4/12開催およびそれ以降のナイター開催のために理論武装が必要(3/28,213607,野球10,総合29)

3/18の日記に書いたように被災地以外で通常の経済活動を行なうことが,持続的な被災地支援につながります.「○○球団が優勝するとその経済効果は***億円」などとよく書かれるように,プロ野球の経済効果は決して小さいものではないのです.球団の選手・従業員および球場周辺の商店も含めた関連産業の雇用のためにも,プロ野球の試合を通常通り行なうことが必要です.

・すでに書いたように4/12開催には,「気分」以外に何の根拠もありません.逆に言うと「気分」を理由にされると,4/12開催すら危うくなると思います.開催への反対意見が出てきた時のためにきちんと理論武装しておく必要があるでしょう.例えば,プロ野球を開催しない場合の経済損失を見積っておくべきです.直接球場に来る人の経済効果を考えても,数万人の人が一人当たり数千円は使うでしょうから,1試合あたり1億円の規模になります.6試合なら6億円.消費税だけを考えても税収が3000万円になります.しかも,それがほぼ毎日行なわれます.この経済活動の利点をきちんと主張する必要があります.端的にいえば,「気分」
で税収を減らし,失業を増やし,支援できる人や金を減らしてもよいのですかということです.

・ナイター開催自粛にしても,「国民的理解が得られない」というだけの理由であり,ナイター開催が,電力設備にどの程度負担を与えるのかとか,数万人の観客がナイターを観にいくのと,家で個別に電気を使うのとどちらが「省エネか」というような議論が一切ありません.ナイター開催をしなくては,一般の勤め人は球場には行けず(テレビやラジオやインターネットの生放送も聞けず),1試合あたりの収入は激減する筈です.どの球団もホームでのナイター開催が前提で収益を見積もっている筈であり,「今年は球場をかえたらよい」とか「今年はデーゲームをやればよい」などというのは暴論です.もちろん,長期的には,エネルギー多消費型社会になっている日本全体の経済のあり方の見直しの一環として,プロ野球の興業の仕方も省エネを目指すべきとは思いますが,プロ野球だけを悪者にして,営業時間や営業場所を一方的に規制するというのはおかしな話です.

 すでに,いろいろな所で指摘されているように,現在より,むしろ夏場の方が電力事情は厳しくなります.関東・東北以外の地域にしても,原子力発電所の通常操業が困難になりつつあり「我関せず」ではすまなくなります.ナイター開催による欠点と利点をきちんと数値的に整理しておいて,どういう条件ならやれるか(どういう条件ならやれないか)を明らかにしておくべきです.

・「4/12開催」で安心している場合ではありません.プロ野球をできるだけ「通常通り」行なうために,今まで以上の理論武装とそれに伴う広報活動と工夫が球団および選手会に求められていると思います.

*27日の日曜日に,巨人ファンの友人と話をしましたが,彼は,「政府は,福島原発事故に関しては,客観的な数値を示して冷静な行動をと呼びかけておきながら,プロ野球開催に関しては,全く感情的な対応しかしていない.おかしいのじゃないか?」と言っていました.一理あると思います.

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