フォーム 番外地

  • マル
    2010年08月13日 02:17 visibility190

ATP1000大会期間中なので、プロの試合ネタを少し。

最近、若手で面白い選手がいます。
それは、
「アレキサンダー・ドルゴポロフJr.」
というウクライナの選手です。
(長いので「ドルゴ」と表記します)

まだテニス雑誌でもあまり見かけませんので、日本国内での注目度はまだまだのようです。
ですが、この選手、「面白い」のです。

***
まず、フォームが面白い。
筆舌に尽くしがたいフォームです。癖がアリアリです。

サービスはゴラン・イワニセビッチもびっくりなクイック。
これでよくあの速度が出せるものです。

フォアハンドは、
ブロック気味のスライスを使ったり、
厚いグリップで高い打点からプッシュするだけのスピンをつかったり、
しっかり構えてフラットを打ったり、
バギーホイップ(頭の上に振りぬく)をつかったりと多彩です。

バックハンドはテイクバックがないんじゃないかと思うくらいのコンパクトなスイング。
とにかくコースが読みづらいです。
スライスも切りまくり。横に振ります。

***
こうやって見てみると、フォームだけならばただの「きしょい人」「汚い人」に見えます。
見た目もちょっとアレな感じで、ネット上では「女」だとか「変態」だとか言われてます。

が。
ゲーム展開が、とにかく多彩で面白いのです。
ヒンギスの展開に、錦織圭の攻撃力を足した感じ、といえば伝わるでしょうか^^;
特に今日の試合が正統派のベルディハとなので、両者の違いが一層浮き彫りになります。
…というか、ニューボールズ世代で「正統派」なテニスが一般的になった今日では、
もはや「テニス」といっていいものか迷うくらいの異彩を放ちます。

また、かなり楽しそうに試合をするのもグッドです。

***
以上をまとめると、
フォームに目を奪われ、
試合運びにわくわくする、そんな選手です。

若手の中では「ドルゴ枠」という特殊な枠を設けて、「番外」としてイチオシしたいと思います。

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