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2011年J1ベストイレブンとJ1各チームMVPと感想
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杉野雅昭
2012年01月15日 01:49 visibility105
2011年J1ベストイレブン:3-1-4-2
ケネディ(名古屋)・ハーフナー(甲府)
ジョルジワグネル(柏)清武(C大阪)・李(広島)・レアンドロドミンゲス(柏)
遠藤(G大阪)
駒野(磐田)・闘利王(名古屋)・酒井(柏)
林(仙台)
MVP:レアンドロドミンゲス(柏)
FWは、得点王争いをした二人。
OHにはA代表、五輪、Jリーグと大活躍した清武とOHながら得点を量産した李。
SHには、MFながら得点を量産した柏のジョルジワグネルとレアンドロドミンゲス。
DHには、Jリーグ屈指のゲームメーカーの遠藤。
SBには、ドリブル、クロス、シュート、パスと万能SBの駒野と、欧州クラスのクロスを武器に今季一躍有名となった柏の酒井。
CBには、攻守で存在感のあった闘利王。
GKには、仙台の堅守に貢献した林。
皆さんのベストイレブンはどんな感じでしょうか?
1位:柏レイソル
MVP:レアンドロドミンゲス
J1のMVPですし、文句ないかと。
チームの方は、昇格した年で、J1制覇というJリーグ史上初の快挙。
躍進を予想する人や希望した人が居ても戦力とかを客観的考えて柏の優勝を予想した人は少なかったのではないだろうか。
攻守共に安定していた。
J2での堅守をベースに攻撃では、タレント豊な選手を色々なパターンで起用した。
選手層の厚さもあるが、調子の良い選手を常に起用した事で、1年間高いパフォーマンスで試合をする事ができたのが優勝の要因と言える。
ナビスコ、天皇杯では、タイトルを取れなかったが、CWCでは、4位という結果。
来季は一つでも多くのタイトルへ期待したい。
連覇に向けての柏の動きに注目だ。
2位:名古屋グランパス
MVP:ケネディ
得点王という事での選出。
楢崎や闘利王と迷ったがケネディ。
チームの方は、昨季同様に得失点差を見ても安定した強さを見せた。
今季は、玉田が活躍した。
永井も新人ながら来季に繋がる活躍をしたのではないだろうか。
一方で、怪我人が出る等、思う様に勝てない苦しい時期もあった。
期待されたACLでも敗退してしまった。
天皇杯やナビスコでも負けてしまった。
今季のタイトルはゼロックスのみであった。
来季に向けて然るべき補強をし、一つでも多くのタイトルを手にしたい。
3位:ガンバ大阪
MVP:遠藤
不動の司令塔として怪我ありながら欠かせない存在として活躍。
攻撃的サッカーで、3位と躍進。
シーズン途中にアドリアーノが引き抜かれた。
これが痛手失速すると思ったが、草津から獲得したラフィーニャが活躍し、最後まで優勝争いをする事ができた。
遠藤が、シーズン通して活躍できなかったのが痛かった。
過労から体調不良に悩まされた。
セットプレイのキッカーを他の選手に任せたぐらいだった。
そんな中で、イグノが本来の輝きを取り戻す活躍を見せたのも大きい。
SBも藤春が期待通りの活躍をシーズン終盤見せる様になった事も大きい。
DFラインやGKに不安があるのは、毎年のことだが、そこがしっかりしてくれば、優勝がぐっと近づく。
G大阪の長期政権だった西野監督が変わる来季タイトルを手にする事ができるか注目される。
4位:ベガルタ仙台
MVP:林
MVPは梁や角田等が候補に挙がるが、林を推した。
チームの方は堅守をベースとしたサッカーでJ1最強のDFを誇った。
序盤戦では無敗の状態を続け常に上位に位置してきた。
J1記録となる開幕12試合無敗記録を樹立した。
夏場に失速した事で、優勝戦線離脱。
それでもマルキーニョスが帰国するというアクシデントが、あったが、赤嶺の二桁得点等、最少得点差で勝利を重ね過去最高の4位でフィニッシュ。
来季もこの勢いを継続させ、念願のタイトルが欲しい。
5位:横浜Fマリノス
MVP:大黒
MVPは、誰を選ぶか迷ったが、チーム最多得点の大黒をチョイス。
今季は、守備をベースに個人技を主体とサッカーで久々の高順位につけた。
ACLに後少しという事で、天皇杯で敗退し、木村監督が責任をとる形となった。
一見5位という好成績という気もするが、J2の京都に負けた事が、痛かった様である。
それに3位のチームとも大きく離された事も関係しているかもしれない。
木村監督のしたいサッカーが全然出来なかったと言っていたが、そういったサッカーができない苦しいシーズンで、成績以上に木村監督に対する評価も思った以上に低かったかもしれない。
それでも5位という成績が示す通り粘り強い守備は、機能していたと言っても良いだろう。
