#209 UEFA EURO 2012  欧州サッカー選手権 準々決勝

サッカー欧州選手権、準々決勝チェコ対ポルトガルの一戦は、ポルトガルがクリスティアーノ・ロナウドの今大会3点目となるゴールにより、1-0でチェコを下し、準決勝進出を決めた。


ポルトガルは、準決勝でスペインと対戦する。





















試合は、高い位置から積極的にプレスをかけ、ラインを高めに保ちながらコンパクトにサッカーをするチェコが主導権を握った。対するポルトガルは、中盤にボールを収める事ができず、ロングボールが多くなる苦しい展開になった。


しかし、フォワードのポスティガが途中負傷退場すると、交代で入ったウーゴ・アルメイダがポルトガルの攻撃に思わぬ好転をもたらした。ウーゴ・アルメイダが中盤でターゲットとなることにより、ゴールを匂わせるプレーが見られ始めるようになった。


前半終了間際には、クリスティアーノ・ロナウドの絶妙なトラップから反転して放ったシュートがポストを弾き、ポルトガルのゴールを予感させつつ…0-0で折り返す。


後半は開始から、ポルトガルが一気に攻勢を強め、ラウール・メイレレスとモウティーニョが積極的に高い位置でプレーし始めたため、攻撃に幅が生まれるようになった。チェコは時折カウンター攻撃を繰り出すものの、ほとんどの時間自陣に押し込められる展開が続く。また、前半からテンポを上げていたためか、選手に動きの鈍さが目立つようになる。


すると、79分、右サイドの攻防を突破したモウティーニョのクロスをクリスティアーノ・ロナウドがダイビングヘッドで合わせ、試合の均衡は破れた。その後、次々と守備的な交代カードを切ったポルトガルは、2大会ぶりとなる準決勝進出を決めた。


 


「チェコvsポルトガルの採点」 (Sky Sportsより)


 


◆チェコ
1.
チェフ 7
6.
シヴォク 6
3.
カドレツ 6
2.
セラシエ 6
8.
リンベルスキー 7
17.
ヒュプシュマン 6
22.
ダリダ 6
19.
イラーチェク 7
15.
バロシュ 6
13.
プラシル 6
14.
ピラジュ 6
**********
20.

ペクハルト 6
9.
レゼク 6


 


◆ポルトガル
12.
ルイ・パトリシオ 6
3.
ペペ 6
21.
ジョアン・ペレイラ 6
2.
ブルーノ・アルヴェス 7
5.
コエントラン 6
16.
ラウール・メイレレス 7
4.
ミゲル・ヴェローゾ 6
8.
モウティーニョ 7
23.
ポスティガ 6
7.
クリスティアーノ・ロナウド 8
17.ナニ 6
**********
14.

ロランド 6
6.
クストディオ 6
9.
ウーゴ・アルメイダ 6


 


サッカー欧州選手権、準々決勝ドイツvsギリシャの一戦は、ドイツが4-2でギリシャを下して準決勝進出を決めた。ドイツは、準決勝でイタリアと対戦する。





















優勝候補の筆頭ドイツと、ジャイアントキリングを大得意とするギリシャの対戦。ユーロでのお国騒動でも注目された準々決勝第2試合は、立ち上がりの悪いギリシャの弱点がいきなり露呈した。ドイツはこのギリシャの弱点に乗じて開始早々から、あわやと言うシーンを何度も作り出すが、運よくギリシャが序盤のピンチを乗り切った。


すると、徐々に落ち着き始めたギリシャが、完全に自陣に押し込まれる展開ながら、得意のゲームプランに持ち込む気配を見せ始める。ドイツは、なかなか分厚いギリシャの壁を崩すには至らない。


しかし、39分、ラームが巧みなボールタッチで飛び込み、そのままミドルシュートを放つと、ボールは鮮やかな放物線を描いてギリシャゴールへと吸い込まれた。試合はこのままドイツの1点リードで折り返すこととなった。


55分、自陣からのカウンターを少ないボールタッチでサルピンギディスとサマラスの2人でゴールに結びつけ、試合を振り出しに戻す。ギリシャがまたジャイキリを起こすのか?と思いきや‥今回ばかりは、抜群の完成度を誇るドイツが、そんな空気を断ち切った。


61分、組織的な攻撃から最後はケディラが絶技ボレーシュートでゴールを決めると、セットプレーからクローゼ得意のヘッド、速攻からロイスがこぼれ球を豪快に蹴り込み駄目押し点と、怒濤の3連続ゴールでギリシャを突き放した。

ギリシャは終了間際にPKから1点返して意地を見せたが、この日はドイツが強過ぎた。


 


 


「ドイツvsギリシャの採点」 (sky Sportsより)


 


◆ドイツ
1.
ノイアー 7
16.
ラーム 8
5.
フンメルス 7
14.
バートシュトゥーバー 7
20.
ボアテング 7
7.
シュヴァインシュタイガー 7
21.
ロイス 8
6.
ケディラ 8
11.
クローゼ 7
9.
シュールレ 7
8.
エジル 9
**********
23.
マリオ・ゴメス 5
13.
ミュラー 7
19.
ゲッツェ 5


◆ギリシャ
13.
シファーキス 6
15.
トロシディス 6
3.
ツァヴェーラス 6
5.
キリヤコス・パパドプロス 6
19.
パパスタソプロス 6
21.
カツラニス 6
2.
マニアティス 6
14.
サルピンギディス 7
6.
マコス 6
18.
ニニス 7
7.
サマラス 6
**********
9.

