巨人軍選手を勝手に査定その9(投手編3)(74818,8)

 


投手で「査定」していない選手が何人かいたのでそれを入れました.一応これで終了のつもりです.


 


木佐貫,29才,46百万円,1試合,2回2/3,防御率10.13


元は剛球投手.ルーキーの2003年に先発として10勝をあげ,最優秀新人になった.右肩の故障持ちで,精神的にも気弱で抑え向きではないにも関わらず,チーム事情から抑えに回り再び肩を故障した.その後,尾花コーチとともに,右肩に負担のかからないフォームに変え,ストレートのスピードは落ちたもののフォークとのコンビネーションで2007年には12勝を上げ優勝に貢献した.2008年に阪神:金本選手の頭部に死球を与えてから再び低迷.今季は,直球の威力を出すために,右肩に負担のかかる昔のフォームに戻すという悲壮な決意で望んだが1軍では結果が出なかった.2軍では先発で9勝をあげ結果をだしているが,ルーキー当時の球威には戻っていないので,1軍で少し打たれるとすぐに自信を失い,それが結果の悪さにつながっている感じである. 31才にして,壁をぶち破って15勝をあげたゴンザレスの例もある.木佐貫も来季は30才となるので,精神面での弱点を克服して本来の力を出して欲しい.新年俸は32-40百万円という所.


 


 


久保,29才,30百万円,7試合,27回1/3,防御率3.29,1勝0敗


昨年終盤の阪神との熾烈な優勝争いの中で,先発として貴重な2勝をあげ,ポストシーズンでも中継ぎとして結果をだした.今季は期待されたが,張り切りすぎたのが肩をこわし,シーズン前半を棒に振った.後半,先発に起用され,中日との3連戦で吉見投手に投げ勝つなど結果を出し,ポストシーズンでの活躍が期待されたが,今度はインフルエンザにかかって登板なしとなった.どうもツキのない投手である.調子の良いときの久保は,直球や変化球すべてが勝負球になるほどだが,悪くなるとすべてが中途半端になる.しかも,1つのイニングの中で好不調の波が出たりする.球質が軽いこともあって,コーナーをねらいすぎてカウントを悪くし,結局ストライクを取りに行って長打をくらって大量失点というのが久保の悪いときのパターンである.球も速くて,変化球も多彩で,コントロールも悪くなくて投手守備もよいのに上記のように勝てないのは,運の悪さだけでなく,木佐貫とは違う意味で精神面に問題があると思う.


東海大出身で,原監督からのしかられ役になっているが,ひたすらほめた方がよいのかもしれない.来季は木佐貫同様30才だし,精神面での壁を乗り越えてくれることを願っている.先発として10勝できる能力を持っていると思う.新年俸は27-30百万円というところ.


 


 


藤田 37才,50百万円,19試合,17回1/3,防御率2.08,1勝0敗,2H


山口以外に左のリリーフ投手が台頭しなかったので,2軍での成績が今一つにもかかわらず8月に1軍に上げたら,ベテランらしい投球術で結果を出した.その後調子を落とし,シーズン終盤で金刃がリリーフ左腕として結果を出し始めたので,2軍に落ちることになった.小柄な体格で,基本的に直球とスライダーだけしかないにも関わらず,リリーフとしてプロで12年やってきた技術はすばらしいと思う.後1−2年で選手としては戦力外になる可能性が高いと思うので,来季はコーチ的な立場として,若手の左腕に投球術を教えてやって欲しい. 40百万円ですでに契約更改した.


 


木村正,23才,530万円,25試合,29回1/3,防御率3.38,0勝0敗,3H


今季,ブレイクが期待できるとして元大阪爺が一押しだった投手.直球に加えてカーブが一級品で本人も自信を持っている.ただ,コントロールが狂い出すととまらなくなる欠点があり,その点が心配されていた.しかし,1軍では,そのような「病気」が顔をだすこともなく,カーブ以外の変化球でもストライクが取れる投手に変わった.敗戦処理的な立場だったので,登板は不規則だったが,出番の時は安定した結果を示し,徐々に厳しい場面で用いられるようになった.しかし,シーズン終盤で右肘を故障して2軍落ちした.変化球の投げすぎが原因かもしれない.しかし,日本シリーズには間に合って登板を果たしている.


ずば抜けた成績という訳ではないが,今シーズン着実な成長をしたと思う.来季は,故障さえなければ,右の中継ぎとして(もしかしたら先発として)大きく期待できる存在である.新年俸は6〜12百万円という所.


 


深田,26才,720万円,8試合,4回,防御率9.00


2軍では,左の先発として主戦投手である.ドラフト下位で指名されて,派手ではないが少しずつ力をつけて,今年は1軍でも左の中継ぎとしてチャンスを与えられた.直球も変化球も図抜けたものはないものの1軍レベルではあると思う.コントロールも悪くはないが,ぎりぎりの場面では変化球のコントロールに自信がないらしく,1軍で満塁のピンチに2-3から「えいやっと」直球を投げ込んで,きっちり満塁本塁打を打たれ,原監督の逆鱗にふれて2軍落ちした.これといった図抜けた球がない以上,配球が課題となる.藤田あたりの技術を盗んで欲しい.三振を取れるタイプではないので,リリーフよりも先発向きだろう.高橋尚が抜けたので,来季は先発のチャンスがあるかもしれない.新年俸は8百〜1千万円.


