サッカーのまち
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orange fantasia
2006年08月26日 03:15 visibility58
最初に断っておきますが、かなり長いです。日記というより
レポートです。で、面白くもないです。ごめんなさい。
清水は「サッカーのまち」と言われています。自ら、そう名乗ってもいます。
なのにどうして、日本平は満員にならないのでしょう。
で、よく言われるのは「ほんとは違うんじゃないの?」ってこと。
どうなんでしょうか。
清水がサッカーのまちであるということを示す根拠として挙げられるのは
協会登録選手の数と人口比
最新の数字は知りませんが、24万人のうち3万人 と言われていました
総人口の8分の1がサッカー選手。恐ろしいことです。東京に100万人以上の
サッカー選手がいるのと同じことです。
獲得した全国タイトル
小学生の清水FCからエスパルスまで。それぞれのカテゴリーの全国タイトルは
軽く2桁。清水には高校が1桁しかないのに、そのうちの3つが全国制覇を経験しています。
Jリーガーの数
清水生まれ、もしくは清水でプレーをした経験のあるJリーガーは、これまた町の規模を
考えれば、そして最近減ってきていることを考えても、恐ろしい数になります。市内の
ほぼすべての小学校からJリーガーが出ているなんて、ありえませんよね。
で、どうして満員にならないのか。そこには、サッカーのまちならではの問題点があります。
全国的に、サッカーというスポーツはマイナースポーツであったかもしれませんが
清水ではメジャースポーツです。他の地域のように、サッカーを知らない人や
興味のなかった人を呼び込めばいいのではなく、すでにサッカーを知っている人や
あえて来ない(または、来れない)人を呼ばなくてはいけない難しさがあります。
サッカーは見るものではなく、するもの。小学生から高齢者のリーグまで存在します。
少年団の父母が、それはそれでチームを作って、リーグができちゃう場所なんです。
子供の試合の日、それ差し置いて日本平に行きますか?下手すれば、お父さんや
お母さんまで試合だったり練習だったり。場合によっちゃ、おじいちゃんが なーんて
家だってあるわけです。
もともとサッカーが盛んだった土地に、選挙の落下傘候補のように登場した
Jリーグとエスパルス。初代運営会社のやり方のまずさと、全国に吹き荒れた
Jリーグバブルで、エスパルス=清水のトップのチーム(清水の代表)という
意識は希薄になりました。「勝手にやっとけ」みたいな、サッカー好きの人たちを
かえって遠ざけてしまうような要素が、最初のころはそろっていました。
もともと静岡はサッカーだけでなく、スポーツ全般が盛んなところです。自称ですが
「○○王国」ってのは、サッカー以外にも野球や水泳、陸上などでも使われます。
そして現在、トップリーグに所属するチームがあるスポーツはバレーボール(男女)
バスケットボール(女子)、ラグビーがあり、野球もパリーグのチームや中日を
中心に、年間でそれなりの数の試合が組まれています。その気になったら
東京に新幹線で1時間。サッカー以外の選択肢も多いのです。
そして、Jリーグ誕生以前から「サッカーのプロ」は存在していました。
プレー経験もライセンスも持ってないのに、サッカーでご飯食べちゃってる監督
なんてスゴイ人までいるくらいですから。Jリーグが誕生した時点で既に存在していた
既得権と、ある意味真っ向からぶつかることになってしまったわけですから
「町をあげて応援」なんてこと、不可能です。微妙な合併の仕方で、さらに難しくなってしまった
ことに加えて、もともと仲のよくない西部地方に、もう1つチームがあったりもしますので
地域の一丸となった応援なんていうのも難しいところです。
もともとサッカーを見る目が肥えていて、今では毎月数千円で世界中のサッカーが
自宅で見られる世の中です。1試合数千円、それもJリーグで屈指の高さを誇る
日本平のスタンドにまで来てもらうのは、大変なことなんです。
ざっと考えられる原因を並べてみましたが、サッカーのまちだって、というよりも
サッカーのまちだからこそ、日本平を満員にするのが難しい
そういう理由の一部がおわかりいただけたと思います。今のエスパルスって
実はかなり楽しいサッカーしてます。個人的にベストだと思っている98年には
まだ及ばないかもしれないですけど、そんなにひけをとらない
見ていて楽しいサッカーできている(できつつある)って思ってます。
まずは一度見てもらえれば、って結局最初のあたりに戻っちゃう。
考えれば考えるほど難しい。それ以前に、ここでこうして考えたところで
どうにかなるものでもないのですが。
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- 事務局に通報しました。
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