愉快なポケモン達の赤裸々劇 〜王の帰還(欧州に)〜

  • トミー
    2009年01月11日 00:58 visibility48



とある世界のサカバカポケモン・わたし。

2009年の代表合宿がついにスタートしたというのに、
大きな引っかかりがまだ心に残っているのです。


とある世界のサカバカポケモンが見た、とある国の出来事。
胸に引っ掛かっている言葉たちを吐き出せば、素直に代表を応援できると思うのです。


なので今日は、ちょっとだけ物語につき合ってください。





プロローグ: 世界を覆う、悪の総長ポケモン・カワブチー。

「言っちゃったねぇ」
という魔法の言葉を繰り出し、
自分の首の皮をつなぎ止める接着剤に王を使ったくせに
涙を流しながら「生き延びて欲しい」なんて訴えた翌日には
家族が伏せてくれと念を押した病状をべらべらとマスコミに垂れ流す。
かと思えば、本人が生死をさまよっている間に解任をさっさと決め
「経済的には世界の強豪たちより裕福なのに、コネなんてまったくないんですよ。」
と知りたくもない世渡り下手を披露。

またか。と言いたくなる縦のつながりを大事にした、日本人監督招聘。
受ける方も受ける方だ。という呆れた声はかき消され、
「身の丈で頑張ろう。」を合言葉に2008年が暮れる。


一日に何キロも走り、超人的な回復を見せた闘将。
それは、日本中から送られてきた黄色い折りヅル効果5%、世界各国の祈り効果5%、
本人の努力85%、協会が提供した高額設備5%ぐらいの割合。きっと。






第一章: 王、帰る。


「子供たちにサッカーを教えたいんだ。」
生死をさまよい、目を覚まし第一声。
薄情な前協会会長は”osim”の利用方法がわからなかったようで、
とりあえずアドバイザーにするも、「犬の方が飼いやすい。」と
高性能AI”osim”を手放す判断。


「あのAIはスポンサー様と仲良くしたがらないんだ。」
と、W杯予選という看板を背負った上に、
代表の要、侍ポケモン・ナカムラを長距離なんのその。
体が壊れても、すでにセルティックはナカムラにメロメロだし
その上ナカムラに代わってグアポの後輩にはチャンスじゃないか。と召集しまくるメガネ監督。
その努力あって、チケットは何とか売れ始め”俺流”も徐々に浸透。


「やだ、アドバイザー契約って更新されるんじゃないの?
 荷物たくさんオーストリアから送っちゃったわ。どうしましょう。。。」
と、浦安のとあるお家でアシマちゃん王妃がため息つく中、
王、王妃ともに契約更新ならずに落胆。
「じゃ、天皇杯見て帰るべ。」





第二章: 王に張り巡らされていた、伏線。


王が指揮していた日本代表は、はっきり言ってマスコミはじめ
アンチと言われる多くの人々の気持ちを、裏切る結果を出すことなく終焉を迎えてしまった。
アジア杯での成績も残せず、世間一般にはその大きな功績も、なんと希薄なものだろう――
あぁ、あの途中で倒れた人ね。なんてオチになるとは、悔しくて涙が出てしまう。



批判された理由はいくつかあるんだろうけれど、のちに王自身の進退にかかわった問題。
それは、J選手の底上げを目的に海外組の召集を見極めてたため
(王自身、特に大好きなナカムラ呼ぶのも我慢した)、
W杯と名がつかないとチケットを買わないニワカポケモン達から干されてチケットが売れず。
サッカーが根付いている土地とは違い、スポンサー様の機嫌をとりながら、
エンターティメントとして成り立っている日本のサッカーのビジネス面。
それに対して、王が取った”一戦にすべて、全力で打ち込む”というやり方。
その間を取り持つ役割を果たすべき大仕事は、
カワブチーはじめ協会ポケモンでは、力不足だったよう。


