時之栖、選手権前合宿
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DAI
2012年12月23日 23:10 visibility69
いろいろなチームが来ていたが、さすがに全部を見ることはできない。その中で、ある程度高いレベルを保っているチーム、JFAアカデミー福島の試合を観戦した。
☆JFAアカデミー福島vs東海大三(6〜8-0)
前半から終始、JFA側が押しこむ展開となった。JFA側のプレッシャーがきいており、三高は最終ラインでのボール回しもままならないという厳しい状況であった。なお、このプレッシャーは1試合を通してかけられた。JFA側の控え選手はずっとフィジカルトレーニングをしながら出番を待っていたあたりが興味深い。
お互いに4-4-2のフォーメーションで試合に臨んだ。ここまでの圧倒的な差をつくってしまったのはどこだったろうか。技術的には両者ともそこまでの差はないと思われた。
JFAの最終ラインは常によく絞られており、パス回しからSH、DHに楔を打ち込んで展開(外、逆サイド)をしていた。特に、逆サイドのSB、SHは展開をみながら流動的にポジションを動かしていた。右CF、右SHはスピード、スタミナ、ボールタッチ、判断力、キープ力に優れており、守備では前線からのプレッシャーを効かせており、相手にハーフラインを超えるチャンスをほとんど作らせなかった。
他方、三高はフィールドを広く使った配置をしており、ロングボールを主体として組み立てていた。ところがこのロングボールが全くつながらない。スピードに勝るJFA側のパスカットを食らい、前線どころかハーフラインを超えることすら困難であった。それぞれのプレイヤーが孤立し、ロングボールを蹴ったところでことごとくJFA側にカットされ、シュートを浴びるという展開が終始続いた。
ハーフタイム後もベンチに動きはなく、常に三高ゴール前でボールが回されるという展開となった。三高はサイドをしぼり、MFがフォローに行くことによってパスコースを限定させないボール回しをする必要があった。フィールドを広く使って展開するのはよいが、パス回しが単調でスピードもなく、キックも弱いため、パスカットのよい餌食だった。
今回の試合ではJFAアカデミー福島の無理のない戦術ポリシーが光った。特にこれといって目立つ選手がいるわけでもない。ボールを持った選手ではなく、次にボールをもらうであろう選手を想定して1歩速い展開を予測していた。パスをもらった瞬間にワンタッチですぐに出せる位置(横、縦、斜め)に選手が配置されており、またパスの受け手は鍛えられたボディーバランスでDFのプレッシャーを寄せ付けなかった。三高は展開の速さについていけず、全くプレッシャーをかけることができなかった。好きなようにかきまわされ、スピードのあるSHから放り込まれたクロスをことごとく決められた。JFAはリスクの低いパスを確実に選択し、ボールを失わないことを第一にキープ。展開に相手がついていけなくなった隙に縦にしかけるというとても効果的な崩しをしかけていた。
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