野球命!

高校時代、大阪府立三島高校硬式野球部に所属していました。大阪の公立で田舎の高校。お世辞にも強いとはいえない。しかし、練習は今思えば結構キツカッタ・・・。あの野球部の日々は私にとって、最高の宝物です。

 

夏休み。朝九時から夕方5時まで。午前中はフリーバッティングが中心の練習。監督は平井孝治さんという、今でも心から尊敬する大恩師。天理大学野球部主将の肩書きを持つこの人のノックは、今考えても身震いする。

 

ウォーミングアップが終わり、一番最初にフリーを打たされる。そのままセカンドのポジションに入る。

平井先生がおもむろにバッティングゲージの横にノックのセットをマネージャーに用意させる。プラスチックの箱に練習ボールをマネージャーがなみなみと入れ込む。それを台の上に乗せたところで、平井先生がノックバットをおもむろに持って、私を見る。

 さぁここから地獄の一丁目。「はいセカンド!」

まずは正面のゴロ。バッティング練習は二箇所で行っている。この2人が打っていないタイミングを平井先生は見計らう。間が出来たところで、ノックボールが飛んでくる。

次にセカンドベースよりのボール。はじめは緩いボール。3m横から始まり、これがセカンドキャンバスまで伸びていく。打球も徐々に早くなる。後一歩で届かないところに打たれる。

だんだん体力が続かなくなり、ボールへのよりが遅くなる。平井先生に容赦はもちろん、ない。

 

「帰って来い!」

ダッシュで先生の元へ。

 

「1球1球全力で追う。とったらダッシュでポジションに戻る。大きな声でボールを呼ぶ。それが礼儀や!」

 

今でも覚えているこの一言。人に対する礼儀。誰がしんどいんや?しんどいのはお前だけか?自分だけしんどいんちゃうぞ!

 

次にファースト側のボール。同じように1mづつ、遠くなる。

 

10時から11時半の約1時間半。この状態が夏休み中ずっと続いた。

 

おかげで私の守備は相当うまくなった。田舎の高校が、当時私学8強といわれたうちの一角、北陽高校と対戦し、勝ったこともある。名将松岡監督にお褒めの言葉をいただいた。

 

今から20年も近く前の話。そのころは練習中に水を飲むことなど、許されるはずもなく・・・。

自分のポジション(セカンド)のあたりにちょっと穴を掘っておき、そこにマネージャーが水撒きをするときに、水をためておいてもらう。もちろん泥水になる。そこにハンドタオルを投げ込み、ハンドタオル口に入れる。今もそういう光景はあるのかな?

 

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