巨人の小野について

今年の成績：9試合11回，0勝1敗，防御率5.73

2011年の成績：14試合48回，2勝2敗，防御率3.75

2010年の成績：1軍登板無し．

　2009年（小野），2010年（小山）と，巨人はドラフト下位で，素材型の大学生投手をとっている（詳しくは，舎人さんの記事参照のこと）．普通，下位で大卒投手というと，即戦力を考えるのが常であり，巨人もその戦略をとってきたが，あまり結果がおもわしくないので，2009年から方針を変えたように思われる．高卒と違って大卒で素材型というと，他の球団は一般に敬遠するだろうから，よい人材を取れると思ったのかもしれない．小野も小山も2年目に入って1軍の戦力となっており，この方針はとりあえず成功しているように見える．

　ただ，前の日記で書いたように，小野の1年後輩の小山は，今年成績を大きく向上させたが，小野は下げてしまった．小山が，先発・リリーフ控えの1番手とすれば，小野は2番手以下であり，この1年で立場が変わってしまったといえる．

　小野は緩急が比較的使える物の，逆玉が多い．逆玉どころか，真ん中にいってしまうこともある．入団当時は，左打者への内角膝元に安定して直球を集められたが，それができなくなってしまい，左打者を苦手とするようになった．したがって，競った場面でリリーフで使うのは恐い．また，当然のことながら，先発としても，ある程度の失点を覚悟しなければならない投手である．

　上述のような制球に関する課題を克服しなければ，来季オフに戦力外になる可能性があると思う．