仕事?野球?《劇的完結編》

  • Ryo
    2009年05月12日 01:41 visibility41

今日は週のはじめ、授業は昼からだ。
昼までダラダラ寝て、「さあ起きようか」という身体が進まない。
昨日湧き出た悩みは一夜が明けても頭の中に残っていた。

とりあえず起きて便所にて用を足すことに。
すると踏ん張り際、また自分の中で甘えた発想が飛び出した。
「スポーツ用品店…」

そのことを考えてからはもう気づいたら店の中にいた。
たばこをやめ、今じぶんの精神を保っているのは野球の存在なのであろう。
この現象はつまり、、
“現実逃避”というやつだ。。
その証拠に、オレは外部から連絡を一切避け携帯の電源をオフって家を出た。

店へ入ると時を忘れるオレ。
しかし今日は現実から逃げたじぶんへの不甲斐なさの方が大きかった。
欲しいものはいつものように出てくるのだが、買う気になれず…。
無駄な時間は過ぎ去り、結局何も買わないまま店を出た。

時間がかなり余ったため、このスポーツ用品店のある施設内を一人出歩くことに。
ブラブラと沈んだ顔をして一人歩くオレ。
数分後には凄まじい人物と遭遇することも知らずに―。

腹が減ったのでラーメン屋に行こうと思いたった。
今いる場所からは少し離れていたが時間もあるしまあいいかなと。
急がずも、歩くスピードを緩めることもなく、その時はただ現実から離れたかったのか、ただ単にラーメン屋へと向かっていた。
するとその時!!!!
オレは左前方から凄まじいオーラを感じ取った。でも誰なのかは分からない。だって今じぶんの目線に映っているのはその人の厚い胸板。
はっきり言って焦った。1秒後か、首の角度を上げた。
『さ、斉藤やん((((゜д゜;)))) 』
もちろんこれはこころの中の声だ。
オレが偶然にも出くわした人物、それはなんと福岡ソフトバンクの斉藤和巳投手だったのだっ!
心臓はバクバクして、変なとこから汗は出てくるしでかなりパニクった(=゜ω゜)ノ
斉藤投手はニット帽を深く被りなんらかのジュースにストローをくわえ服装も完全オフモード、連れが二人いた。
とりあえず10メートルぐらい尾行(=゜ω゜)ノ
その間思考能力も『話しかけて携帯で写真を撮ってもらおうか』というところまで回復。
かつて格闘家のジェロム・レ・バンナとシーホークホテルで遭遇した時の経験が生きた。
するといきなりチャンス到来!立ち止まった!
しかし勇気が足りずに斉藤投手を通過。。
ここは話しかけずに帰ろうかとも思った。
しかしオレは根っからのホークスファン。
こんな機会は二度とこないと思いUターン(=゜ω゜)ノ
勇気を振り絞った!

「…すみません。写真いいですか?」
と携帯電話を差し出す。なんの挨拶もなく完全に失礼なこの感じ。なんなんだオレは…。
ところがお連れの方が、
「あーいいですよ」
と親切に携帯を受け取ってくれた。
しかしすぐにその携帯はリバースされることに。
「これはどーやればいんですか?」
お連れの方がそう言うのも無理はない。
その携帯は完全に眠っていたのだ。家を出る前にじぶんできっていたから。
慌てて親指で魂を吹き込むオレ。
すると左斜め上から斉藤投手のこんな声が聞こえてきた。
「充電切れてるやん。。」
すると前方からも「残念だったね」。
『いやしかし皆さん、この携帯、充電がない訳ではないんですよ』の意味でオレは「大丈夫です」と言った。
ところが違う意味で斉藤陣営と会話が成り立ってしまう。
「あ、じゃあそういうことで」
「またどっかで会お」
と、携帯が復活した時にはもう斉藤投手はオレのそばにはいなかった。。

ラーメンなんて食う気にもなれず、オレはそのままトボトボと駐車場へ歩いて行った。
帰りの車中では、一生に一度あるかないかのチャンスを逃した後悔と、オフモードの斉藤投手への自分のはからいのない態度などが頭を駆け巡り深い悲しみに包まれた。

夕方、帰宅。
キッチンには母によって晩飯が彩られている。
そこで究極に腹が空いているじぶんに気づき、仕事から帰った父、ばあちゃん、そしていつもエプロンを着た母と4人で食卓を囲む。
そうしてご飯を口に入れた時思ったのだ。
「オレはこの家の息子なんだな」と。
又、あることが結びつく。
今日『野球』という“娯楽”に逃げ込んだじぶんと、『野球』という“職業”からはなれていた斉藤投手。
住む世界が180度違っていたのだ。

刻一刻と社会人への準備が進む一方で、現在当たり前となっている野球との生活はじぶんが社会人となった時共にできるのか。
これが課された問題であった。
しかし人にはそれぞれ“必ずやらなければいけないこと”というものがある。
仕事と野球。
野球は大好きだけど、その前にオレにとってもっと大事なものがあった。
今まで両親から育まれてきた“温かさ”というもの。
それは母の「優しさ」だったり、
父の「逞しさ」だったりする。
その中でオレが幼い頃見つけた目標は、

父だ。

「お父さんみたいになりたい」という夢へ向かう、これがじぶんの社会人しての“仕事”だった。
なんだかようやく目が覚めた感じである。
“必ずやらなければならないこと”と“別にやらなくても支障のないやりたいこと”。
どうやらオレはこの二つを混ぜこぜにしちゃっていたようだ。

それを気づかせてくれた斉藤投手!
喋らなくてもそういうものが伝わるんだから、やっぱり存在だけですごいよヽ(´ー`)ノ
早く一軍で投げられるように頑張ってください!今日会ったことは一生忘れませんからね!

でもやっぱり、、
斉藤みたいな球投げれるようになりたいなぁ( ´∀`)

※このドラマはノンフィクションですヽ(´ー`)ノ

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