く、フィニッシャーとしても非常に優秀な選手であると、改めて感じる事ができる試合でした。
今回は、それに加えて、1トップとしてプレスに行くかどうかの判断であったり、コーチングの面での高い戦術理解度感じる事ができました。よく観察すると気づかれると思いますが、声と手振りで、プレスの指示とを出すなどして、積極的にコミュニケーションをとっていました。この結果、プレスがかなり効いていて、水戸の選手が、余裕を持ってロングパスを入れる事ができず、ロングパスの質の低下に繋げる事に成功しました。こういった事もあり、前線の2人に効果的なロングパスがなかなか通らず、38前田 大然のスピードと8林 陵平の高さをほぼ封じる事に成功しました。
また、24赤嶺 真吾が、終盤に1人前線に残った事で、岡山が大きくクリアした時や自陣深くでボールを奪った時に、ターゲットに出来ました。この結果、チームとしての迷いが減り、岡山が苦手としていたカウンターを狙える状況を作る事ができる様になりました。2点目の追加点は、まさにその恩恵で、今後も1つの選択肢として、有効な手段に成りえると思います。
2つ目は、右サイドの活性化が挙げられると思います。21加地 亮、19片山 瑛一の相性は、非常に良くDHの16関戸 健二や27塚川 孝輝やSTの8石毛 秀樹と30豊川 雄太とも上手く絡んで、左右両サイドから効果的な攻撃が出来る様になっています。個人技を生かす事ができる組織的なプレーも開幕の頃と比べて、大分良くなり、良い状態であると思います。
3つ目は、セットプレーで得点が増えた事です。
まず、この試合から多く見られる様になった17朴 亨鎮(パク・ヒョンジン)のロングスローという新たな武器が出来ました。この結果、19片山 瑛一の負担が減った事とロングスロの質が違う事で変化が生まれました。更にチームのバランスも良くなり、ロングスローがより有効になった事が1点目です。
次に、8石毛 秀樹がスタメンになった事で、プレースキックの精度がより高まった事が大きいと思います。勿論、チームの平均身長が高くなったことで、より効果的に成って来たともいえると思いますが、プレーの1つ1つを見ても蹴るテクニックに関しては、高いレベルにある事は間違いないかと思います。この結果CKやFKの期待値は高くなってきたことが、2点目です。
更にチームが好調になってきた事で、セットプレー機会が増えたきた事。上記の2点を活かすためには、そういった状況を作らなければならないですが、ここ数試合は、本当にセットプレーの回数が増えて来たと思います。その結果、得点により繋がり易くなったというのが、3点目です。
以上3点により、セットプレーが貴重な得点源となり、無敗を維持出来ているチームの好調の下支えになっている事は間違いないかと思います。
課題としては、波状攻撃を受ける時間が長い点です。この部分の問題点改善として、24赤嶺 真吾を前線に貼ったり、守備的な選手投入で、後ろの高さや運動量を増やすという策で、対抗しているもののまだまだ不十分と言えると思います。しっかり、同点そして、逆転を狙ってくるチームに対して、クリアして、セカンドボールを拾ってカウンター。こういったシーンを増やして行かなければ、J1では、厳しいと思います。シュートレンジが全然違うので、リトリートする事が多い、終盤の悪い流れの時間帯の守り方を調整して、この試合の2点目や3点目の様なシーンを増やして、勝ちきれると試合を増やしていって欲しいです。そういったシーンを増やしていく事ができれば、連勝できる様になると思います。
水戸の13試合無敗をを止めて一巡目を終えた事は自信を掴む上では、大きな1勝であったと思います。次節からの二巡目の後半戦では、1勝ずつ勝利を重ねていき、プレーオフ以上を目指して欲しいです。
試合評
MOM:24赤嶺 真吾(岡山)
MIP:10大竹 洋平(岡山)
満足度:8点(10点満点)
岡山から世界へ
To Be Continued
by 杉野 雅昭(masaaki sugino)
記事の質の向上のために反対意見や間違いの指摘などのコメントも大いに歓迎ですので、気軽にコメント宜しくお願い致します。
また、イイネ数は、記事を書く意欲へと繋がる事に加えて、記事を書く上での参考とさせて頂いてます。
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