フェデラーvsソダーリン

  • マル
    2010年10月16日 00:59 visibility447

今日は上海でフェデラーvsソダーリン戦がありました。

対戦成績はフェデラーの16勝1敗なのですが、
 今年に入って初めて負けているのと、
 ソダーリンの強打に対応しきれていない面があるのとで、
 ちょっと気になる試合でした。

最近のフェデラーは、
 ベルディッヒやジョコビッチなど、強打者に対して
 「打ち負ける」
 あるいは
 「攻めあぐねる」
 という局面が目立ちます。

具体的には、
・相手の強打によってポジションを下げられ、その次のショットでポイントをとられたり
 (特にフォアのリカバリショットがチャンスボールになることや、
  バックでもスライスで「しのぐ」ことができなかったりすることが多いように思います)、
・そもそも強打に対してミスヒットをしたり、
・相手に強打させないように「攻めさせられ」て、かえってミスにつながったり、
 カウンターを食らったり…
 といったことが目立つように思われます。。 

では、それにフェデラーはどう対抗するのか?
それとも、このままコートを去るのか?

それを確かめる上でも、今日の試合は重要でした。

***
結論から言えば、「さすが!」でした。
変幻自在、クレバーなテニスを久しぶりに見た気がします。

ソダーリンの持ち味と言えば、
 まずフォアの強打、特に逆クロスが挙げられますが、
 フェデラーの今日のバックハンドスライスは、それを封じました。
画面ではフェデラーの球がどういうものなのか上手く見えなかったので、
 あまり断定的なことは言えないのですが、
 ソダーリンが打ちこめないほど低いバウンドであったと考えられます。
 (あるいは、球速を変えまくっていたのかもしれません。)
ソダーリンが逆クロスに打つのは、
 いつもの速く・鋭いアングルショットではなく、
 スピンで深くコントロールしたショットばかりでした。
それを、フェデラーは
・再びスライスで返したり、
・DTLに強打したり、
 効果的にポイントに結び付けていました。

また、ソダーリンがクロスに打った時には、
 (おそらくはフェデラーはこちらを狙っていたと思われるのですが)
 フォアで「強打返し」をしていました。
ソダーリンが強く打った球の勢いを、ライジングでそのまま「お返し」していました。

お気づきの通り、このパターンは、
 フェデラーが昔からロディックやヒューイットら、ライバルたちにやってきたのと同じ戦法です。
それが今回、なぜソダーリングに通じたのか。
完全に憶測の域なのですが、
 今日のフェデラーには「丁寧さ」があったように思います。
自分からはミスをしない、なぜならこの戦法は自分のパターンだから、
 そんな気持ちが伺える展開でした。


また、ソダーリンはバックハンドでも強打できる選手です。
しかし、バックハンドの強打がしやすい高さには、ほとんどボールをやりませんでした。
スライスで前に落としたり、
 高く跳ねるスピンを打ったりと、
 ソダーリンに「いい打点」で打たせませんでした。

…このように書くと、簡単そうに見えますし、
 実際、試合を観ていると「フェデラーがコントロールしている」ように見えました。
しかし、やはり相手もプロ、それもTOP10に居るようなプロです。
相手の「選球眼」を惑わすような工夫が、随所にあったに違いないと思います。
もちろん、ソダーリンも若干動きが悪く、
 「調子が悪かった」といえるかもしれません。
それでも、「相手に気持ち良くプレーさせなかった」という点で、
 私はフェデラーの戦法を高く評価したいです。


そしてもう一つ、嬉しかったことが、
 フェデラーのサービスゲームが締まっていたことです。
あるゲームなどは、サービスエース3本とリターンミスで終わっていました。
結局、ソダーリンにブレークポイントを1本も握らせない、
 完璧なサービスゲームでした。

この「楽勝」ムードは、05年度のゲーム運び、
 すなわち「フェデラーがゲームを終始支配している」状態を彷彿とさせました。
15-30からのポイントのとり方や、
 要所要所でのギアの上げ方。
そういった、フェデラーの「凄いところ」を再び見ることができて、
 私はとても嬉しかったです。

どれくらい嬉しかったかというと、
 書きかけだった日記の内容を変更して、この試合のことを書いているくらいです(^^;

この「変幻自在」で、
 「相手に気持ち良くプレーさせない」というテニスは、
 私の目指すところでもあるので、非常に参考になります。

***
そして、今日の試合のおかげで、
 この「私の目指すところ」を再確認できたので、
 昨今迷い続けていたラケット選びにも、一条の光がさしました。

某友人からまた「アエロプロドライブ、いいよー」という
 「お誘い」(?)メールが来るかもしれませんが、
 やはり、私にとってテニスは、「いかに美しくプレーするか」が大事なので、
 パワー系のラケットは遠慮することにします。
私には、昔ながらの「飛ばない」系のラケットで、
 回転を色々と組み合わせつつ、ポイントをとっていくのが性に合っていると思います。
アエロプロドライブも本当にいいラケットなのですが、
 自分の目指すプレースタイルにあっていないようなので…(´=ω=)

…まぁ、
 またいつ気が変わるかはわかりませんが (台無し

sell試合

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