2012年リーグ戦巨人総括-3 新人の台頭

2011年の巨人のドラフト結果と今期の成績は以下の通り.

1位 松本 竜也(高卒,左投手,19才)

 1軍登板無し

2位 今村 信貴(高卒,左投手,18才)

 1軍登板無し

3位 一岡 竜司(専門学校卒、右投手、21才)

 4試合,5回,0勝0敗,防御率3.60

4位 高木 京介(大卒、左投手、23才)

 31試合,28回1/3,2勝0敗9H1S,防御率0.64

5位 高橋 洸(高卒,右内野手、19才)

 1軍登録無し.

6位 江柄子 裕樹(社会人、右投手、26才)

 7試合,14回2/3,0勝2敗,防御率2.45

7位 田原 誠次(社会人、右投手、23才)

 32試合,30回1/3,2勝0敗7H,防御率3.26





名前の知られていた選手は、1位・2位の松本・今村位で、後はどちらかといえば無名の選手ばかり。松本・今村も素質は買われていたものの、即戦力とは言えず、菅野を外した事もあってこの選択に関する評価は低かった。



しかし、松本・今村こそチーム方針で一軍登板はないものの、3位以下の投手達は次々に一軍に上がって戦力となった。



特に田原・高木京の貢献が大きい。



田原は右サイドからのスライダーとシュートを低めに集める「右打者殺し」としてブルペンを支えた。ペナント終盤で疲れからか打ち込まれるケースが増え、1点台だった防御率が3点を越えて、優勝決定後に野間口と入れ替えで二軍に落ちたけど1年目とすれば、十分な成績である。



田原以上に貢献したのが高木京である。現在、26試合連続無失点中とセ・リーグ新人記録を更新中で、防御率も0点台と脅威的な数字を残している。



この結果、防御率2点を切る左腕リリーフを3枚(山口と両高木)もつという素晴らしいリリーフ陣が形成され、西村・福田・田原の右腕リリーフと一緒に、「どんな試合展開でも無駄な失点を許さない、粘り強く負けない」今年の巨人を作りあげた。



なお、ついに山口に匹敵する中継ぎ左腕を獲得したということで、数年後に振り返った時、「杉内以上の補強」と高木京は評価されるかもしれない。



デビュー2年目の2008年以来、毎年60試合以上登板という酷使に耐えて巨人を支えて来た山口(29才)に匹敵する左リリーフの獲得は、巨人にとっての中長期の大きくかつ困難な課題であったが、それを山口が元気なうちに達成出来たからである。



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