 


古川,24才,960万円,6試合,4回,防御率4.50


小柄で直球とスライダーが武器で気も強いという,「藤田」的投手.クイックでカーブを投げるといったような技術の「引き出し」も持っているが,藤田のようないやらしさない.今年1軍デビューを果たし,そこそこ結果も出したが,故障のため2軍落ちしてそのままとなった.1軍で使えば,30-50試合中継ぎで投げて,防御率3点台半ばの結果は出せる投手だと思うが,山口がすごすぎる(70試合なげて防御率1点台前半)分,左の中継ぎはハードルが高い.とりあえずは故障を直して,1軍の左中継ぎ枠に挑んで欲しい.新年俸は1千万円というところ.


 


金刃,25才,24百万円,6試合,5回,防御率3.60,1勝0敗


2007年のルーキー時代は,強気な内角攻めもあって,先発で7勝をあげ,高橋尚・内海と左腕トリオを築いた.その後,球種の少なさと投球パターンを覚えられたのか低迷した.2軍では結果を出すが,1軍では駄目というのを繰り返してきたが,先発→リリーフに転向して2軍で結果を出し,シーズン終盤に1軍に戻って,ポストシーズンでも結果を出した.ようやく,山口につぐ二人目の信頼できるリリーフ左腕ができた感じである.基本的に直球とスライダーだけだったのが,チェンジアップを覚え,投球の幅が広がった.来季は,高橋尚が抜けたので,先発に戻すのか,それとも中継ぎのままで行くのか注目である.個人的には,ようやく出てきた左腕リリーフなので,山口の負担を減らすためにも,リリーフで起用したい.新年俸は20-22百万円


 


野間口,26才,16百万円,25試合,29回,防御率4.97,0勝1敗,3H,1S


直球とフォークに威力があり馬力もあるが,どうもよくわからない投手である.先日の韓国KIAタイガース戦でも見せたように,緊迫した場面ですばらしいピッチングをするかと思えば,比較的楽な場面で大量失点したりして,非常に使い勝手が悪い.結果として「負けている場面のリリーフ」というのが今の持ち場所となっているが,それには惜しい能力であることも事実.原監督が「未完の大器」と呼ぶのがよくわかるが,個人的な感想をいえば,まだしばらくの間は「未完」のままのようにも思える.何となく野球に取り組む姿勢に問題があるような気がしなくもない.木佐貫の半分くらいでも,まじめだったらなあと思う.話題の彼女とも別れたようだし,心機一転来季はがんばって欲しいものである.新年俸は16〜20百万円.


 


辻内,22才,550万円,1軍登板なし.(2軍,16試合,77回,防御率2.69,7勝4敗)


左腕で150km以上の直球を投げる高卒左腕投手として,今年の菊池投手には及ばないものの大きく期待されて2005年高校ドラフト1位で巨人に入った逸材.怪我のために苦労したが,今年ようやく怪我もなおり,1年間2軍の先発ローテーションを守って結果を出した.課題の制球もまとまってきたし,終盤の1軍昇格もあると思われたが,今年1年はリハビリと首脳陣が決めていたみたいで,昇格はなく,アリゾナフォールリーグに派遣された.高橋尚が抜けた来季は,間違いなく,先発左腕として紅白戦やオープン戦で試される筈である.長野以上に辻内が,来季の巨人の新人王有力候補だと思う.新年俸は6〜8百万円.


 


西村健 24才,36百万円,11試合,12回2/3,防御率4.97,2勝0敗


150km/hのストレートと,140km/h台のシュートと「フランケン」といわれる恐い顔を持ちながら,気が弱くて打者を責めきれない面を持つ.打者に当てるのが恐いのか,シュートではなくフォークを投げたがる傾向がある.去年は怪我でシーズン後半出場できなかったが,CSや日本シリーズでは中継ぎで好投した.今年は,先発に挑んだが,東野らとの争いに敗れ中継ぎに.2勝したものの,またも怪我でシーズン後半は出場できなかった.先発で行くにしても,中継ぎで行くにしても,打者を攻める気持ちを持たなくては結果は出せないだろう.そろそろ殻を破って欲しい.新年俸は30〜33百万円というところ.


 


福田 26才,13百万円,9試合,44回,防御率3.47,2勝0敗


4月は先発として結果を出し続け,ついにブレイクしたかと思われたが,5月以降は毎回打ち込まれるようになり6月に2軍落ちして以降,昇格することはなかった.結果的に,ゴンザレスに先発の座を奪われる形となった.威力のある直球とスライダーが武器だが制球に不安がある.この投手も一皮むけて欲しい投手である.春先の活躍を考慮して15百万円というところか.


 

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