[追記あり] 結論から言えば、もうドラゴンズは売却した方がいいと思う。

いや特にアンチって立場じゃないんですが客観的に見て器じゃないと思うんですよ。

■「ユニフォーム総選挙」の理想と現実
DeNAから営業担当をヘッドハンティングしたってニュースで、その手腕に期待していたんだが。「ユニフォーム総選挙」ってアイデアは面白いしどんな企画かワクワクしてたが実際はあのとおり。

 
私が想像してたのは、
・選挙専用サイトを立ち上げてtwitterなどから投票。投票結果は棒グラフで表示され一喜一憂できる。
・80周年にちなんで8つの代表的なユニフォームから選択できて、当時のレジェンドの動画が流れる
・現役選手の顔とユニフォームを組み合わせるミニゲーム搭載(浅尾きゅんは意外とオールドスタイルがハマるわぁとか)
・BGMは燃えろドラゴンズ。当時のラインナップを歌詞でも振り返ることができる
・強竜打線やXムラン。初登板ノーヒットノーラン。球史に残る10.8 動画で歴史を振り返る

こんな感じで「ユニフォーム総選挙」と言いつつそれを口実に80年の重厚なコンテンツを紹介することで、オールドファンには楽しかった記憶をリマインドさせて、新規ファンには初めて接する刺激を楽しんでもらう。そんな企画かと思ってた。
(笑っちゃうぐらい「隙あらば80年」を期待してたのにぃ~)


 
しかし実際は、まるで斜陽アパレル会社の展示会だわこれ。

ユニフォームが吊るされてるだけ。投票は球場で手書きの紙で行う。
(個人的にファンじゃないので)現場は知らないけど、背景や照明を見た限りではアッと驚く演出など無さそう。
(真上からのシーリングライトってw それユニフォームに影できちゃうじゃんw)
(あったのか知らないけど)専用サイトでリアルタイム集計して盛り上がってた様子もなく。
「贔屓のユニが負けそうだから友達も誘って球場行きまくるぞ!」という集客効果とシナジー効かせた跡もなく。
AKB方式でファンクラブ会員だけに選挙権あたえて低迷する会員増につなげた?
DeNAら新興勢力が羨ましいがるはずの80週年という歴史のコンテンツを活かしたわけでなく
80週年のお祭り気分を盛り上げた様子もなく。ただ淡々と「アンケートやりました。はい終了」
どうなの?これ

オールドファンの求心力深耕、新規ファンの開拓、来場者数増加、ファンクラブ会員増加、球団のイメージ戦略(ブランディング)に活かすなどなどと、新規ユニフォームのマーケット調査を同時にやる一石何鳥なチャンスを失ったのでは?


■ネットを信用してない。理解してない。
「ユニフォーム総選挙」の決定的な問題点は、上がネットを理解してないってこと。
ネットを信用してないから、ネット投票は行われなかった。
ネットの活用法を知らないから、専用サイト立ち上げやツイとの連動もしなかった。

記者が記事を書いて読者は黙ってそれを読めばいい。

広告は代理店に金払って作ってもらうもの。

たしかにかつてはそういう仕組みでした。しかし今は、面白いネタだけ提供すれば、SNSやブログ、まとめサイトを通じて勝手に宣伝してくれるわけです。それら素人の話題の渦がさらに集客効果を煽ってくれて、体験した人がまた写真をSNSに上げる。それがまた話題の渦となって(以下ループ)というスパイラルを作りたいわけです。それが今っぽい盛り上げ方なわけですよ。

それまでは受け取るだけの存在だった読者が、いまは情報の送り手になってる。消費者も参加してコンテンツを作り上げる、盛り上げる。いわゆるCGM(コンシューマー・ジェネレイテッド・メディア)なわけです。
※いや、皆さんもう肌感覚で分かってると思うですけど

 
CGM的なプラットフォームを用意して企画に連動させれば(そしてそれが面白ければ)、あとはtwitterなどのSNSを通じた口コミで、話題が渦になって広がっていく。
そんなネット時代の当たり前のバイラルマーケティングが、ここでは理解すらされていない。

