2017:CWC:準決勝:UAE:アルジャジーラvsレアルマドリード「まさかの展開も最終的には順当にレアルマドリードが勝つ」

アルジャジーラvsレアルマドリード:1-2
得点者:31ロマリーニョ(10ムバラク・ブスファ)、7クリスティアーノ・ロナウド(10モドリッチ)、11ベイル(17ルーカス・バスケス)

1、チーム情報&評点

評価基準

良:1~5:悪

審判

主審:サンドロ・リッチ:2.5
副審:エメルソン・デ・カルヴァーリョ、マルセロ・ヴァン・ガッシ:2.5

H:アルジャジーラ

監督

ヘンク・テンカーテ:3.0

スタメン

31ロマリーニョ:2.5、7アリ・マブフート:3.0
51ハリファ・ムバラク:3.5、10ムバラク・ブスファ:3.0、
21ヤコブ・アルホサニ:3.5
12サリム・ラシド:3.5、44ファレス・ジュマ:3.5、4モハメド・アイド:3.5、5ムサレム・ファエズ:3.5、40モハマド・アルアッタス:3.5
1アリ・ハセイフ:1.5

リザーブ

GK:36ハレド・アルセナーニ、56 アブドゥルラフマン・アルアメリ
DF:3サレム・アルエーディ、6サイフ・ハルファン、14エイサ・モハメド、27サレム・アブダラ、80サリム・アリ
MF:9サルドル・ラシドフ、15ハルファン・アルレジ゙、35アブダラ・ラマダン
FW:45アハメド・ラビア、70アハメド・アルハシミ

途中交代

1アリ・ハセイフ→36ハレド・アルセナーニ:3.0
51ハリファ・ムバラク→14エイサ・モハメド:3.0
21ヤコブ・アルホサニ→45アハメド・ラビア:3.0

 

A:レアルマドリード

監督

ジネディーヌ・ジダン:2.0

スタメン

7クリスティアーノ・ロナウド:2.0、9カリム・ベンゼマ:2.5、22イスコ:2.5
23マテオ・コバチッチ:2.5、10ルカ・モドリッチ:2.5
14カゼミーロ:2.5
12マルセロ:2.5、6ナチョ・フェルナンデス:2.5、5ラファエル・バラーヌ:2.5、19アフラク・ハキミ:3.0
1ケイロス・ナバス:2.5

リザーブ

GK:13キコ・カシージャ、35モハ・ラモス
DF:2ダニエル・カルバハル、15テオ・エルナンデス
MF:8トニ・クロース、17ルーカス・バスケス、18マルコス・ジョレンテ、20マルコ・アセンシオ、24ダニ・セバージョス
FW:11ガレス・ベイル、21ボルハ・マジョラル

途中交代

22イスコ→20マルコ・アセンシオ:2.5
23マテオ・コバチッチ→17ルーカス・バスケス:2.5
9カリム・ベンゼマ→11ガレス・ベイル:1.5

2、得点経過

H:アルジャジーラ:1-0:31ロマリーニョ(10ムバラク・ブスファ)

経過

 6ナチョ・フェルナンデスが落としたボールを14カゼミーロが体を寄せて味方にクリアさせようとしますが、19アフラク・ハキミが触れず、逆に10ムバラク・ブスファが触って、そのまま持ち込んで行きます。10ムバラク・ブスファは、外に抜けて行った31ロマリーニョの前のスペースへパスを出します。5ラファエル・バラーヌが、31ロマリーニョとの1対1で対応します。31ロマリーニョが切り返して、シュートをペナルティエリア内から打ちます。1ケイロス・ナバスが反応して飛びつきますが、間に合わず、そのまま決まってアルジャジーラが先制。

コメント

 14カゼミーロのところでクリアしたかったところですね。味方選手と距離がありましたし、冷静に判断していれば、クリアできたと思いますが、押し気味に進めていた分、少し対応が甘かったです。オフサイドになったシーンを含め、守備時の甘い判断というのが、少し目についたのが、気になるところです。

A:レアルマドリード:1-1:7クリスティアーノ・ロナウド(10ルカ・モドリッチ)

経過

 スローインの流れからレアルマドリードが巧く囲い込んで、ボールを奪うと、10ルカ・モドリッチがうけて、スルーパスを狙います。44ファレス・ジュマが足を伸ばしてクリアしようとしますが、届かずそのまま7クリスティアーノ・ロナウドに通ります。7クリスティアーノ・ロナウドは、巧くトラップして反転してシュートを左隅に打ち込みます。1アリ・ハセイフの怪我を受けて交代して入ったファーストプレーで、36ハレド・アルセナーニが飛びつきますが、そのまま決まってレアルマドリードが、同点に追いつきます。

コメント

 巧く囲い込んだ良い守備からのショートカウンターでした。10モドリッチのスルーパスも素晴らしかったですが、7クリスティアーノ・ロナウドの1トラップのボールの落としどころも素晴らしかったです。あのトラップあっての素晴らしいゴールであったと思います。

A:レアルマドリード:1-2:11ガレス・ベイル(17ルーカス・バスケス)

