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痛恨のドロー。それでも2位浮上サンガ!!
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リオネル
2007年07月08日 17:47 visibility130
◎西京極スタジアム
◎天候:曇り
◎気温:26.7℃
◎湿度:71%
◎風:東北東3m(弱風)
◎観客数:10934人
☆土曜のナイター京阪ダービーと言うことで久々の1万人越えのスタジアム。
過去の両者の対戦成績は京都の4勝2分9敗。(ホームゲームでは0勝1分6敗)とJ2チームでサンガが唯一負け越している。苦手チームであり、ライバルチームでもある。絶対セレッソには負けたくないという思いは他チーム以上。
前節までの順位はサンガが4連勝と波に乗り3位。セレッソは4連勝(全試合完封勝ち)の後、上位(仙台・ヴェルディ)に完封負けの連敗で9位。
【フォーメーション】
【サンガ】
田原(西野)
パウリーニョ
徳重(渡辺) 倉貫
斉藤 石井
三上 平島
チアゴ 角田
平井
《SUB》 GK上野 DF盛岡 MF渡辺・中山 FW西野
【セレッソ】
古橋 金
濱田 苔口(小松)
アレー(千葉) 宮本
ゼカルロス 柳沢
江添 前田
吉田
《SUB》 GK山本 DF千葉 MF丹羽 FW小松・柿谷
◎主審:鍋島 将起 副審:前之園 晴廣・石川 恭司 第4:金野 晋
【前半】
5分 ファーストシュートはサンガ。チアゴのロングフィードに田原が頭でおとして倉貫が左でシュート。大きく外れる。
17分 サンガ、中盤から徳重が前線のパウリへロングフィード、前田がファールで止め、バイタルエリア付近でFK。徳重からのボールはチアゴの頭にドンピシャ。叩き付けたヘッドはGK正面。
25分 サンガエリア内、左サイドからセレッソのスローイン。徳重がカットし一気に駆け上がりパウリへパス。アレーのプレッシングをかわし中央の斉藤へ、斉藤から右前の倉貫へパス。ワンタッチで斉藤に戻し、更にワンタッチで右サイドの平島へ、平島から倉貫へ3人に囲まれ再び平島へ戻しパス。ワンタッチでゴール前へクロス。背の低いパウリはなす術もなく相手DFの壁がヘッドでクリア。小さく弧を描いた跳ね返りがフリーの斉藤の前へ、迷わずダイレクトで見事なボレーシュート! サンガ先制。 1−0
(しっかりとパスをつないでポゼッションし、ワイドな攻撃で揺さぶりつつクサビを入れて相手を動かしてアーリークロスと過程は理想的。)
直後、左サイドで田原が強引にディフェンスをはねのけドリブル突破、その左サイドラインを超えて裏に抜けるパウリへパス。逆サイドの倉貫へ大きくパス。ワントラップし豪快に左足を振りぬくが、猛烈につま先まで伸ばしてシュートコースにDFが突っ込みナイスクリア。
43分 セレッソ右CK。ゴール前の江添がヘッドで叩き付ける。ワンバンドしたボールは大きくはねてバーぎりぎりの高さ、前のめりになっている体勢から思い切り右腕を伸ばしGK平井ファインセーブ。
両者高い位置からのプレスと攻撃。ボール支配率はサンガが優勢。再三のシュートチャンスをいかせず追加点をあげ優位に進めたいところであったが、セレッソ陣のDF力が光った。
攻守に輝きをみせるパウリーニョ。背が低い分、高さの競り合いには参加すらできない弱点があるが、その分足でカバーしてくれる。音もなく背後からスーッと近づきアッと言う間にボールを奪うシーンが何度か見られる。DFライン近くまで戻って守備をしているかと思えば機をみて一気に裏へ抜ける。
チームへの貢献度はナンバーワンである。
【ハーフタイムの監督コメント】
京都サンガF.C.監督: <!-- サンガ監督名 start -->美濃部 直彦 <!-- サンガ監督名 end -->
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・どんどんシュートを打って、良い形で終わろう。
・セットプレーには注意すること。
・この1点では勝てない。サブメンバーも含めて、全員で得点をとりにいこう。
<交代>なし <!-- サンガハーフコメント end -->
セレッソ大阪監督: <!-- 対戦相手監督名 start -->クルピ <!-- 対戦相手監督名 end -->
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・前半の最後にやりたいことができた。
・ひとつのプレーに集中していこう。
・もっとラインを押し上げて。