リベロプロス 4
17.
ゲカス 7
16.
フォターキス 6


 


 


サッカー欧州選手権、準々決勝スペイン対フランスの一戦は、連覇を狙うスペインが2-0でフランスを下し、準決勝進出を決めた。スペインは27日の日本時間27:45、決勝進出をかけてポルトガルと対戦する。





















主要大会3連覇へ挑むスペインにとって、公式戦で負け続けてきたフランス(5敗1分)との準々決勝は、塗り替えなくてはならない歴史という、重荷を背負っての戦いのように思われたが‥蓋を開けてみれば、過去の相性など物ともしない危なげない勝利だった。


スペインは中盤の主導権を握るべく、大会初戦のイタリア戦と同じセスク・ファブレガスをスタメンに並べる話題の「ゼロトップ」で試合に臨んだ。対するフランスは、サイドバックのドゥビュシーを中盤で起用するという「守備的布陣」を採用した。


ゲームはスペインが思惑通り、中盤を支配する展開となり、19分にイニエスタのスルーパスへ走り込んだジョルディ・アルバがDFを振り切って、左サイドからクロスを上げると、これをファーサイドでフリーになっていたシャビ・アロンソが走り込みながら頭で冷静にコースをつき、先制点を挙げる。


後半に入っても、スペインの支配下でゲームは展開される。

フランスは、この日ベンチスタートだったナスリやメネズを後半の速い時間帯で投入し、流れを変えようと試みるが、1点リードし、余裕の展開を見せるスペインのポゼッションを崩せず、連携不足は否めなかった。いずれも、個人の突破頼みの淡白な攻撃に留まってしまった。


そして、後半ロスタイム、PKをシャビ・アロンソに決められ、フランスの望みは完全に絶たれることとなった。


 


「スペインvsフランスの採点」 (Sky Sportsより)


 


◆スペイン
1.
カシージャス 6
15.
セルヒオ・ラモス 6
3.
ピケ 7
18.
ジョルディ・アルバ 8
17.
アルベロア 6
8.
シャビ 7
21.
シルバ 7
14.
シャビ・アロンソ 9
10.セスク 7
6.
イニエスタ 7
16.
セルヒオ・ブスケツ 7
**********
9.

フェルナンド・トーレス 6
7.
ペドロ 8
20.
サンティ・カソルラ 6


 


◆フランス
1.
ロリス 6
13.
レヴェイエール 5
22.
クリシー 6
4.
ラミ 7
21.
コシエルニ 7
2.
ドゥビュシー 6
15.
マルーダ 5
7.
リベリ 7
6.
キャベイ 6
17.
エムヴィラ 5
10.
ベンゼマ 5
**********
14.

メネズ 5
11.
ナスリ 5
9.
ジルー 5


 


 


サッカー欧州選手権、準々決勝イタリア対イングランドの一戦は、PK戦の末、イタリアがイングランドを下し、ベスト4最後の一枠へ滑り込んだ。3大会ぶりの準決勝進出となるイタリアは28日の日本時間27:45、決勝進出をかけてドイツと対戦する。





















今大会初の延長戦、そしてPK戦へと決着がもつれた好ゲームは、前の試合と同じメンバーを並べたイングランドに対し、イタリアは3バックか4バックかで注目が集まる中、バランス重視の4バックで試合を選択する。


デ・ロッシのポスト直撃弾に、ブッフォンが水際で防いだグレン・ジョンソンのシュートなど、試合序盤こそ両チームが主導権を奪い合う展開となったが、初先発のモントリーヴォが機能し始めると、次第にイタリアがポゼッションを高め、試合のペースを握り始める。


しかし、ここ3試合で守備ブロックの組織化が整ってきたイングランドは、バランスを崩すことなくイタリアの攻撃に対応していく。ただ、前線のウェルベックやルーニーまでもが守備に廻る時間帯が多く、良い形でカウンターを仕掛けられない展開が続く。


後半の早い時間帯に、イングランドが状況を打開すべく、キャロルとウォルコットを同時投入するも流れを変えるまでには至らず、イタリア主導で試合は進んだ。

そのイタリアもディアマンティとノチェリーノを連続投入して、ゴールをこじ開けようと試みるが、集中力を切らさずに守備を続けるイングランドを攻略しきれず、0-0のまま試合は今大会初の延長戦へと突入する。


延長戦に入っても攻めるイタリア、守るイングランドという構図は変わらず、両チーム一進一退の攻防の中、とうとうゴールは生まれず、PK戦へと決着は委ねられた。


PK戦ではイタリアが先に2人目が失敗し、嫌な雰囲気が流れ始めるが、イングランドも3、4人目が連続して失敗、イタリア3人目のピルロがGKを嘲笑うかのようなループをゴール正面に蹴り込んだシーンは圧巻だった。結局5人中4人が決めたイタリアが、準決勝行きのチケットを手にした。


 


「イングランドvsイタリアの採点」 (Sky Sportsより)


 


◆イングランド
1.
ハート 7
6.
テリー 9
3.アシュリー・コール 7
2.
グレン・ジョンソン 7
15.
レスコット 8
17.
パーカー 6
4.
ジェラード 7
16.
ミルナー 6
10.
ルーニー 6
22.
ウェルベック 5
11.
ヤング 5
**********
8.

ヘンダーソン 4
9.
キャロル 6
7.
ウォルコット 6


 


◆イタリア
1.
ブッフォン 7
6.
バルザレッティ 7
15.
バルザッリ 7
7.
アバーテ 7
19.
ボヌッチ 8
21.
ピルロ 9
8.マルキジオ 8
18.
モントリーヴォ 8
16.
デ・ロッシ 8
10.
カッサーノ 6
9.
バロテッリ 7
**********
2.

マッジョ 6
23.
ノチェリーノ 7
22.
ディアマンティ 6



























































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