無名校、健闘す。〜大垣日大−川島

  • 仲本
    2010年03月28日 00:18 visibility1508

金曜日は久々に飲みに行って午前様。おかげで土曜日は一日中家でどんよりしていました。

さて、別のところで今年も春の甲子園全試合勝敗予想に参加しています(何度でも言います。賭けていません)。大会第5日の第二試合は大垣日大−川島。大概の人がそう思うように、私も大垣日大を推していたのですが。

ふたを開けてみれば、高校野球好きにはたまらない試合となりました。
かたや名将率いる地区大会優勝校で優勝候補の一角にもあげられようかという学校。対するは無名の初出場公立。今年も何かと物議をかもした21世紀枠ですが、要は今日のような試合を見たいがために作った枠だと思っています。

川島・東谷投手は右のサイドスロー、大垣日大の葛西投手もモーションは本格派というより変則と言っていいかもしれません。プロ注目の本格派もいいですが、こういう味のあるモーションの投手の投げ合いというのも高校野球の楽しみの一つです。



劣勢が予想されるチームが勝つにはまず先制して相手の焦りを誘うことです。2回の表、タイムリーエラーで川島に1点が入りました。しかし大垣はすかさずその裏チャンスにスクイズを成功させて同点。6回に再び川島がタイムリーヒットでリードを奪いますが、7回今度は川島にエラーがでて同点。

8回には川島、勝ち越しのチャンスにスクイズを敢行するも失敗(むしろバッターは2度よく当てた)。一方、大垣日大の左打線にいつつかまるのかと思って見ていた東谷投手は低めを丁寧についてここまで被安打5、とうとう9回まできました。
ここからは走者が出れば即サヨナラのランナーとなりますが、先頭打者を見逃し三振。次の打者にはファウルで粘られて12球を費やすも根負けせず、これも見逃しの三振に切って取ります。三人目は空振り三振に仕留め、延長戦に持ち込みました。



10回裏、ヒットにワイルドピッチで無死2塁。送りバントで一死3塁。打順は1番に還ります。
ここで川島は2人を歩かせて満塁策。3番・4番と勝負という厳しい局面になりました。
押し出しで試合終了とならねばよいが、と思って見ていると、はやる3番打者は初球を打ちあげてしまい、浅いセンターフライ。これでは三塁走者スタートを切れません。これで二死満塁。
4番打者の当たりはライトへの飛球。やや差し込まれましたがこれが幸いしました。ライト懸命に前進するも、ボールは差し出したグラブをかすめ芝生に転がり、サヨナラの走者が生還。



優勝校以外はいつかは負けるトーナメント。「惜敗こそ高校野球の華」なのです。
いい試合でした。

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