各種別総会での救命講話

先週末と今週末の２週間にかけて、今年度の各年代で行われる総会に出席し、『救命』についての講話をしてきました。

（写真は４種での様子）

７日が２種（高校：７５）、８日が４種（小学：２００）、１４日が３種（中学：１８０）、１５日が１種（大学・高専：１５）、それぞれの種別の（　）内の数値は資料配布数です。

総会進行にも各種別で特徴は様々で、私も良い経験になりました。

今年度も昨年度に引き続き、「救命意識の必要性」を訴えることを目標として、話させていただきました。

７日のシニアでの救急要請事案（首の負傷で命に異常なし）～３月１７日のムアンバ選手（ボルトン）の蘇生事案～昨年８月２日の松田直樹選手（松本山雅）の死亡事案～３年前の荒尾高校での「心臓震盪」からの蘇生事案、時を遡りながら‥いつどこで起こってもおかしくない状況ということを説明し、「リスクマネジメントを指導者には意識して欲しい…」と訴えかけたつもりです。

反応や表情は様々‥驚き食いついてくる表情をされる人、他人事のように上の空の人、基本的にはみんな「まさか自分の周囲に降りかかってくることはないだろう」という安易な気持ちでいるのが現状なんでしょう…

でも、何かが起きてから後悔しても遅いんです((((；ﾟДﾟ))))

「私たち専門家（救急隊）に任せてください！」と言いたいところですが、残念ながらそう言えない理由があります。

骨折や怪我程度だったら問題はありませんが、もしも心肺停止（心臓が止まった状態）となった時、救急車が到着するまで何もされていない場合の助かる確率はほぼゼロ％となってしまいます。

救急車が現場（救急車を必要とする人の所）まで着くのに現在７．９分かかると言われており、１０年前から比べると約２分伸びています。これには、救急件数の増加が原因だけでなく、救急車を呼ぶことに抵抗がなくなってきたことや救急車の適正利用に問題があるモラルに欠けた事案などが増えていることも原因とされます。

みなさんは、講話で見せたこの映像"http://www.youtube.com/embed/g27OCXp0MRs" を見て何を感じますか？

さて、昨日残念な訃報がまた入りました。

以下はロイター通信からのコピペです。

［ペスカーラ（イタリア）　１４日　ロイター］　サッカーのイタリア２部、セリエＢリボルノのピエルマリオ・モロジーニ選手（２５）が、１４日のペスカーラ戦の試合中に心臓発作を起こして倒れ、亡くなった。

この事故を受けてイタリア・サッカー連盟は、１４日と１５日に予定されていた国内のリーグ戦を全て中止し、延期すると発表した。

モロジーニ選手はイタリアのＵ─２１（２１歳以下）の元代表で、１月に同国１部セリエＡのウディネーゼから期限付き移籍でリボルノに入団していた。前半３１分に倒れ、応急措置を受けて搬送されたが、病院到着時には死亡していたという。

プロサッカー界では近年選手の健康問題がクローズアップされており、心肺機能の検査等が多くのリーグで実施されている。

イタリアでは先月、男子バレーボールの元イタリア代表で五輪銀メダリストのビゴル・ボボレンタ選手（３７）が試合中に心臓発作を起こして亡くなった。

今から最後の１種総会に出向いてきますが、今回の話には年齢も近いモロジーニ選手（２５歳）のことを取り上げて話してきたいと考えています。

一人でも意識が変わる人が増えればと願っていますﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ

「チームでAEDを買って準備してください」とは言いません。（理想は１台所有ですが…）

以下のことを意識しておくだけでも、助かる命はグッと増えます。

今回の各種総会で「全ての人にリスペクトを!!!」とインスペクターが話されていましたが、日本が世界に誇れる『絆』をみなさんに意識して欲しいと思います。

・できる限り大会などでは、運営側でAEDを準備する → ここまで含めて努力しての運営ではないでしょうか？

・近くのAEDの設置場所を確認しておく → 唯一の助ける道具です。近くにあったのに知りませんでした‥では宝の持ち腐れです！

・今自分がいる場所（施設名）を知っておく → 通報する時に、正確に迅速に場所を伝えるため必要なことです！

・AEDが届くまでの間、「命をつなぐ方法＝心肺蘇生法」を知っておく → AEDだけでは助かりません！

・何より勇気を持って行動することが大事です(^_-)-☆

みなさんも、みなさんの大事な人‥愛する人のために意識してみたらどうでしょうか？