生命の重さ

先日、奈良県で19ヶ所以上の病院で受け入れを拒否されたあげく、亡くなってしまった

妊婦さんのニュースを見ました。。6時間以上たって運ばれた隣県の病院で、32歳の

女性は6日後に亡くなったそうです。

 

(サッカーと関係ないじゃんって言わずに、ここまで読んじゃった方は続きをどうぞ)

 

そして、別のニュースでは、20歳〜39歳のいわゆる“出産適齢”期の女性の人口比で

もっとも産科の医療施設が少ないのは、埼玉県。次が東京都。もっとも多い長崎県の

3分の1以下で女性1万人あたり0.98とか0.99しかないんだそうです。

 

前述の奈良県では、県内で受け入れてくれる医療機関がなかったので

隣の大阪府まで救急車で1時間かけて搬送したそうですが、人口が多い割には

総合周産期母子医療センターが1ヵ所しかない埼玉県でも、東京や神奈川にまで

搬送することは珍しくないんだそうです。

 

(そろそろサッカーに関連してきます)

 

で、その埼玉県。実は、1ヵ所だけじゃ不安だということで、もう1ヵ所

総合周産期母子医療センターを建設しようという計画があったそうなのですが

埼玉スタジアム2002の建設によって、予算がなくなって

計画も立ち消えになってしまったんだそうです。地域周産期母子医療センターを

含めたって全県で6ヶ所。静岡だと10ヵ所。で、1つもない県が奈良を含めて

8つもあるんです。でも、そういう県にも、国体以来ほとんど使っていないような

やたらと大きなスタジアムやら、なんとか会館とかは建っている。

ワールドカップは国家的イベント。そりゃ、埼玉に限らず、ワールドカップに限らず

国体やらインターハイやら、そういう行事のたびに、稼働率の低い「ハコモノ」を

そこら中に作りまくるのが大好きな日本人。でも、それでいいのかなぁ。

 

全国に芝生のグラウンドを作ったり、立派なスタジアムを作ることは大切だし

素晴らしいことだけれど、そこに集まる子供たちが、ちゃんと産まれてこれるように

ちゃんと医療を受けられるようにすることも、大切だと思うんですけどね。

 

 (数字は2006年10月現在)

総合周産期母子医療センター 全国61施設

「相当規模の母体・胎児集中治療管理室を含む産科病棟及び新生児集中治療管理室を含む新生児病棟を備え、常時の母体及び新生児搬送受入体制を有し、合併症妊娠、重症妊娠中毒症、切迫早産、胎児異常等母体又は児におけるリスクの高い妊娠に対する医療及び高度な新生児医療等の周産期医療を行うことができる医療施設」

地域周産期母子医療センター 全国208施設

「産科及び小児科等を備え、周産期に係る比較的高度な医療行為を行うことができる医療施設」

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