「オシムはギリギリまで召集メンバー決めないから、パンフの制作も出来やしない。
 オシムの一声で変更されても、しわ寄せはスタッフに来るんだから困ったもんだ。」
名前を書くのも嫌な、協会がスポンサーであるフジ739のサッカーニュースに出てる
某記者ポケモンは、王が倒れるまでご立派に
王への”拙い皮肉交じりの批判”を偏見のみで言い続けていた。
それは王の仕事だけでなく、王のプライベートなことにまで及んでたほど。
今に始まったことではないし、別に正せというのでもなく、
「自然とわたしたちの方から去っていくので、放っておいてもいいと思う今日この頃。」
の情けないマスコミ達の話である。が、これはまた、別の物語。




 

第三章: 王の呪いを引き寄せた男の失脚。


「ヤナギサワ、オオグロ、マァキ。」
で、この後彼がジェフを背負っていくと、知ってか知らずか選出に喜んだ巻ギャルたち。
QBKという偉大なネタを生み出したジーコジャパンが解散。
その頃ジェフサポは青天の霹靂で強奪事件の被害者に。
内部の協力があったのではとの見方もあり。

なんとか都合のいいことに、コーチ陣にいたJr(殿下)を監督に敷くも
代表に特設されたというジェフ枠によって、思うようなチームが作れず、成績も悪化。

ナビスコ2冠を達成して気を紛らすも、
チームの癒し系マスコット的存在であった主将が当時J最高額の移籍金を伴って旅立つ。

翌年は”暗黒の5月”を筆頭に、兼ねてから不協和音を大きく奏でていた、サポーターとフロント、
サポーター同士、そして選手と監督が、上向かない成績に煽られて次々と事件を起こす。
モチベーションを上げる要素もないまま、だらだらしていたところに王が危篤という悲劇が。

王の看病とチームとの往復に真っ赤な目をしつつも、気丈な態度を貫くJr監督、
ぶつける先のない悲しみと不安を、黄色い千羽鶴に込めるサポーターたち、
王から授かった信念通り、プロフェッショナルに戦おうと、気を奮い立たせる選手、
バラバラだったチームが一瞬一つになりかけたが、
気持ちだけが空回りした試合に敗戦、ゴール裏では王の申し子ポケモン・ムァキが
泣きながら尋常でない量の千羽鶴をひこずり歩く、というクライマックスこそあったものの
グダグダな感じで疲労のみが残った。

王も何とか快方に向かい、リーグ締めの試合は敗戦で締めくくるも、
「なんかしんどい1年おわた・・・。一から出直しだ。」と心に決めて
いい雰囲気で年の暮れを迎えたチームに本当の悲劇が襲いかかろうとしていた。



「なんでJrを切ったかって? ミランと戦った浦和を見てみろ。うちらもアジアを狙うぞ!」
当時社長を務めていた小物ポケモン・ヨドガワーの難解な一言で、最悪の時を迎えたジェフ。
一部では、同時期に王解任を殿様ポケモン・カワブチーが決定している事を指し、
両事件の関連性唱えるJサカ研究者もいるらしい。
危うい中で留まっていたチームがガラガラと崩れ、
この事件が起きる前から、熱血天然ポケモン・ラブリー城福から声を掛けられていた
宇宙人はじめ、次々と主力にオファーが舞い込む。
オファーを受けた主力陣は
「監督が決まらないし、誰が残るのか、どのくらいの戦力で残るのかわかんねぇ。」
「お前残るか決めろよ。」「いや、お前が先に答えをだせ。」「お前が残るならおれも。」
「そのまえに監督きまんねぇし。」と、ダチョウ倶楽部の竜ちゃんのように
手を上げる奴を待ちあう状況。サポはマスコミなんて信用できないと言いつつも
信憑性のない一言二言に翻弄され、神経がすり減る中、年を越す。

竜ちゃんになったのはこの後も迷走を繰り返した五輪命ポケモン・ミズモトー。
あとは次々と新天地へと王の子たちは複雑な心境で複雑な旅立ちを決める。
(まったく関係なく、眩い笑顔で送り出された天然変態王子・コーキーは別の話。)

