
CL連勝のマンU。大胆ターンオーバーから見えたもの
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有希
2012年10月05日 04:18 visibility96
過密日程のためメンバーのターンオーバー制を採用するにしても、おおよそは想像の範囲内でそれは行なわれる。結局、主要ポジションの主力は試合に出続けることが多く、替わるのは大勢に影響のないポジションだったりする。特に国内リーグも欧州戦も序盤の今の時期はそうだ。
だがチャンピオンズリーグのクルージュ(ルーマニア)戦、マンチェスター・ユナイテッドはがらりとメンバーを変更した。前日の時点でチームが発表した遠征メンバーには、前の試合で先発したスコールズ、キャリックのダブルボランチが入らなかった。チームの根幹とも言えるポジションの選手をベンチメンバーごと入れ替えるのは、たとえ体調不良があっても、驚きとしか言いようがない。それだけでなく、ギグスも遠征に不参加、バレンシアもリバプール戦での負傷から復帰していない。
先発メンバーを見てさらに驚くことになる。香川の説明よれば中盤がダイヤモンドの4-4-2を「試合当日に初めて」トライしたそうだ。ハビエル・エルナンデスとファン・ペルシーの2トップ。トップ下にルーニー、そしてフレッチャー、アンデルソン、クレバリーが中盤を構成した。
いくらマンUとはいえ、「試合当日に初めて」のシステムが最初から機能するわけはない。前半は67パーセント対33パーセント、後半は71パーセント対29パーセントと圧倒的にボールを支配しても、ゴールに迫りきれない。
逆に8人で守り2人で攻めるクルージュのカウンターから、14分にはあっさり先制を許してしまう。マンUは今季の公式戦8戦のうち6試合で先制点を許している。クラブ公式サイトではルーニーが「この傾向は危険。この悪い流れはくい止めないと」と、守備崩壊を危惧する発言をしている。
その後、マンUはファン・ペルシーが流動的に動くことで、ゴールに迫る形ができるようになる。引いてパサーにもなるルーニーとの関係で相手を崩すシーンも見え始める。29分の同点弾は、左サイドからのルーニーのFKをファン・ペルシーが肩で決めたもの。後半に入って49分の逆転弾も、右サイドからルーニーがDFとGKの間に緩やかなクロスを送り、ファン・ペルシーが走り込んで押し込んだ。
「欧州でのアウェー戦は簡単ではない。彼ら(クルージュ)は良いチームだ」と、ファーガソン監督は勝利したことに満足の様子だ。
結局のところ、ルーニー、ファン・ペルシーのコンビが機能しての逆転劇だった。1点はセットプレイからで、もう1点はサイドのクロスから。中央からの攻撃はなかなか決定的な形にはならないのが悩ましいところだ。逆にいえば、ボールを支配していなくても、強力な前線が力を発揮するのがこのチームの強みなのかもしれない。中盤がどうであれ、決めてくれるストライカーがいるというのは頼もしい。
だが、ルーニー、ファン・ペルシーが替えの利かない存在になるというのは、諸刃の剣でもある。彼らの活躍に、香川真司は厳しい表情を見せる。
「ビッグクラブですし、みんなが試合に出れば決める。僕も次は決めたい」
この日、出場しないことは監督から話があって決まったそうで、それについては「別に落ち込んではいないです」と、笑顔も見せずに語った。ここ最近の香川の表情は、たとえ得点をしても固く厳しい。
次節ニューカッスル戦では先発が濃厚だ。出場機会が訪れたなら、メンバーがどうであれ、そしてたとえ中盤から好パスがこなくても、結果を残さなくてはならない。そんな厳しさをベンチから目の当たりにした一戦になったのではないだろうか
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