#249 怖ろしい集団心理②

 

まずは、集団心理がよく分かるちょっと笑える動画「youtube」から紹介しましょう。

 

 

「日本が変わるスイッチが入っている映像http://youtu.be/OVfSaoT9mEM

 

 

 

次に、群集心理が引き起こす「悲劇」と「危険性」について、テレビ番組「アンビリバボー」で、いくつかの事件から『群集心理』に対する考察をしていましたので、ご紹介します。

 

 

 

1つ目はキティ・ジェノヴィーズ事件、これは1964年3月の未明にニューヨークで起きた殺人事件です。

 

 

























 

通り魔的な犯行により女性が路上で刺殺されたのですが、警察が周辺住民に聞き込みを行ったところ、「女性の悲鳴を聞いた」という証言が多数ありました。

 

 

 

しかし、聞いた時刻や場所が人によってバラバラだったのです。

 

 

 

別の事件で逮捕された黒人男性が、この女性殺害に関して自供したため、事件は解決したのですが…新聞の1面には「犯人逮捕」のことよりも、警察が明らかにした事件の真相について、大きく取り上げられていました。

 

 

























 

 

実は、最初に被害者女性が一度ナイフで刺されて悲鳴を上げてから、最後に現場で殺害されるまでには40分あり、この間女性は悲鳴を上げ、助けを求めながら周囲を逃げ回っていたのです。

 

 

 

その40分もの間に「彼女の悲鳴を聞いた」と証言した周辺住民は38人もいました。

 

 

 

しかし、警察に通報したのは、たったの1人、しかも一番最後に目撃した人だったのです。

 

 

 

誰かが、あと10分早く通報していたら、彼女は助かっていたかもしれない、と番組では振り返っていました。

 

 

 

 

 

2つ目は、2003年2月に韓国で起きた地下鉄の放火事件です。

 

 
























 

 

放火された車輌は燃えながら駅のホームに入り、隣りのホームに入っていた反対側の車輌にも燃え移り、結果として198人もの人が命を落としてしまいました。このニュースは記憶に残っている人も多いのではないでしょうか。

 

 

 

この時、放火された車輌に居合わせた乗客が、列車内の様子を写真撮影していたのですが…その写真に写っていたのは、黒い煙が立ち込める車内で、乗客たちが我慢しながら座り続けているという異様な光景でした。

 

 

























 

 


1つ目の事件では「自分が通報しなくても、きっと誰かが通報しているだろう」という群集心理、2つ目の事件では「他の乗客たちも慌てていないし、大丈夫なんだろう」という群集心理が、それぞれ働いたのではないか?というのが、番組の分析結果でした。

 

 

 

 

番組では、他にも気になる実験が行われていました。

 

 

 

路上で心臓発作を起こし苦しんでいる男性がいた場合、それを目撃した人が1人だった場合、声をかけたり助けたりする確率は81%でした。

しかし、目撃者が複数いる場合、確率は31%に落ちたのだそうです。

 












 

 

これを群集心理がもたらす「傍観者効果」と呼ぶそうですが、前述の1つ目の殺人事件が、まさにこれでしょう。

 

 

 

2つ目の地下鉄放火事件では、普通考えたら、列車の中で煙が充満しているなんて尋常じゃない異変のはず。

 

 

 

ですが、異常な状態に遭遇した時に、「それを正常だと思い込もうとする。あるいは勘違いしてしまう。」という『正常性バイアス』という群集心理と、大勢の人の中に自分がいる時に、その大勢に合わせようとする心理‥つまり、誰かが席を立って逃げたりしたら自分も逃げるけど、みんな座ってるし、きっと大丈夫なんだろうな、と思い込んでしまった「多数派同調バイアス」という群集心理、この2つが働いたのではないか?ということです。

 

 


 

もうちょっと簡単な例も紹介されていました。

 

 

 

例えば、電車に乗っていて、自分は席に座っていたとします。

目の前には老人が席に座れず立っていたとします。この時に、アナタはこういうことを思ってませんか?

 


















 

 

「誰か他の人が席を譲ってくれるんじゃないの」
= 傍観者効果

 

 

「譲ってあげたいけど、ちょっと照れ臭い
(恥ずかしい)」 = 多数派同調バイアス

 

 

「それほどお年寄りでもないだろう、座らなくても大丈夫だろう」
= 正常性バイアス

 

 

 

駅のホームや、人通りの多い路上などで、若い女性(男性でもいいですけど)が座り込んで、苦しそうにしていたとします。

 


















 

 

「これだけ人がいるんだから、自分が助けなくても誰かが助けるだろう」
= 傍観者効果

 

 

「助けてあげた方が良いんだろうけど、若い女の子だし、ナンパと思われてもなぁ~」=
多数派同調バイアス

 

 

「苦しそうだけど、それほど大したことないだろ、すぐ治る治る」
= 正常性バイアス

 

 

 

 

あと、出演者の清水圭さんの体験談として、こんな話もありました。

 

 

 

ホテルの32階に家族と宿泊していた時、火災報知器のベルが鳴ったんだそうです。

 


















 

「誤報じゃないのか?」と思いながら清水さんは廊下に出たのですが、誰一人部屋から出ていません。

 

 

「やっぱり誤報か…」と思いつつ、念のため部屋の隣りにある非常階段のドアを開けたんだそうです。

 

 

 

そしたら、さらに上の階から、外人さんが必死の形相で階段を駆け下りていたんだそうです。

 

 

 

「何かあったんですか?」と清水さんが外人さんの1人に訊いてみると、外人さんは答えました。

 

 

 

「何がって、非常ベルが鳴っているじゃないか。アナタはどうして、非常ベルが鳴っているのに逃げようとしないんだ?」

 

 

 

外人さんの形相とセリフでハッと我に返った清水さんは、急いで部屋に戻り、家族を起こして一緒に非常階段から避難したのだそうです。

 






 

結果的にベルは誤報だったらしいのですが、「あの時、非常階段の隣りの部屋じゃなかったら、絶対に避難してなかった」と清水さんは言ってました。

 

 

 

「外人さんは、9.11のテロhttp://youtu.be/_y8I37BMOQcを体験してるから、そういう危険察知は凄いというか、日本人ってヌルいなと思った」とも話していました。

 

 
























 

 

ちょうど今日から1週間後が、この9.11テロが2001年にアメリカであった日になります。

 

 

 

 

群集心理って怖しいですね(;´Д`A

 

 

 

番組の分析として、「危険な場面に遭遇した経験がない人」、「会社などで上司の命令には常に迷いなく従っている人」、「リーダーシップに欠けている人」ってのが、今回紹介した「危険な群集心理」に陥りやすいタイプなんだそうです。

 

 

 

皆さんはどうでしょうか?

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