中澤のパフォーマンスが少し落ちてきた事を考えると、世代を交代を進める時期が来ているかもしれない。
攻撃面では、小野が存在感を示しており、全体でそういった若い選手の台頭に期待したい。
6位:鹿島アントラーズ
MVP:岩政
DFながら6得点を挙げた通り攻守で、空中戦の強さを見せた岩政を推したい。
チームとしてみれば、苦しいシーズンとなった。
最近優勝争いをしてきたことを考えれば不満の残るシーズンとなった。
マルキーニョスが抜けた穴が、響いたシーズンだった。
期待していたカルロンがフィットせず本田もほぼ出場できなかった。
そういった選手が、活躍できなかった事で、序盤戦苦戦する事になった。
終盤なんとか一時期のスランプを脱したものの序盤戦の苦戦が響き、6位に留まった。
来季は、監督も代わり多くの選手が抜けた事で、チームとしては転換期を迎えた。
7位:サンフレッチェ広島
MVP:李
OHながら大量得点で文句なしだろう。
チームの方は、今季も3-6-1のサッカーで面白いサッカーを続けた。
誰でも点が取れるサッカーであったが、槙野とかが居た時よりは、あまり得点できなくなった。
主に前線の選手が得点する事が多い様だ。
一方で、対川崎戦での弱さが、今季も際立っていた。
大量失点するのが不思議なぐらいだ。
3バックの代表的チームとして来季も継続するのか不明だが、新監督の元でどういったサッカーをするか楽しみである。
8位:ジュビロ磐田
MVP:駒野
前田と迷ったがフル出場をあげ、今季も攻守で存在感を示した。
チームの方は、新人の選手が大活躍した。
山田、金園、山崎の3人の活躍は素晴らしい。
3人とも高い能力を見せ得点を多く決めた。
得点は、前田が際立って居たが、選手層が厚くなったと感じたシーズンだった。
4-4-2というスタイルは変わらず、バランスの良いサッカーを見せる事ができた。
FWの選手が基本的に決める基本的なサッカーだけに安定感があった。
前田の得点王が途絶えたのが残念である。
来季の躍進に期待したい。
9位:ヴィッセル神戸
MVP:大久保
昨季は怪我に苦しんだが、今季9得点と文句なし活躍し、一桁順位に貢献。
昨季同様苦戦が、予想されたが、昨季終盤の勢いのままシーズンに入った。
序盤戦は、上位に名前があった。
攻守のバランスが良くしっかり勝つことができていた。
サイドからのクロスの数に課題がある様である。
それでも昨季から大分進歩したサッカーを見せる事ができた。
今後降格争いをしないためにも今季のサッカーをベースにより高みを目指したチーム作りをしていきたい。
10位:清水エスパルス
MVP:小野
中盤の中心選手として非凡なものをみせた。
新体制で、臨んだ今シーズン。
主力が抜けた事もあって、苦しいシーズンとなった。
攻撃の方も序盤戦は、手探りの状態でなかなか機能しなかった。
前線のタレントは、有名な選手が何人かいたが、結果を残せなかった。
中盤にはユングベリという欧州で活躍した選手が加わり違いを見せる事が出来る様になった。
同じく途中加入のヨンアピンも違いを見せる事ができた。
守備が少し不安があったので、来季に向けて補強が必要なところであるだろう。
全体的に今季のサッカーをベースにサッカー戦術を浸透させ、強いチームに生まれ変わりタイトルを手にしたい。
11位:川崎フロンターレ
MVP:中村
チームの司令塔として今季も活躍。
チームの方は、監督が変わって、前線の攻撃のタレントが何人か抜けた今季。
昨季までの様な攻撃的サッカーは影を潜めた。
監督が変わりバランス重視の4-4-2になったが、その血に流れる攻撃的サッカーが現れる試合も何試合かあった。
一方で、守備が機能しない試合もあったりした。
攻めきれず打ち合いで勝てない等、近年の様な強さを発揮できなかった。
新監督になって1年目だし、その辺り長い目でみないといけないかもしれない。
以前の様な攻撃的サッカーを目指すのか。
それともバランス重視のサッカーを目指すのか。
監督とチームのフロント、選手が一体になって、強い川崎を取り戻し、初タイルに向けて来季に向けて頑張って欲しい。
12位:セレッソ大阪
MVP:清武
香川、乾が抜けたセレッソ大阪の中心選手としてチームを引っ張った。
チームの方は、攻撃的な想像性溢れる高い個人技とパスサッカーを展開。
ACLと並行した事もあり、序盤戦大苦戦。
引き分けが多くなかなか勝てなかった。
それでも面白いサッカーをしており、この順位は信じられない。
もっと上の順位を狙えた面白い魅せるサッカーだった。
その分守備が緩かったのも事実である。
そういった意味では攻撃的サッカーだったと言えるかもしれない。
来季は、監督が代わるので、どういったサッカーを見せてくれるか楽しみである。
13位:大宮アルディージャ
