巨人交流戦総括:投手編

よく知られているように,交流戦は日程に余裕があるので、先発投手の数よりも質が大事です。巨人の今年の補強は、杉内・ホールトンの獲得が目玉でしたから、交流戦で最も結果がでるはずで、だからこそ,原監督も交流戦前に優勝宣言をしたのでしょう.逆に,今回の交流戦で結果が出なければ,フロント・原監督ともに責任を問われるところでした.フロントも原監督も内心でほっとしている部分があると思います.澤村がやや不調でしたが,杉内・ホールトン・内海の先発陣は強力でした.

 投手の「質」に関してはリリーフも同様で,山口・マシソン・西村のリリーフ陣は強力でした.交流戦24試合の中で,山口が12試合,マシソン・西村が11試合に登板し,失点したのは山口が1度,マシソン・西村が2度だけでした.特筆すべきは,この3人に次ぐ,福田・高木も好調だったことで,福田が11試合に登板して失点は2度だけ,高木も7試合に登板して失点は1度だけでした.中継ぎに,マシソン・福田・高木が加わったことで,切り札:山口は12試合登板ながら,3日連続登板というのは1度もなく,3試合連続登板(中に1日休みあり)も1度だけでした.山口でなければならない時だけに投入できたので山口も結果を出し続け,また,いざというときには山口が使えるということがあるから,高木・福田を思い切って使えるという好循環を生みました.先発が安定していたのと,使えるリリーフが多かったので,山口以外のリリーフにも,17という勝ち星の割には負担はかかっていなかったと思います.

当初予定通りの強力な先発陣に加え,予想外に良かったリリーフ陣の存在が,交流戦優勝の大きな要因となったことは間違いありません.前にも書きましたが,外部補強による先発陣の整備はフロントの功績ですが,内部昇格中心のリリーフ陣の整備は川口コーチの功績です(マシソンの一本立ちは,豊田2軍投手コーチのおかげ?).

交流戦が終わって,先発は,不調の澤村に復活の兆しが見え,5番手には東野が上がってきそうです.6番手には,実績のあるゴンザレスと若手の小山・笠原・江柄子あたりが競う形になっています.さらに,7月になれば,宮國の復帰も見込めます.他方,リリーフも,上記の5人に加え,田原や高木,2軍の一岡や(上述の)江柄子といったルーキーカルテットが控えていて先発以上に層の厚さを感じます.リーグ戦再開後もよい戦いができるように思いますね.

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