巨人:澤村は「貯金ができない先発投手」というのは本当か?

原監督が,V旅行のハワイで「2年連続で2ケタ勝利を挙げているけど、2年間でいくつ貯金したのか。そういう部分においては物足りない。」として,澤村の抑え転向を示唆したのに対し,澤村が「「先発でやりたいという気持ちが強いです・・」と返して年が暮れます.


澤村の2年間の成績を見てみます.

2012年:27試合169回2/3,10勝10敗,防御率2.86,三振率*:7.3,四球率*:2.9,WHIP**:1.33
2011年:29試合200回  ,11勝11敗,防御率2.03,三振率*:7.8,四球率*:2.0,WHIP**:0.97
*:9回(1試合)に換算
**1回あたりの安打+四球
1未満:リーグのエース級,1-1.2:チームのエース級,1.2-1.4:並,1.4以上:投手として問題有.

2012年は2011年に比べてすべての数字が悪化してます.内容的には四球率やWHIPの悪化が顕著で,「今年の澤村は,ランナーを良くだしたなあ.」という実感とよくあいます.今年が10勝10敗に終わって貯金ができなかったのは,確かに澤村に責任があるように思います.

しかし,2011年は,200回なげて防御率2.0台でWHIPも1を切っていて先発投手としては最大級の成績をあげているのです.防御率はリーグ3位,WHIPはリーグ2位なのにもかかわらず,勝ち星が11にとどまり貯金もできなかったのは,ひとえに打線(野手)の責任です.

澤村は「貯金ができない先発投手」ではなく,「今年の成績が去年に比べて悪かった.」だけです.その「悪い澤村」でも,リーグ戦で,ほぼローテーションを守って10勝をあげ,CSと日本シリーズでは2勝をあげて活躍しました.先発:澤村抜きで,CSや日本シリーズを勝ち抜けなかったことは明らかです.

来季の先発陣としては,内海・杉内・ホールトン・澤村・宮國・小山・菅野といったメンツが考えられ,実績のある投手と若手が組み合わさったすばらしい陣容だと思いますが,杉内・宮國・小山がシーズンを通じて活躍できるか?菅野がどれくらい使えるか?といった問題もあり,「悪くてもタフでシーズンを通じてローテーションを守って10勝をあげられる」澤村は先発には不可欠と考えます.

「貯金ができない先発投手」などというのは,ほとんど言いがかりに等しいもので,澤村を発憤させるために使っているのならよいけれど,あまりそれを言い過ぎると「甥の菅野を先発に使うために,枠をあけようとしている公私混同のバカな監督」と思われますよ,原さん!


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