既存ファンを深掘りするにも、新規ファンにアプローチするにしても
その方法は、ネットを通じてスマホで見れる環境を整えるってことはMUSTだ。
新聞の折込チラシや電車の吊革広告、テレビCMって時代じゃないことは明らかだ。
(いや意図があるならいいんです。あくまでコミュニケーション戦略のいち手法としてのクロスマーケティングだったりとか狙いならいいですけど)

○参考文献:ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書) 新書 – 2006/2/7 梅田 望夫 (著) 
10年前に議論され尽くしてるんだよなあ…。メディアに関わるならCGM童貞は10年前に卒業しとこうよ

 http://amzn.to/2mz5SS6

 

■日本プロ野球みんなで魅力を増やそう
さらにもっと大きな視点に立てば、NPB全体がマーケットを拡大してくためには海外へのアプローチが課題。NPBが今後開拓していきたいアジア圏へのファン拡大にネットの活用は欠かせない。

そもそもなんでNPBがマーケットを拡大しなきゃいけないんだって言うとですね。
MLB-NPB間で年俸格差があるからなんです。せっかくNPBでスーパースターが誕生しても年俸格差からアメリカに引きぬかれちゃうからなんです。根こそぎスタープレーヤーが引きぬかれたら、そらアナタMLBのが魅力出ちゃうでしょ?って話で、マーケットはさらにNPB不利へと傾いちゃうからなんです。


王、長嶋が引きぬかれてたら今のNPBは存在するかな?
大谷やイチローを日本で見たくないですか?

 

■客観的にみて今から追いつける?
NPBはMLBに次ぐ世界第二のスポーツ興行。
12球団がそれぞれ知恵を振り絞ってファン拡大のアイデアを出しまくって、もっと楽しいものにしていくべきもの。一方で、中日は2周ほど周回遅れしてる。経営陣の年齢層を見ても業界を見ても、これから捲れるとは思えない。

ファンを楽しませるアイデア合戦でNPBの足を引っ張るのであるなら
「ファンを楽しませるとか俺エロすぎぃ。かぁーっ、ワクワクするわ、かぁーっ」
って新進気鋭の目をギラつかせた若い経営者にドラゴンズを譲った方がいいと思う。

○参考:世界で一番観客数の多いサッカーリーグはプレミア。セリエAは英2部を下回る
http://news.livedoor.com/article/detail/12057972/



…で終わるとあまりにバッドエンドなんで、もう少し思考実験を(笑)。

 


■アイデアはコーヒーメーカーの前で生まれる
旧態依然とした媒体であっても、腐ってもそこはマスコミ業界(失礼)。いろんなアイデアを持ってる若手さんとか社内に優秀な人材って多いと思うんですよね。なので球団フロントとかいう親会社からの出向組中心でなく、広くグループ会社から立候補で人材を募って、プロジェクト・チーム立ち上げてみたらどう?
観客動員数アップを目的とした「ドラゴンズブルーで埋め尽くそうプロジェクト」とかね。

 
欧米とかだと「アイデアはコーヒーメーカーの前で生まれる」って言うらしいけど、異なる部署の異なる専門を持ってる人が気軽にアイデアを持ち込める場所だと、思いもよらぬアイデアのケミカルリアクションが生まれてしまうことってよくある。
(日本だとタバコ部屋だったり飲み会なのかな)

新聞、テレビ、広報、ウェブ、デザイン、イベント、飲食の提供などなどのそれぞれの専門家でアイデアを持ち寄って「それならこうしたら実現できるよ」とか「もっとこうしたら面白いじゃん」を積み増していく。「それいいじゃん。マジうけるんだけど」なjustアイデアレベルのおもしろ意見を元ネタにして、それぞれの専門家のノウハウを使って実現させちゃうプロジェクト・チーム。


どうせこのままじゃジリ貧でしょ?プロジェクトXしてみたら?

 

○関連:ドラゴンズの人気低迷という記事を見て球界を盛り上げる方法について考えてみる
http://labola.jp/diary/3979495001

○関連:ナゴドの飯を改善するために必要な店wwwwwwww
http://labola.jp/diary/4393245002

○関連:3分の爆笑動画から考えるチームが変わるために必要なものとは?
http://labola.jp/diary/4444565000

 
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