MVP:東
MFながら8得点の東を推したい。
まだ、若い選手だしこれからが楽しみ。
満足の行く補強を行ったが、飛躍的上昇とは行かなかった。
エースラファエルを中心とした攻撃はそこそこ機能した。
待望のゲームメーカーの上田の活躍も大きかった。
多くの試合に出場し、DHとして攻守で貢献。
パスで、大宮の攻撃を引っ張った。
しかし、まだまだ攻撃力、守備力共に満足のいく数字ではない。
得失点差が-10で、上位進出は、厳しい数字だった。
降格しそうで降格しない抜群の安定感は、今季も健在だった。
来季こそは、そういった降格とはあまり関係ない順位に進出したい。
14位:アルビレックス新潟
MVP:ブルーノロペス
13得点のエースのブルーノロペスを推したい。
主力が抜けて苦しいシーズンとなった。
年々順位を下げつつあるのが気になるところである。
苦しい台所事情の中的確な補強で、なんとか残留する事ができた。
主力が抜けて、毎年サッカーを変えなければいけないので、なかなか蓄積した完成度の高いサッカーができない。
それが、今季の苦戦の理由と言える。
マルシオリシャルデスが抜け、セットプレイでの得点が大きく減った。
若手とベテランのバランスの良いサッカーであった。
来季は、再び上位を目指したい。
15位:浦和レッズ
MVP:原口
低調なパフォーマンスが続く中孤軍奮闘した原口をチームMVPに推薦したい。
チームの方は、開始前の予想とは反し苦しんだ。
戦力だけ考えればこの順位に居るチームではない。
戦力を上手く活かせなかった監督の責任もありそうだが、チーム作りを進めるフロントにも責任があるだろう。
監督人事や補強等、目指すサッカーが一致してなかった傾向にある。
活躍してた選手だけを集めるだけではサッカーは、機能しないという難しいスポーツ。
ただ、FC東京の例もあるし、Jリーグ全体のレベルが上がって来ていると言う事が言えるかもしれない。
裏を返せれば、浦和にも来季優勝するチャンスがあるという事だし、監督の代わった来季に期待したい。
16位:ヴァンフォーレ甲府
MVP:ハーフナーマイク
低迷するチームの中で、得点王争いしたハーフナーで文句なしだろう。
随所に能力の高い選手を揃えながら、選手層や総合力の部分で一歩及ばなかった。
J1とJ2を何回か行き来しているものの年々成長している。
今季の多くの選手がJ1で、十分活躍した。
それは確かで、チームのフロントしては自信を持って良いだろう。
ハーフナーを中心とした攻撃陣は、協力で、十分J1級だった。
ただ、守備が粘り切れず、勝てない試合が多かった。
そういった意味では、J2でしっかりとした守備組織を作ってJ1残留に向けて動きだしたい。
17位:アビスパ福岡
MVP:城後
苦戦するチームの中で7得点。
チームを牽引した城後をチームMVPに推したい。
多くの人が最下位予想をした中で17位という成績を残した。
ほとんど補強を行わなかった中で、一つ順位を上げた事は十分評価できる。
やはりシーズン前に中心選手だった永里が引き抜かれたのが痛かったか。
それによっては多少結果が違ったかもしれない。
シーズン開始当初は、泥沼の10連敗した事が響いた。
監督の交代等もあり一つ順位をあげて意地を見せた。
サッカー自体は、可能性のあるサッカーを見せていたと思うし、来季は、今季していたサッカーをランクアップさせていけば、再びJ1の舞台に戻って来る日はすぐ来るだろう。
18位:モンティディオ山形
MVP:秋葉
チーム最多出場のMFとして推薦したい。
正直今季の戦力だと仕方ない。
むしろ、今まで良く残留していたと思う。
今季は、昨季の様なエースの不在が響いた。
攻撃が上手く機能しないので、守備にも悪影響を及ぼした。
やはり、攻守のバランスが良くないと良いサッカーはなかなかできない。
また、多くの選手を起用した今季。
その反面軸となる選手がいなかった。
J2に降格する来季今季の悔しさをばねに軸となる選手を育ててJ1に戻って来れる様に頑張って欲しい。
●後書き
柏の優勝と驚かせるシーズンとなった。
Jリーグのレベルは年々上がって来ていると思う。
より高いレベルを目指すためにもACLを勝ちぬきCWCで好成績を収めたい。
そうすれば、日本代表のレベルも上がり、海外で活躍する選手も増えて来るだろう。
今季も面白かったが、来季も面白いシーズンになって欲しい。
皆さんのチームMVPは、誰になったでしょうか?
Jリーグから世界へ
To Be Continued
by杉野雅昭
まだまだ未熟なので、おかしい点があるかもしれないので、反対意見歓迎ですし、間違いなどありましたらご指摘などのコメント宜しくお願いします。
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