王の残したトルコ合宿地に最後の足跡(寄せ書き)を残して
騙されポケモン・クゼフシギーと共に新しいチームを踏み出す。
不思議な雰囲気の監督と共に、チームのサッカーも定まらず、選手もその不思議さに戸惑い、
同じく2部上がりの不思議監督率いるチームと一緒に初勝利を夢見ながら
崖の下に暮らし始める。

お主も悪よのぅと言われつつ貢ぐけどすぐに捨て駒にされるポケモン・ヨドガワーは
任期満了の4月。シュッポッポー側に謀反を起こされ失脚。
シュッポッポーから希望の駅長ポケモン・ミッキーが出向。
ここからがミラクル千葉(またはジェフプール)の伝説が始まる。
(以下トミー文芸社出版の「伝記:フクアリをアンフィールドにした男」を参照のこと。) 





最終章: 王の旅立ち。わたしの旅立ち。


「ジェフのストレスだ。」
さよならを言いにきた黄色いサポーターの前で、
がんばりすぎて貧血を起こし、最後の皮肉を放つ王。

王が倒れた時、記者に囲まれてしっかりとコメントをする愛されウザポケモン・トゥーリオゥの横で
言葉に詰まって必死に涙をこらえていたオシム(とお菓子)大好きポケモン・アベチャン。
ジェフに一度は見放されたというのに、
厳しい立場になることをわかった上で出戻ってくれた高音発声ポケモン・タイチョウ。
そして、すっかりくたびれた風貌で見送りにきた五輪ッテ難しいね!ポケモン・ソリチャン。
実は吉田戦車は従弟なんですポケモン・チダツウヤク。
その他王の元側近らが旅立ちの成田に集結。



「王、お元気で。」
日本サッカー界に多くの導きを残したにもかかわらず、
決して正当な評価を得られぬまま、王は日本を後にした。






エピローグ: カワブチーの夢から目が覚める時。


「W杯は3位を目指す。メッシを止めてみろ。」
オシム王を追い出し、のらりくらりポケモン・オカチャンの年がいよいよ明けた。
相変わらず説得力のない熱弁をふるっている。

価値観の合わない人の考えを理解しようと歩み寄ることはできるが
言葉の意味を飲み込むことは、到底できない。

けれど、信念さえ通っているというのなら、例え説得力がなかろうと応援するしかない。
わたしは代表バカのお人よしだから。
日本のサッカーが世界に追いつく日を、
世界に認められる日が来ることを楽しみにしているから。



王を取り囲む黄色いサカバカポケモンの中に、
青いユニフォームを着ているポケモンが見られなかったのは、
最後まで代表の未来に語りかけていた王と、おかしなコントラストだ。



 

どこかの世界で今日もサカバカ民たちは悪態をつきながら、愛するチームを応援する。


王が去った代表を応援するわたしの心境は、
”一人だけ悲劇のエンディング知ってしまい、
 そのエンディングをどうにか変えようと走りまわる主人公になった気分。”
・・・なんて酔い過ぎか。


もしかしたら、わたしは悪戯ポケモンに騙されて、そんな恐ろしいエンディングを見ているのかも。

解説とエコ大使やらしたらピカイチポケモン・オカチャンの描く2010のクライマックスは
ハッピーエンドかもしれない。




夢を見てるのは、わたしか、オカチャンか―――――









おしまい


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参考資料


スタジオパーク 「オシムの遺産」
アシマ王妃のエピソード。

岡田武史日本代表監督インタビュー 勝負の09年「確実に進歩してくれている」

オカチャンの言葉。



まだ目を通してないのですが、「オシムの言葉」著者・木村元彦さんが
週間現代に、「オシムを弄んだ日本サッカー協会」と題し寄稿されてます。
ちょっと読むのが恐怖でもあり、バックナンバーになってしまって本屋周りをせねばならず、
読めてないのですが、気になる方はブログ検索でもしてみてください。
内容と共に雑記を書かれた方がいるようです。
なかなかオシム王大好きなわたしにとってみればキツイ内容のようです。

あ、あくまでもトミー出版の新作物語なので、ソースはとか御法度。



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