★統合記念・統一球★ボールの飛距離を一定にするということは・・・
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隊長53
2010年11月25日 10:22 visibility207
我が国初のゴルフ倶楽部「神戸ゴルフ倶楽部」が、
18ホールになったのは1904年(明治37)10月で、
全長は、3576ヤードのコースであったと言われています。
全長は今のゴルフコースの半分程度といったところです。
これは技術の進歩で100年かけて
ゴルフボールの飛距離が倍になったことを意味します。
ゴルフクラブやゴルフボールの技術の進歩に比例し、
ゴルフコースの全長も比例し年々長くなっている
というのがゴルフ場のコースとボールの飛距離の歴史です。
(日本プロ)野球の場合も
ボールの飛距離はアップしており、
新しくできる球場はそれに合わせフィールドが広くなっています。
当時、相当広いと言われた東京ドームが今では、狭い球場の一つとなっています。
ゴルフコースの場合でも、コース拡張はなかなか難しいのですが、
それでも土地さえ確保できれば、
建物自体の改修が必要な野球場よりは拡張し易いでしょう。
最悪どうしても全長が短い場合には、
パー72のところをパー70にしてしまうというルール変更という手で、
競技の平等性を保つことも可能です。
ただ、(日本プロ)野球の場合、
数年に1度の割合で新設される野球場は、
ボールの飛距離に合わせて広く作ればいいのですが、
既存の球場はなかなか広げる訳にはいきません。
神宮のように外野席、外野フェンスを改修して、
拡張した例もありますが、
ドーム型の球場ですと、建物自体の改修ですので、
なかなか難しい問題です。
かと言って、ゴルフのように、
パー72のところをパー70に変更するという
ルール変更では、対処できません。
野球場の広さに合わせた反発係数のボールを使い、
ホームランの出易さを合わせるということです。
そのために広い球場では飛ぶボールを使い、
狭い球場では低反発ボールを使います。
もちろん、今までのようなアバウトなフェンスまでの飛距離ではなく、
インフィールドの面積、フェンスの高さを
(同じ人が同じ方法で)正確に計測し、
その値をもとに
各球場に合う反発係数ボールをできるだけ正確にメーカーに作らせ、
そのボールを使用する
という具合です。
ただ残念ながら、そこまで大変な(面倒な)ことは、
誰もやるはずもなく、使用ボール(メーカー)は、
各球団の判断に委ねるというのが、今までのルールでした。
それでも、来年からのルールよりは、この方がまだマシです。
飛ぶボールを使う使わないは球団の戦略によりますが、
という意味で、
なことです。
しかし、国際標準化の流れの中、
(そもそもM社製低反発を使うことがその流れに合ってるかどうかは微妙ですが)
来年2011年から全球場全球団全試合、低反発球に統一されます。
この「統一球」を使うということは、
そこで試合するチームが全て同じ打撃能力だとすれば、
ボールの飛距離は一定ですから、広い球場では、
どんなにがんばっても大量にはホームランが出なくなります。
もし、統一ボールを使うように強要された場合、
ゴルフのトーナメントなら、で競うので、
ヘッドスピードとクラブとボールの相性などの個別要素を除いては、
ある意味平等でしょう。
しかし、野球の場合は、各球団がする試合は本拠地がほぼ半分を占め、
平等ではありません。
各球団は各球場に合った戦略を取ればよい?
ホームランが出難いのであれば、それに合わせたチーム編成にすればよい?
確かにそうです。
では、各球団の戦略が自由に許されるであれば、
球場の改修を自由にしてもいいのでしょうか?
ボールが変わらないのだから、球場を変えるしかありません。
東京ドーム並みのホームラン数を甲子園でも確保したければ、
ラッキーゾーンを復活させるしかありません。
という戦略が許されるなら大いに統一球を導入して下さい。
それが無理なら飛距離を合わせるということに全く意味を見いだせません。
国際標準化という大義名分による統一球導入。
1社だけが得した気がするのは私だけでしょうか・・・
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