ファジアーノ岡山2018年シーズン前考察Part5「TRM姫路獨協大学戦の感想と、TRM愛媛戦の注目ポイント」
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杉野雅昭
2018年02月01日 23:25 visibility580
1、前書き
Part4で、触れたTRM姫路獨協大学戦の注目ポイントに対する回答と、試合を見て感じた事を中心に考察していきたいと思います。最後にはTRM愛媛戦の注目ポイントにも触れています。まずは、ポジション別分布と2018シーズンの背番号を書いてまとめたものを最初に書きたいと思いますので、宜しくお願いします。
2、選手構成
3-4-3(3-4-2-1)の場合
GK:13金山 隼樹、22一森 純、1椎名 一馬、40李 京泰(イ・キョンテ)、29似鳥 康太
CB:3後藤 圭太、4濱田 水輝、6喜山 康平、5増田 繁人、27チェ・ジョンウォン、33阿部 海人、31下口 稚葉、23久保 飛翔
DH:14上田 康太、15末吉 隼也、17関戸 健二、8塚川 孝輝、25武田 将平、28加藤 健人
WB:21椋原 健太、34デューク・カルロス、26松本 健太郎、2澤口 雅彦、11三村 真
OH:7伊藤 大介、19仲間 隼斗、10大竹 洋平
ST:18斎藤 和樹、30武田 拓磨、20藤本 佳希
CF:24赤嶺 真吾、9李 勇載(イ・ヨンジェ)、32福元 友哉
4-5-1(4-2-3-1)の場合
GK:13金山 隼樹、22一森 純、1椎名 一馬、40李 京泰(イ・キョンテ)、29似鳥 康太
CB:3後藤 圭太、4濱田 水輝、5増田 繁人、27チェ・ジョンウォン、33阿部 海人、23久保 飛翔
SB:21椋原 健太、14喜山 康平、34デューク・カルロス、2澤口 雅彦、31下口 稚葉
DH:14上田 康太、15末吉 隼也、17関戸 健二、8塚川 孝輝、25武田 将平、28加藤 健人
SH:19仲間 隼斗、18斎藤 和樹、26松本 健太郎、10大竹 洋平、11三村 真
OH:7伊藤 大介、30武田 拓磨、32福元 友哉
CF:24赤嶺 真吾、9李 勇載(イ・ヨンジェ)、20藤本 佳希
3、TRM姫路獨協大学戦の注目ポイントに対する感想
注目ポイント1:新加入の選手の特徴やチームへのフィット具合
Q、「監督が新人や新戦力の選手をどのポジションでの起用を考えているかどうか。また、どういったプレーが得意で、どういったプレーが苦手かどうか。どれだけチームにフィットしているか。」
A、「3-4-2-1のみだったので、そのシステム出場したポジション(背番号順)
3後藤 圭太(中CB):守備の要と考えられている様で、過去所属していたので、岡山のサッカーへの親和性は高そう。
4濱田 水輝(右CB):高いコミュニケーション能力もあり、違和感なくチーム溶け込んでいる印象。
14上田 康太(DH):パスの技術はやはり高いものがあり、ポゼッションの中心として大いに期待できる。
15末吉 隼也(DH):思ったよりミスパスが多かったので、今後のトレーニングで、どこまでフィットできるか。
18斎藤 和樹(ST):フリーランの多い選手で、攻守のハードワークが期待できそうな選手という印象。
19仲間 隼斗(OH):攻撃として仕掛ける事ができる可能性のある選手。
21椋原 健太(右WB):着実にこなしていくという意味では安定感あるプレーも少し地味な印象を持った。
26松本 健太郎(右WB):アジリティの備わったスピード感ある仕掛けとフィジカルの強さは、大いに期待できる。
27チェ・ジョンウォン(左CB):プレーに粗さを多少感じる部分があったが、強さも同時に感じた。
30武田 拓磨(ST):キープ力のある選手で、技術もしっかりあるので、長澤監督が好きそう。
32福元 友哉(CF):とにかく大きい。潜在能力の高そうな可能性も秘めた選手。
33阿部 海人(CB):前への意識が高いが、ミスパスの多さからCBとして開幕スタメンは現段階では厳しそう。
34デューク・カルロス(左WB):豊富な運動量での左サイドの仕掛けが目立った。中でも仕掛ける意識が非常に高く持つ傾向にあった。」
注目ポイント2:採用システム
Q、「3バックを採用しているかどうか。4バックを採用しているかどうか。もしくは、併用や状況に応じて、変化するかどうか。」
A、「現段階では、3バック継続の可能性が高そうだが、今後準備していく段階やシーズンが始まった時に4バックを使う可能性は否定できない。」
注目ポイント3:喜山 康平の起用方法
Q、「CBに長身選手が多数加入した中で、3バックを採用し続けるのではあれば、左CBを任されるかどうか。4バックに変更するのであれば、CBが厳しい事から左SBを任されるのか。それとも他ポジションを任せられているのか。それとも3バックと4バックを状況に応じて変化させるシステムチェンジのキー選手として起用するかどうか。」