経過

レアルマドリードのスローインから17ルーカス・バスケス→19アフラク・ハキミ→10モドリッチ→審判→12マルセロと繋いで、12マルセロが浮き球のボールを17ルーカス・バスケスに通します。ここも17ルーカス・バスケスが巧くトラップして良い位置にボールを持ってくると、マイナスのクロスを入れます。これに反応した11ガレス・ベイルが巧く左足で合わせて、左へ流し込む様なシュートを打ちます。GKの36ハレド・アルセナーニの前にDFがいたので、飛びつけず、そのまま決まって、レアルマドリードが、逆転に成功しました。

コメント

 審判に途中当たりましたが、そこまで大きなアクシデントではなかったので、むしろそこから精度の高いボールを17ルーカス・バスケスに通した辺り、流石12マルセロというプレーでした。このシーンでもパスを受けた17ルーカス・バスケスのトラップは、やはり良かったです。こういった細かいプレーをしっかり出来るのはこのレベルだと普通かもしれませんが、やはり次元が違うと思います。11ガレス・ベイルのシュートもしっかり枠に飛ばしてましたし、チームとして、そういったプレーを共有出来ていると感じるゴールの1つでした。

3、戦評

数値評

評価基準

良:A~E:悪

H:アルジャジーラ

攻撃評価:C
守備評価:E
采配評価:C
総合評価:D

A:レアルマドリード

攻撃評価:A
守備評価:B
采配評価:B
総合評価:B

文章評

寸評

 開催国枠ながら2連勝して、準決勝に勝ち進み、選手がサッカーゲームで、使っているチームであるレアルマドリードとの対戦が出来る様になったアルジャジーラと、前回の大会で、優勝し、史上初の連覇を目指すレアルマドリードという構図でした。

 試合の方は、事前予想通りレアルマドリードが攻めるという展開で、多くの決定機を作りますが、1アリ・ハセイフが、ファインセーブを連発し、なかなかゴールを割れません。レアルマドリードが、先制するのも時間の問題かと思われましたが、一発のカウンターで、アルジャジーラが先制ゴールを決めます。すると、アルジャジーラの動きが良くなります。ビデオ判定で、追加得点がオフサイドになってレアルマドリードが命拾いします。
しかし、ファインセーブを連発していたアルジャジーラのGK1アリ・ハセイフが負傷交代すると、内容がリードされても良かったレアルマドリードが良かった事もあり、後半に同点に追いつくと、より流れを掴んだレアルマドリードが、逆転ゴールを決めて、そのまま試合終了。
 この結果を受けて、アルジャジーラの開催国枠からの快進撃は止まり、逆にレアルマドリードが、初の連覇への挑戦権を得ました。

アルジャジーラ評

 この試合は、正直0-10で負けても不思議ではないぐらいレアルマドリードに好機を何度も作られていました。しかし、1アリ・ハセイフの神セーブ連発で、0-0で試合進める事が出来ていました。ただ、1アリ・ハセイフこそ良かったものの守備は非常に緩くデュエルの部分で、ほぼ負けており、ゴール前で、決定機を作らせる要因となっていました。
 それでも開幕戦、準々決勝とゴール前でのカウンターの切れ味は、レアルマドリードに対しても通用して、カウンターでの先制に成功しました。オフサイドになったシーンを含め、このカウンターは、非常に効果的で、もし、もっと守備の部分で組織的にも個人的にももっと戦えていれば、違う結果にすることは十分可能であったと思います。
 それだけ守備は、非常に緩かったです。得点直後こそある程度戦えていましたが、レアルマドリードの選手が巧いとはいえ、名前負けしていたのか、気持ちで、圧倒されていました。開催国枠の王者とはえい、もっと戦う姿勢を見せて欲しかったです。それだけ良いものを持っていましたし、今後勝ち抜いてくる力は、十分あると感じました。ただ、レアルマドリードに対して、焦りを生み出してもおかしくない素晴らしい戦いぶりであったと思います。

レアルマドリード評

 正直、立ち上がりから決定機を何度も作っており、何故得点出来ないのか。そういった試合であったと思います。1アリ・ハセイフの前に結局負傷交代するまで1点も取れなかった事を考えると、もし、負傷交代しなかったらと考えると、怖かったです。
 ただ、1つ1つのトラップ、パス、ドリブル、シュートを見ても同じサッカーには見えないぐらい柔らかく、別次元のレベルの高さを感じました。
 アルジャジーラの寄せ緩かったこともあり、面白いぐらい決定機を作っていただけに、もっと楽に試合を進めたかった。そういった試合であったと思います。
 少し攻撃に比重を置いていたこともあり、守備では1失点した事に加えて、ビデオ判定が無ければ、2点ビハインドになりかねない難しい試合展開でしたが、その辺り、しっかり逆転して勝利に繋げる辺り、運と実力を備えた素晴らしいチームであると感じました。

試合評

Man Of the Match(MOM):11ガレス・ベイル(レアルマドリード)
Most Impressive Player(MIP):1アリ・ハセイフ(アルジャジーラ)
満足度(10点満点):7点(★★★★☆)

世界一を目指す戦い
To Be Continued

by 杉野 雅昭(masaaki sugino)

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