ドラマティック☆スター

昨日は我がNIKONIKO☆Star、大会の準決勝だった。

見事4-0のシャットアウト勝ち☆

その裏に隠されたドラマがあった・・・。

このドラマは1人のスターとそのチームメイトたちが生んだ奇跡のストーリー。

2/7。

試合前日にチームメイトとバッティングセンターに行った。

その時だった。

俺はバッティング中に右わき腹を痛めてしまったんだ。

しかし、大切な準決勝の前日にそんなことでチームメイトに不安感を与えたり、心配させるのが嫌だったので、何も言わず、バレないようにバント練習ばかりしてごまかしたんだ。

その夜、うずく右わき腹を押さえながら、痛みでなかなか寝付けない俺は「明日になれば治っているはずさ」と念じ、寝たのか寝ていないのかわからない程度の睡眠しか取れなかった。

2/8。

準決勝当日。

やはり痛みは続いていた。

が、もう気にしている暇なんかない。

戦うしかない。

バットを振るのもボールを投げるのも、走ることすら痛みでままならない。

でも自分の事なんてどうでも良かった。

試合は始まり、中盤まで1点を争う展開となっていた。

そんな中、俺は執念でヒットを打ったんだ。

ただ、執念で。

嬉しかった。

そのヒットが点につながる事はなかったが、チームに貢献できたのが嬉しかったんだ。

チームメイトのみんなも気づいていないようだし、試合もリードしている。

なんとかこのままいけそうだと、俺は思っていた。

しかしそのヒットの代償は大きかった。

甘かった。

痛みは増し、表情に出てしまうくらいになってしまったんだ。

1-0。

勝ってはいるもののたった1点差。

いつ逆転されてもおかしくない状況。

その時だった。

俺が守るセンターに大きなフライが飛んできた。

普段ならなんとか追いつけるくらいのフライだったんだが、痛みで走れない。

しかし、このフライを捕らないと2ベースか3ベースになり、試合の流れを奪われてしまう。

必死に歯を食いしばった。

ギリギリのタイミング。

飛べば捕れるかもしれない、でももしかすると一生野球のできない体になってしまうかもしれない。

当然、迷うことなんてなかった。

飛んだ。

しかし捕ることはできなかった。

体は大事には至らなかったが、そんなことはもはやどうでも良かった。

悔しかった。

本当に悔しかった。

自分が情けなかった。

ノーアウトランナー2塁。

絶体絶命のピンチ。

後悔の念が俺を襲う。

俺があの時、ケガさえしなければ・・・。

「皆さんは奇跡を信じますか?」

このピンチをニコニコ☆スターは3つのファインプレーで見事0点に抑えきったのだった。

サード、セカンド、キャッチャー。

3人とも自分のケガなどものともしない決死のプレーだった。

3人だけではない。

ピッチャー、ファースト、ショート、レフト、ライト。

ベンチにいる人間だって同じ。

1人のプレーを皆でカバーし、大きな声と熱いハートで困難を乗り越えたのだ。

結局、次の回に4番の一振りで3点を追加し、そのまま4-0で勝利した。

もう痛みなんて忘れていた。

勝てたことが全てだった。

チームワークがもたらした1勝。

そんな大切なチームメイトにケガの事もばれずに済んで良かった。

チームの雰囲気は最高。

「このまま決勝も勝って、絶対に優勝だな!」

試合後はそんな話で盛り上がった。

そして帰り際にふと気づくと皆が俺の前に集まってきた。

「ど、どうしたんだ!?」

俺は言った。

すると・・・

「いつものスターなら捕れてましたね。」

「僕らが気づかないわけがないでしょ。」

「ほんとなんでも1人で背負っちゃうんだから。」

「僕らの事もっと信じてくださいよ。」

そうだったんだ。

気づいていたんだ・・・。

「おまえら、くっ(涙)。最高のチームだ。」

涙が溢れた。

俺には最高の仲間達がいることを再確認した。

ありがとう。

夕日が俺達を優しく包んでいた。

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