A、「欠場していたが、1本目では、左CBが新人の27チェ・ジョンウォンだったので、恐らく左CBの起用しそうな印象。今後チームの成熟度が上がっていく中で、試合に出場出来る選手が増えてくるとポジションは確約とまで断言できない。また、4バックや可変システムの導入も是非検討して欲しいが、現段階では採用する兆候は見られなかった。」
注目ポイント4:CFの枚数
Q、「赤嶺 真吾に加えて、李 勇載(イ・ヨンジェ)、斎藤 和樹といった得点を期待できるストライカーが、3人揃った事で、2トップという選択肢を持てるようになったので、監督の構想の中で、1トップと同時に2トップの採用を狙うかどうか。」
A、「基本的な形は、1トップ2シャドー。しかし、24赤嶺 真吾と18斎藤 和樹、7伊藤 大介の3人の関係性は、1トップ2シャドーを基本にしつつも2トップに1トップ下という関係性に近いポジショニングする時もあった。具体的には、18斎藤 和樹が積極的に裏のスペースを狙っていて前に張る事もあった。現段階では、戦術練習不足からオフサイドが多かったがそういった狙いが見えた事も面白かった。逆に7伊藤 大介は、中盤まで下りてきて、ボール関与する回数が18斎藤 和樹に比べて多かった。この3人の関係性は、フリーランも多く、3-4-3(3-4-2-1or3-4-1-2)を採用する上では、良い関係性を築けそうで、楽しみでした。」
注目ポイント5:ライン設定
Q、「今季もハイラインを採用するかどうか。それともラインを低く設定するのか。」
A、「技術的な部分とスピードに不安のある最終ラインではあるが低く過ぎず、高過ぎずバランスをとっている印象。昨季は、岡山としては高かったが、リーグを見渡すと千葉や徳島など、ハイラインが流行しており、それと比べると低い印象。ただ、跳ね返す力があるので、セカンドボールとバイタルエリアの守備をケア出来れば、高く設定する状況は、少なくても十分戦えそう。」
注目ポイント6:攻撃パターン
Q、「ロングパス主体とするのかどうか。それとも上田 康太を中心にパス回しで崩していくかどうか。ドリブルでの仕掛けをある程度期待できるのかどうか。サイドチェンジを多用するのか。カウンターをどれだけ狙うか。縦へのスピードがどれだけ備わっているか。」
A、「ベテラン組のチームの方は、14上田 康太を中心としたパスワークを軸に主体的に攻めて行こうという狙いがあった。実際に主導権を握って攻める事ができていたが、相手が引いた時の崩しの連動性や創造性は、これから高めて行く必要があるという点では、課題は多かった。
後半の若い選手のチーム方は、アグレッシブに仕掛けてゴールに迫っていくという戦い方が出来ていた。特に両サイドは活発でサイドチェンジと運動量が目立ち、攻撃意識も目立ち、メンタル的にも積極性を感じた。
この異なる年齢層のチームをどう組み合わせていくのかというのは、監督としては非常に悩ましいと思われますが、同時にやりがいのある仕事でもあると思います。」
注目ポイント7:空中戦の強さ
Q、「やはり最終ライン及び前線を含め、昨季の弱点であった高さ不足がチームとしてどれだけ改善出来て、むしろ武器に出来ているかどうかという部分は、楽しみです。」
A、「正直練習試合では、そこまでロングパス主体にしていくチームでなかったので、強いかどうかと言えば強そうな気がするという曖昧な感想となってしまう。しかし、CKを一度だけ蹴った時は、得点の匂いがするぐらい高さがあったので、セットプレーは、大きな武器には少なくともなると感じました。」
4、TRM姫路獨協大学戦のレビュー
H:岡山
監督
長澤 徹
1本目
24赤嶺 真吾
18斎藤 和樹、7伊藤 大介
11三村 真、14上田 康太、15末吉 隼也、21椋原 健太
27チェ・ジョンウォン、3後藤 圭太、4濱田 水輝
1椎名 一馬
2本目
32福元 友哉
19仲間 隼斗、30武田 拓磨
34デューク・カルロス、8塚川 孝輝、25武田 将平、27松本 健太郎
61練習生→63練習生、31下口 稚葉、33阿部 海人
40李 京泰
得点経過
1本目:0-1:DF陣が一瞬の隙を作られてGK1椎名 一馬と1対1の状況を作られ決められての失点。
2本目:0-2:ゴール前に敵味方が多くいる状況で、GK40李 京泰(イ・キョンテ)がハイボール処理をした際にそのままゴールラインを割ったか、割りそうになって手を離したところを押し込まれたかのどちらかで失点。
感想
前半は、静かな闘志。後半は、溢れる闘志。それぐらい別チームではないかと感じるぐらいサッカーが違いました。
30×2の前半組では、ミスが多かった開始直後から、試合が進んでいく中で、失点こそしてしまいましたが、試合の中で挑戦と調整の繰り返しによる試行錯誤により修正して徐々に良くなってミスが減ってきていました。こういった練習をしっかり行えば、チームとしての完成度はより高くなると感じました。テクニックの高さとインテリジェンスの高さを武器に戦えていたと思います。
