レビュー:2018:J2:第8節:A:vsアルビレックス新潟「PKでの1点のみではあるが内容でも上回った勝利」

新潟vs岡山:0-1
得点者:18齊藤 和樹(PK)
観客数:11,783人

1、チーム情報&評点

評価基準

良:1~5:悪

審判

主審:山岡 良介:2.5
副審:伊東 知哉、日比野 真:2.5
第4の審判員:小出 貴彦

A:岡山

監督

長澤 徹:2.0

スタメン

18齊藤 和樹:2.5
19仲間 隼斗:2.0、7伊藤 大介:2.0
11三村 真:2.5、25武田 将平:2.5、14上田 康太:2.5、21椋原 健太:2.5
6喜山 康平:2.0、4濱田 水輝:2.0、3後藤 圭太:2.0
22一森 純:2.5

リザーブ

GK:13金山 隼樹
DF:31下口 稚葉
MF:2澤口 雅彦、15末𠮷 隼也、10大竹 洋平
FW:24赤嶺 真吾、32福元 友哉

途中交代

7伊藤 大介→15末𠮷 隼也:2.5
19仲間 隼斗→24赤嶺 真吾:評価不可
18齊藤 和樹→32福元 友哉:評価不可

 

H:新潟

監督

鈴木 政一:3.5

スタメン

9河田 篤秀:2.5
19矢野 貴章:2.5、10加藤 大:2.5
31堀米 悠斗:2.5、6磯村 亮太:3.0、50坂井 大将:3.0、3安田 理大:2.5
4宋 株熏(ソン・ジュフン):2.5、5富澤 清太郎:2.5、34原 輝綺:2.5
38アレックス・ホベルト・サンターナ・ハファエル(アレックス・ムラーリャ):2.0

リザーブ

GK:1大谷 幸輝
DF:2広瀬 健太
MF:26戸嶋 祥郎、33高木 善朗、40小川 佳純
FW:11ターレス・リマ・デ・コンセイソン・ペーニャ(ターレス)、14田中 達也

途中交代

9河田 篤秀→40小川 佳純:2.5
10加藤 大→14田中 達也:2.5
50坂井 大将→11ターレス・リマ・デ・コンセイソン・ペーニャ(ターレス):2.5

2、得点経過

A:岡山:0-1:18齊藤 和樹(PK)

経過

 右サイドで、21椋原 健太がスローインを入れる。スローインを受けた25武田 将平が、ダイレクトでの左足で浮き球のパスをペナルティエリア内のスペースへ出します。そこに飛び込んでいた7伊藤 大介が6磯村 亮太に倒されてPK獲得。
 キッカーは、18齊藤 和樹。18齊藤 和樹は、右に蹴り、38アレックス・ホベルト・サンターナ・ハファエル(アレックス・ムラーリャ)は、逆に飛び、これが決まって、岡山が先制。

コメント

 右サイドからのスローインという事で、少ない人数で、的確に新潟の嫌の突くことが出来ていました。少し隙があったとはいえ、7伊藤 大介のスペースにポジションを取ろうとするフリーランセンスと、そこに的確にダイレクトで出す25武田 将平の左足精度。こういったものが活きたゴールであったと思います。
 また、PKではあるものの18齊藤 和樹の移籍後初ゴールという事で、今後のサッカーに活かして、得点を重ねて欲しい。

3、注目ポイント

Q.1「9李 勇載(イ・ヨンジェ)の怪我での欠場と24赤嶺 真吾の復帰という条件下で、前線をどういった組み合わせにして、どういったゲームプランで試合に臨むのか。その選択が90分間でどういった内容のパフォーマンスを出せて、ゴールという結果を残せたか。」

A.「18齊藤 和樹を頂点に19仲間 隼斗と7伊藤 大介の2シャドー。24赤嶺 真吾は、恐らく終盤の攻撃的なカードと高さ要因として、リザーブスタートという判断であったと思います。
 スタメン選手のパフォーマンスですが、18齊藤 和樹が前線で体を張って、19仲間 隼斗が、ゴールに迫るプレーで、存在感を見せていました。7伊藤 大介も巧くバランスをとって、色々な場所でプレーし、持続的な攻撃を可能としていましたし、決勝点となるPKを貰う動き出しも秀逸であったと思います。内容と結果を見ても、ハードワークして戦える前線であったと思います。」

