マレーvsフェデラー
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マル
2010年10月18日 23:11 visibility469
昨日見逃してしまった試合を、探して観てみました。
6-3、6-2というスコアから見ればマレーの「快勝」ですし、
某ニュースサイトでもそのように書いてある記事がありましたが、
一言に「快勝」というには惜しい試合だったと思います。
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第一セット。
フェデラーのミスが目立つ、という感じですが、
これには裏があると思いました。
ご存知、マレーはカウンターを得意とする選手ですので、
フェデラーとしては、
「先に強打することでかえって自分の首を締めてしまう」こと
を避けようと考えていたのでしょう。
それゆえ、互いに「後の先」を取ろうとうかがううち、
このような試合運びに慣れているマレーが有利に進めていったと思います。
このマレーの「うかがう」テニス、ネット上では
「gdgdテニス」 (グダグダテニス)だとか、
「試合は2セットダウンから」などと揶揄され、
テニス大好き三兄弟(=試合が長い)の一人に遇されています(^^;
ただ、この「試合運びに慣れている」という点ですが、
マレーが慣れている、というアドバンテージももちろんありましたが、
フェデラーに「粘り」というか、「集中力の持続」がみられなかったことも原因の一つだと思いました。
サンプラスの晩年(?)もそうだったのですが、
集中力が急に切れてしまう、ということがよくあったように思います。
年、といえばそうかもしれないのですが、
彼の美しいプレーが大好きな者としては、
是非とも克服して、いいプレーをしてほしいと思っています。
なお、第1ゲーム、いきなりフェデラーがブレークされていますが、
フォアのミスが痛かったです。
ひょっとすると、このミスの影響で、
「最初は相手の出方をみよう」
という作戦に切り替えたのかもしれません。
結局、「粘り勝ち」したマレーが有利に進め、第一セットをとります。
フェデラーは、ブレークポイントを握るものの、
マレーのいいサービスやいいプレーによってブレークしきれませんでした。
***
第二セット。
第二セットに入ると、互いに様子がつかめたのか、
序盤は激しい打ち合いになります。
マレーが攻めに転じたせいで、
フェデラーも先の先を取ろうと攻撃に転じた、という印象を抱きました。
そして、数ゲーム終わったあたりから、
マレーの戦略が変わります。
フェデラーが攻めるようになった途端、
「後の先」をとるカウンターテニスに早変わり。
フェデラーが嫌がっていたであろうカウンターを決め始めます。
また、あえてフェデラーに苦手な球を打たせたり、
無理に攻撃させたりして、ミスを誘います。
具体的には、
フェデラーのバックの高い打点にスピンを何球も打ち、
フェデラーがストレートに強打するのを待ったり、
急にフェデラーのバックに短いボールを打って、ミスヒットさせたり、
非常に老獪なテニスを展開します。
この「老獪」なテニスに、
元々調子のよくなかったフェデラーが更に調子を落とします。
最後は、上手くボールにアジャストできないフェデラーが自滅する形で、ゲームが終わりました。
終盤のボレーミス数本は、非常に痛かったです。
***
以上のように見えましたので、
私には、この試合、マレーの「快勝」ではなく、
「マレーの作戦勝ち」
だと思いました。
変幻自在というフェデラーのお株を奪う、いいテニスでした。
私がこんなことをいうのもおこがましいのですが、
フェデラーは、もっと集中力を持続させ、かつ戦法をもっと柔軟にすべきだと思います。
かつての状態に比べると、技術的には向上しているのですが、
集中力と、戦法の柔軟性に欠けているように見えるのです。
もちろん、最近のパワーテニスに対して、
「緩」をつけた途端、押し込まれて、
そのまま流れをもっていかれる危険はあると思います。
しかし、そこを何とか「急」で鮮やかにかわすテニスが観てみたい。
特に、最近は「緩急」の差が縮まっているように感じるので、
「変幻自在」のテニスの復活を、強く望んでしまいます。
***
などといいつつ、
私自身はユーテックを買って、
ちょっとパワーアップを狙ったりしています(^^;
何よりも操作性が良く、振りまわしやすいですし、
高い打点を打っても、しっかりとボールをホールドしてくれ、ふかすことが少なかったです。
また、(以下長くなるので省略)
はやく届かないかなぁ。
あれはよいものだ…( ´□`)
- 事務局に通報しました。
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