30×2の後半組では、致命的なミスもありましたが、失敗を恐れないプレーと若さという武器を前面に出したフィジカルとスピード感の溢れる仕掛けは、見ていて面白かったです。サイドでの攻防は、特に面白く、昨季の岡山に足りなかったものを見せてくれていたので、プレーの正確さがついてくればスタメンを担える潜在能力を持っている選手と感じました。特に27松本 健太郎は、攻守ともに強さを持った選手で、非常にバランスが取れていて良かったです。30武田 拓磨もシュートを大きく吹かしてしまいましたが、キープ力とシュートに絡む力を持っている選手で、プロにスピードとパワーに対抗出来るようになれば、活躍できると思いました。34デューク・カルロスもそのゴールへ向かって行く姿勢は、終始一貫していましたし、アシストとゴールが期待できるサイド特性の非常に高い良い選手に感じました。
こういった特徴を持った選手は、終盤のスーパーサブとして起用すれば、終盤流れを変える事が可能だと思いますし、出場機会は早い内に訪れると思います。
TRMの方は残念ながら0-2ではありましたが、今季の岡山の様子が少しわかったので、サポーターとしても収穫の大きな試合でしたし、チームとしてもここからチームを作って行く楽しみもあると思いますし、怪我などの選手がチームに合流した時にどういったチームにしていくのかという楽しみもあり、愛媛殿TRMが楽しみです。私は、観戦出来ていませんが、水曜のTRMでは、18斎藤 和樹と、27松本 健太郎が得点を決めるなど、状態は徐々に良くなってきているようなので、楽しみですね。
5、TRM愛媛戦の注目ポイント
・どこまで状態を上げてきているのか。
TRM姫路獨協大学戦の試合中に修正して良くなっていたサッカーが1回のTRMと練習を重ねて行く中で、どこまで良くなったのか。
・どこまで実戦的な組み合わせでTRMを行うか。
TRM姫路獨協大学戦では、年齢に応じたチーム分けに近かったですが、この愛媛戦では、どこまで実戦を想定した組み合わせで、TRM愛媛戦に臨むのか。
・怪我であった新戦力の選手がどれだけ復帰しているか。またそのプレーぶりは。
やはり、新戦力というのは、気になる所で、前回のTRM姫路獨協大学戦で見る事ができなかった選手が出場すれば、是非見てみたいです。
・怪我であった既存戦力の選手がどれだけ復帰しているのか。また今季はどこで起用を考えているのか。
やはり、チーム構成が大きく変わった中で、既存戦力の起用法というのは、1つのポイントなると思いますし、そこにも注目してみたいです。
・どこまで今季のサッカーをみせるのか。
長澤 徹監督は、情報を大事にする監督で、非公開の練習やセットプレーを温存したりしますが、この試合では、どこまで勝ちに拘るときの手の内を見せてくれるのか。本番を想定した試合は、キャンプの最終日に非公開で、TRMすると思いますし、サポーターなどに対してどこまで見せてくるのかはやはり気になります。
・予想されるミラーゲームで、どこまで個の部分で戦えるか
メンバーが大幅に変わった事に加えて、成熟度が低い分、個の力が目立ちます。その中で、どれだけ輝けるか。また、個が光った選手がいるのかどうか。
・キャンプに向けての課題は?
ある程度手の内を隠したとしてもやはり真剣勝負ですから本気でやりあう分、この時期だけに多くの課題は出てくると思います。そこが、どういった部分で、どれぐらいの課題なのか。
6、後書き
やはり、こういったTRMや練習を見る事ができるようになると、開幕が近くなってきたと感じる事が出来ます。やはり、この時期は、開幕に向けて、今季はどうなるのか想像を膨らませる事ができるので、これはこれで、楽しみな時期です。
個人的には、完全移籍で、多くの選手を獲得し、補強も的確だったので、非常に楽しみなシーズンだと思っています。まぁ、開幕前は、いつも優勝する気ではいたりしますが、現実問題なかなか難しいのが現実です。今季は、是非、そういった根拠のない期待に応えてくれるのではないかという期待を今季も持てています。
そういった期待もあって、キャンプ前のTRM愛媛戦がPart6の記事の予定ですので、Part6も宜しくお願い致します。
岡山から世界へ
To Be Continued
by 杉野 雅昭(masaaki sugino)
記事の質の向上のために反対意見や間違いの指摘などのコメントも大いに歓迎ですので、気軽にコメントを宜しくお願い致します。また、イイネ数は、記事を書く意欲へと繋がる事に加えて、記事を書く上での参考とさせて頂いています。
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