巨人がリーグ優勝を逃した理由を考える(その4):松本
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元大阪爺
2010年10月15日 12:22 visibility104
松本の2010年の成績は以下の通りでした.
打率.287,22打点,49得点,21四死球,12犠打,17盗塁,出塁率.331
2009年の新人王の時の成績が
打率.293,15打点,55得点,25四死球,27犠打,16盗塁,出塁率.338
ですから,犠打を除いてあまり差がないように思えます.
しかし,松本が打ちまくった今年の3-4月の成績は
打率.423,5打点,29得点,5四死球,5犠打,12盗塁,出塁率.451
ですから,それを差し引くと
復帰後の成績は
打率.227,17打点,20得点,16四球,7犠打,5盗塁,出塁率.280
となっていて松本がスタメンを外されるようになった理由がこれだけでもわかります.
松本は,今年の長野の加入で発奮し,キャンプ時から打撃にパワーをつけようとしていました.「引っ張れるようになりたい.」とも言っていました.この時点で,私は,危惧をいだいていました.
詰まることを恐れず,打球を引きつけて打つ結果,悪球は打たず,レフト方向へのファールを増やして打席で粘れるという松本の特徴が失われるのではないかと思った訳です.
シーズンが始まると私の懸念をよそに,松本は右に左にヒットを打ちまくり塁上では走りまくって
首位打者・盗塁王を狙える勢いでした.「松本はもう一つ上のレベルに進んだのだ」と私の上記の懸念は杞憂だったと思いました.しかし,この活躍は松本の身体能力の限界を越えていて足を故障し,松本は4月後半から2ヶ月以上試合には出れませんでした.
戻ってきた松本は・・・去年の自分ではなく,今年の3-4月の自分を追い求めていた気がします.まあ,それは当然でしょう.でも,去年の松本は,結果として凡打に終わっても打席で粘って相手の投手を苦しめることができましたが,今年の復帰後の松本は,ファーストストライクを簡単に打って凡打に終わることが多くなりました.出塁できない上に凡打の内容まで悪くなったのです.
巨人は打線全体として本塁打を欲しがり,打撃が雑になりました.松本の場合はきれいなヒットを欲しがって,自分の特徴(打席の粘り,次打者につなごうという姿勢)を失いました.結果的に本塁打以外の得点の選択肢が減ることにつながりました.
・来季以降の松本が,2009年の松本を目指すのか,2010年3-4月の松本を目指すのか,また,そのどちらが正しいのかは私には判りません.ただ,復帰後の松本の打撃や打撃に対する姿勢が,巨人がリーグ優勝を逃した理由の一つだったことは間違いないと思います.
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