Q.2「8塚川 孝輝の怪我での欠場を受けて、15末𠮷 隼也を前節スタメンで起用したが、そのままこの試合でもスタメンと起用するのか。それとも違う選手を起用するのか。また、この監督の決断が、中盤の攻守の機能具合にどう影響が出たか。」

A.「予想に反して、25武田 将平の今季初スタメンで、17関戸 健二がリザーブからも外れた。25武田 将平は、前回みた公式戦と比べて、しっかり守備出来る様になっていた。足元もしっかりしているので、ビルトアップでもしっかり繋げていた。以前のパサーというイメージから守備でもしっかりデュエルを仕掛ける事が出来る良い選手に変貌していてスタメンに納得できる。今後もスタメンとして起用されることも十分考えられる。」

Q.3「・3後藤 圭太の復帰と、5増田 繁人の練習完全合流を受けて、CBのスタメン争いがより激化。どういった組み合わせとなり、7試合で、2失点の堅守を機能させて、この試合でも無失点に抑える事が出来るかどうか。」

A.「33阿部 海人とリザーブからも外れてしまった事に驚いた。何かアクシデントがあったのではないかと勘繰りたくはなりますが、4濱田 水輝と3後藤 圭太には高さがあるので、高さのある選手が揃う新潟の事を考えての起用かもしれない。また、5増田 繁人は、リザーブ入りも出来なかったが、練習を重ねる中で、まずはリザーブ入りで、スタジアムの雰囲気を近い所から感じていく事になるだろう。
 そして、試合の方は、前からしっかりプレスをかけていく守備が有効で、ゴール前に来た時に余裕を持って対応出来た。ロングパスとパス回し、カウンターといった色々な事を新潟は、試そうとしていたが、完封の試合が多い岡山にとっては、あまり崩されていない状況下が多かったので、難なく対応できていた。終盤に少し押し込まれる時間帯も少しあったが、90分間通して、チームとして対応出来て無失点に抑える事が出来た。」

Q.4「攻撃では、前線でのプレー時間帯をある程度戻せるか。また、新潟相手に得点という結果を残せるか。また、前節の試合で、課題を残した遅攻を選択した場合、どれだけゴールに迫って、良い形でシュートまで行けるかどうか。」

A.「新潟のプレスが巧く機能していなかった事もあるが、25武田 将平が中盤に加わった事で、パスを回すクオリティが向上し、前線へのパス配給を良い形で出せた。その結果、新潟陣地でのプレー時間が長くなり、課題であった遅攻でも十分形を作り、良い形でのシュートまで何度か行くことが出来た。9李 勇載(イ・ヨンジェ)が、怪我前のサッカーとは違うサッカーで、主導権を握って攻める事が、少なくとも新潟に対しては出来た。PKでの1点のみであったが、チームとして、しっかり攻めた成果であり、流れからの得点は、次の試合以降にお預けとはなるが、この攻撃パターンに16リカルド・エンリケ・ダ・シルバ・ドス・サントス(リカルド・サントス)を巧く組み込むことが出来れば、より良いサッカーが出来るので、豊富な前線の駒で、対戦相手を圧倒し、複数得点の勝利を目指して欲しい。」

Q.5「守備では、前節失点に繋がってしまった様なパスで変化をつける事が出来るゲームメーカーに、プレーの余裕を与えないプレスをどれだけ機能させることができるか。また、チームのバランスを考えて隙を少なく、ファールを少なくすることができるかどうか。」

A.「この試合では、新潟の拙攻が目立った関係で、岡山のハイプレスによりほぼ良い形を新潟に作らせなかった。プレスも非常に効いていて、決定的なシーンに繋がるボール奪取もあり、守備だけではなく、攻撃に繋がる守備も出来ていた。ただ、18齊藤 和樹の危険な自陣のエリアでのファールが目立ったので、判断の良い守備で、そういった危険な位置でのファールは、減らして欲しい。」