<交代>なし <!-- 対戦相手ハーフコメント end -->
【後半】
後半はセレッソペース。
15分 セレッソ選手交代 MF苔口out FW小松in
古橋がやや下がり気味での3トップ。この采配がずばり的中しセレッソの攻撃が勢いを増す。
18分 サンガ選手交代 FW田原out FW西野in
後半中盤には右からの低いクロスに古橋が突っ込み体勢を崩しながらシュートするも届かず、GKの弾き玉を小松が2,3mの近距離からシュートするが平井のナイスセーブ。更にこぼれ球に突っ込んだ小松がイエロー。
更にセレッソが攻め続ける。中央のアレーから右サイドのゼへ、ゼからウルトラクロスがピンポイントでゴール前の小松がヘッド。またもや守護神平井がナイスセーブ。
続くCKから前田がヘッド、枠を外れる。
24分 サンガ選手交代 MF徳重out MF渡辺in
28分 古橋と角田の小競り合い。守備のときに古橋が肘を当ててきた事に対する角田の抗議。
一瞬ピッチ上は騒然となる。ゼが凄い剣幕で集団に突っ込んで来たが寸前にチアゴが仲裁に入り、ゼを遠ざけた。もしあの時チアゴがゼを止めなければ更に混乱し退場者すら出た可能性もあっただろう。
興奮冷めやらぬ直後、今度はスローインを巡ってセレッソ側のスローインに対し倉貫は触れていないと主張。これに斉藤も加わり、それはないだろうと…。抗議している間に、さっさとスローインしてゲームを再開したセレッソ。スローインのフォローに戻りきれないディフェンス陣にリスクを犯して飛び出したチアゴは小松からボールを奪えず。独走を許した柳沢からゴール前に渡ったボールを江添がワントラップでシュート。GK平井が好セーブしたがこぼれ球をフリーの金が左から詰めて来日J初ゴールを決める。 1−1。
何ともやりきれない失点。誤審に対する抗議も必要だが試合が止められてない以上、ボールから目を離してはならない。おまけに斉藤まで加わり、結局ディフェンスに間に合わずチアゴの若さも出て失点。
34分 セレッソ選手交代 MFアレーout DF千葉in
40分 サンガ選手交代 MF倉貫out MF中山in
セレッソはシュートコースを切り、パスコースをカットする。ここ最近サンガがやっていることをやり返されている感じ。高い位置でのそれはすぐピンチに結びつく。ファールで止めFKを与える。何とかクリアしてCKで再びピンチ。何度となく繰り返された後半の戦いであった。
ロスタイムにはまたもやチアゴのイエローでバイタルエリア付近からのFK。事なきを得たが立て続けに2回も同位置でのFKには最後まで苦しめられ続けた。
【総評】
・セレッソはチームの不調から都並監督の辞任。急遽10年前に采配歴のあるクルピ監督(ブラジル人)を就任。セレッソはおろかJのことすら無知であっただろう監督のオファーには周囲も驚いたが、短期間で戦えるチームに豹変させた実力はさすがである。
また、U-20・W杯で森島康、香川が不在の中での戦いで強さを見せたセレッソ後半戦に向け巻き返しが期待される。
・実はこのクルピ監督は02年アトレチコミネイロで采配を振るっていた時、ユースにいたパウリーニョをトップチームに抜擢した経緯がある。パウリにしても師の恩返しでもあり相当のモチベーションで挑んだ今節であったが、結果は絶好調にもかかわらず、なんとシュート0。
完璧なまでに押さえられていた。1対1のマンマークで仕事をさせてもらえなかったのではなく案外自由に動き回りながらも供給源が遮断されていた。
ゾーンで守り、コースを消し、パスをカットする。パウリが持てば数人で潰しにかかる。
見事であった。中盤でボールを支配するも前線へ供給できない。苦し紛れに見えるクロスは押さえられた田原や西野の頭上を越して行く。
フリーっぽいパウリが全然機能していないことが、ゴール裏から眺めていて何度もあった。こんなゲームを見るのも初めてであったが、また一つ強くなるための課題が与えられたような気がした。
・守護神GK平井の大活躍。年に何度か神懸る平井に救われた。あのセーブがなければ1−3くらいで負けていただろう。
・セレッソにしてみれば。この布陣で強豪サンガに負けなかったことは自信につながっただろうし、サンガ
も負けずに終われたのが、また自信になったことであろう。
・前半戦の第2クールを終了し、いよいよここからが本当の戦い。
ヴェルディやセレッソはこのままで終わるチームでないし、低迷を続けた山形も上調子を掴みかけている。休む間もなく来週水曜日には弟3クールが始まる。ますます目が離せないJ2である。
- 事務局に通報しました。
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