千葉ロッテの地域密着モデルとは何だったのか 5

長い間開いて申し訳ございません。
その4の続きです。

■業界自体の分析
前回のエントリにて「野球界と野球業界のステークホルダーが違う」という話をしました。

「野球界をオープンな業界のモデル化を行うべく、千葉ロッテでは分析というものを行いました。」
と出されたスライドはこんな感じでした。

◆球団をとりまく内部環境
チーム(監督や選手、そして裏方さんまで)
球団のいわゆる「フロント」とよばれる部門及びそのスタッフ
を挙げられておりました。

そして、次のスライドには球団からアプローチできるものに絞った形で各カテゴリーに分けられたものがありました。


SS:サポーター、スポンサー企業(support)
S:球場、およびその周辺(stadium)
M:メディア
L:地元(local)や地域、およびそのコミュニティー
LL:リーグとロッテ
「と服のサイズのように五種類に分類し、
それぞれの部分において力の入れ方を変えていこうということにしました。」

眼から鱗です

マーケティングを少しかじっていた立場の人間としては、こういう服のサイズに例えて分類をすることに「なるほどねー」と思ったと同時に
「球界にこういう発想を持った人材はいなかったから失われた10年があったのかな」と再認識させられました。

■経営理念とビジョン
ここで出されたのは球団、そしてグループとしての経営理念とビジョンです。

◆経営理念
・スポーツを通じての地域貢献、社会貢献、そしてスポーツ文化への貢献
・最高品質の経営

最高品質と言う言葉はロッテグループの理念に盛り込まれております。
但し、経営理念というものは実状にあったものでいうと「経営陣は精神論ばっかり言いやがって...」と現場から不満の声も出たりします。
うちの会社なんですけどOTZ

◆ビジョン
地域社会と融合し、
地域のために、
そして地域にとって必要な存在となる「ふるさと球団」化。

→地域密着を図る上で球団として出来ることは「球団が経済基盤を持つ」ということが必要である
とお話をされておりました。

前から私自身、プロ野球というものは地域の立派な産業であると申し上げました。
例え赤字でもいい。
地域に根付いているということはお金に変えることは難しい訳で
新しく開業した鉄道なんかと考えは一緒です。

便利になること、駅が出来ることで沿線の土地価格は上昇するわけで
その固定資産税で赤字分を補うようなやり方はつくばエクスプレスのビジネスモデルと一緒です。

引っ張るようで申し訳ないのですが、次回はどうやって千葉ロッテが変わっていったのかを書きたいと思います。




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