Q.6「下記の注目選手3選手に対して、岡山がどう戦えたか」

A.「10加藤 大には、一度の効果的な仕掛けに抑え、パスの出し手、守備のスイッチ役としては仕事させなかったので、ほぼ完ぺきに抑えたと言える。
4宋 株熏(ソン・ジュフン)に対しては、18齊藤 和樹が仕掛けでイエローカードを貰ったシーンなどを含め、地上戦では良い形で突破出来たシーンもあった。空中戦は流石に勝ち切れず、セットプレーなどで得点に繋げる事が出来なかった。
 19矢野 貴章に対しては、スピードと高さ、パワーといった部分をほぼ出させなかった。チームとして巧く良さを消せていたと思います。守備でも10加藤 大同様に前線からのプレスを機能させずに、ほぼ無力化出来ていたので、攻守で、岡山が勝ちきったと思います。
 以上の点から見てもチームとして個人としても昨季までJ1であった新潟に対して、内容でスコア以上の完勝であったと言える試合であったと思います。」

4、数値評

評価基準

良:A~E:悪

A:岡山

攻撃評価:B
守備評価:A
采配評価:B
総合評価:B

H:新潟

攻撃評価:D
守備評価:B
采配評価:C
総合評価:C

5、文章評

 昨季までJ1であった新潟のホームでの試合。観客動員数を聞いて、ショックを受けました。J2における注目度はやはりJ1に遠く及ばないのだと。スタジアムを観客で埋めるために無料チケットを配っていた時期があったと聞いている。それでも約1万人止まり。観客動員する事の難しさを感じた。
 さて、新潟は、試合の方もJ2で流行している前からのハイプレスが機能しておらず、岡山が余裕を持ってボールを回せる要因になっていた。逆に新潟は、岡山のプレスに対して、苦しんでおり、19仲間 隼斗のボール奪取から決定機を作られていた。ここまで、なかなか浮上し切れないのは、チームとして巧く機能していない事が少なからずあると思います。 
 岡山は、新潟の戦力に比べて、知名度はそこまで高くないかもしれませんが、チームとして一体感を持って攻守で戦えていました。これを攻守両面で、甲府に続いて新潟に対して、発揮できたのは、大きいと思います。
 また、9李 勇載(イ・ヨンジェ)抜きで、ある程度戦えたことも今後に繋がると思います。特に25武田 将平が、良い存在感を見せてくれたのは大きかった。16リカルド・エンリケ・ダ・シルバ・ドス・サントス(リカルド・サントス)もここに加わりますので、より強い岡山を次節以降に見ることができる事を楽しみにしています。

6、試合評

Man Of the Match(MOM):19仲間 隼斗(岡山)
Most Impressive Player(MIP):38アレックス・ホベルト・サンターナ・ハファエル(新潟)
満足度:7点(10点満点)

7、通算対戦成績

H:新潟:0勝(総得点0):0分:(総得点1):1勝:岡山:A
A:(デンカS):1勝0分0敗
H:(シティライトスタジアム):0勝0分0敗

8、今季の成績

勝敗(8/42)
6勝1分1敗(1位:勝ち点19)

得失点
9得点2失点(+7)

ホームスコア(3勝0分1敗:5得点1失点)
1-0×2、3-0×1、0-1×1

アウェースコア(3勝1分0敗:4得点1失点)
0-1×3、1-1×1

ゴール
3後藤 圭太×1(頭1)、4濱田 水輝×1(頭1)、6喜山 康平×1(頭1)、8塚川 孝輝×2(頭1、右足ミドル1)、14上田 康太×1(FK左足1)、18齊藤 和樹×1(PK右足1)、24赤嶺 真吾×1(左足ボレー)、33阿部 海人×1(左足1)

アシスト
8塚川 孝輝×2(頭1、右足1)、9李 勇載×1(右足1)、14上田 康太×3(FK左足2、クロス左足1)、24赤嶺 真吾×1(パス右足1)

得点の形
クロス→左足ボレー×1、FK→頭×2、左足直接FK×1、FK→混戦→左足×1、CK→混戦→頭×1、速攻→ポストプレー→右足ミドル×1、CK→2次クロス→頭×1、PK(右足)×1

失点
CK→ショートコーナー→右足(ミドル)×1、PK×1

得点時間帯(9得点:前半×6、後半×3)
1分~15分×1、16分~30分×3、31分~45分×2、前半AT
46分~60分×2、61分~75分×1、76分~90分、後半AT

失点時間帯(2失点:前半×1、後半×1)
1分~15分、16分~30分×1、31分×45分、前半AT
46分~60分、61分~75分、76分~90分×1、後半AT

岡山から世界へ 
To Be Continued

by 杉野 雅昭(Masaaki Sugino)

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