JFL年鑑を眺めつつ、懐かしさと、後悔と。

  • kokepi
    2006年03月20日 02:50 visibility131

ふと、サッカーダイジェストのJFL年鑑を眺めていたら、古い知人の笑顔を見つけた。「キャプテン」という肩書きがついていた。

 

彼とは、小学生のときに選抜で一緒になって言葉を交わすようになり、同地域ということもあり、試合などでよく顔をあわせていた。ユース年代になると、彼は読売ユースに、おれは別のクラブのユースに進んだ。

 

読売ユースは、財前、市木、薮田、菅原、小針などが在籍していたころで、当時はトップチームも全盛期。Jrユースあがりのエリートがほとんどのなか、中小クラブからユース年代で読売に移籍した彼に、ほんとに活躍する場があるのか、やっかみつつ心配に思っていたのを覚えている。

 

あれから10年。

 

おれはその後すぐにサッカーをあきらめてしまった。彼はいきいきとした顔でJFL年鑑に紹介されている。

 

サッカーは、ほんとうに一握りしか成功できない世界だ。自分がすれ違った人間の中でもっとも成功している奴は、日本代表でゴールを決め、ビッグクラブの9番を背負っている。一方で、Jに進んだおれの友人はみな数年持たずに引退。桁違いに上手いと思っていた後輩も、いまはストリートの王様におさまっている。そして冒頭の彼は、遠い辺境の地でJFLクラブのキャプテンをしている。

 

あの時選抜で一緒だった、あの頃同じチームにいた、あの頃よく試合した、、、、少年期にすれ違ったあいつらの、成功と失敗を分けたものは何なのか。

 

むろん、運や才能もある。いまもっとも成功しているあいつよりも上手いやつはいた。でも、それでも、成功に至る道筋で一つのことだけは必ず問われたと思うのだ。あきらめずに続けること。夢を見ることすら叶わないような立場であっても、死ぬほど楽天的に夢を見ること。諦めの気持ちなど入り込む余地がないほどに努力すること。運や才能の影響を語る資格があるのは、そうして、諦めないという最低の条件をクリアした者だけではないのか。

 

「JFL」というのは、必ずしもサッカーの世界での成功ではないかもしれない。しかし、「諦めていない」者の笑顔をそこに見るとき、彼には少なくともなにかの「資格」があると強く感じる。

 

大事なものは、決して諦めてはいけない。冒頭の彼がそこに笑顔で載っていたことで、改めてそんな気持ちを強くした。サッカー選手が夢を追う姿に自分が励まされる、そんなことがあるのだと実感した次第です。

 

がんばれよオイ!

 

 

 

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