2012:J2:34節:H:ファジアーノ岡山VS湘南ベルマーレ「前半120点、後半20点」

岡山VS湘南:3-1
得点者:14仙石 廉、25田所 諒、20川又 堅碁、18古橋 達弥
観客数:7155人
主審:東城 穣
副審:越智
新次、原田 昌彦

1、H:岡山チーム情報

影山
雅永監督

スタメン

20川又 堅碁
13石原 崇兆、7キム・ミンキュン
25田所 諒、8千明 聖典、14仙石 廉、2沢口
雅彦
3後藤 圭太、18竹田 忠嗣、22篠原 弘次郎
1中林 洋次

リザーブ

GK:21真子
秀徳
DF:なし
MF:29大屋 翼、17服部 公太、34田中 奏一
FW:36関戸 健二、38三村 真、35上條
宏晃

途中交代

7キム・ミンキュン→36関戸 健二、20川又 堅碁→35上條 宏晃、13石原 崇兆→38三村 真

 

2、A:湘南情報

チョウ・キジェ監督

スタメン

9キリノ、10菊池
大介
18古橋 達弥、5古林 将太
6永木 亮太、14下村 東美
30島村 毅、22大野 和成、3遠藤 航、2鎌田 翔雅
27阿部
信行

リザーブ

GK:21松本 拓也
DF:なし
MF:16猪狩 佑貴、23高山 薫、25宮崎
泰右
FW:15岩上 祐三、17馬場 賢治、19大槻 周平

途中交代

14下村 東美→15岩上 祐三、30島村 毅→23高山
薫、9キリノ→19大槻
周平

3、戦評

湘南は、疲労を考慮し、4バックで、試合に臨んだ。
それに対し、過密日程でもメンバーを固定している岡山。
この差は、前半の内に現れた。
高い連動性・連携の攻撃を見せたを岡山が、3得点立て続けに奪う。
湘南は、2失点した段階で、3バックに戻したが、流れを止めれず3失点目を喫した。
後半に入ると、流れは変わり、本来のサッカーを取り戻した湘南が、主導権を握る。
猛攻を仕掛けた結果、1得点返した。
その後も攻めるも3失点が、重く、引いて守る岡山の守備陣を崩しきれなかった。
結局試合は、3-1で、ホームの岡山が、勝利し、プレーオフへの僅かな望みを繋いだ。
一方湘南は、相性の良い岡山に負けた事で、自動昇格、J2優勝へ向けて痛い敗戦となった。

4、得点分析

H:岡山:1得点目:14仙石


2沢口から右サイドのスペースへ20川又を走らせるパスを出す。
20川又に3遠藤がついていたが、20川又は、ダイレクトで、クロスを入れる。
そのクロスを2鎌田が、クリアするが、セカンドボールを14仙石が、拾う。
14仙石に6永木が寄せるが、14仙石は、落ち着いて前方の7キムミンキュンへ楔型のパスを入れ14仙石は、前方のスペースへ走りだす。
7キムミンキュンを14下村が潰しに行くが、7キムミンキュンが、体を張って上手くポストプレイをして、14仙石が、走り込んだスペースへ出す。
14仙石に22大野が、慌てて寄せに行くが、14仙石は、しっかりコースを狙ってシュートを放つ。
GK27阿部も触れるが、弾けなかったので、軌道も変わらずゴールに吸い込まれて、ゴール。

試合後のコメントで、GK27阿部が見えなかったので、コースが甘くなったと言っているが、それでも素晴らしいコース。
また、マッチデ―Jリーグの今節のベストゴールに選ばれた。
それだけ素晴らしいゴールだった事が分かる。
湘南としては、セカンドボールが拾われた事が痛かった。
14下村の所で、潰せたように見えたが、潰しきれなかったが、誤算。
まだ、ファールになった方が良かったので、もっと激しく行くべきだったかもしれない。

H:岡山:2得点目:25田所


22篠原の右サイドのスペースを使うループパスを7キムミンキュンに出した所から。
7キムミンキュンへ30島村と22大野が、寄せて行くが、7キムミンキュンは、ダイレクトで、ヒールパスを出す。
13石原へ、フリーで渡る。
13石原は、シュートという選択肢もあったが、バイタルでフリーの14仙石へ出す。
14仙石は、ワントラップするが、すぐにシュートコースを塞がれたので、14仙石は、ボールを呼んでいる20川又へパスを出す。
20川又もワントラップし、9キリノが寄せて来るが、落ち着いて、前方のペナルティエリア内に居た25田所の前方辺りへスルーパスを出す。
25田所には、2鎌田がついていたが、試合後のコメントで、得意な形と言う通り、迷いなく思い切り強烈なグラウンダーのシュートを放ち、それが決まってゴール。

DFからMF、FWとしっかり繋いでの得点。
選手の湘南DFの隙を突くアイデア溢れる湘南が嫌がる急所を的確に突いた素晴らしいゴール。
選手一人一人の意思疎通が、しっかり合った。
こういったゴールを増やしていけば、十分プレーオフに絡めると確信出来る様な高度なゴール。
中でも7キム・ミンキュンのヒールパスは、特にエクセレントなプレイ。
また、1点目同様右サイドのスペース使ってからの得点だった。
湘南としては、慣れない4バックとはいえ、こういった崩し方をされると防ぐのは、難しい。

H:岡山:3得点目:20川又
堅碁

2沢口が、6永木のパスをカットし、ボールを奪い13石原へパスを出しカウンターに入る。
13石原に15岩上が、寄せて来ていたが、13石原がダイレクトで、7キムミンキュンへ出して前へ走りだす。
2鎌田が、7キムミンキュンについていたが、7キムミンキュンは、そのパスに対して、ダイレクトヒールパスを13石原に出し、7キムミンキュンは、前へ走りだす。
ヒールパスの先には、広大なスペースがあり、先ほど前に走り出していた13石原へ渡る。
13石原は、3,40M程走った後、23高山が、ボールを奪い来るが、タイミング良くパスを20川又へ出す。
20川又は、ペナルティエリア内に侵入するとシュートフェイントを見せて、3遠藤をかわす。
後は、20川又は、GK27阿部の動きを見極めて冷静にシュートを決めてゴール。

見事なカウンターでした。
アイデア、タイミング、個人技、スピード、決定力という要素が詰まったお手本の様なカウンターだったと思います。
逆に湘南としては、しっかりシュートで、終わっておきたかった。

A:湘南:1得点目:18古橋
達弥

15岩上の左サイドに張っていた23高山への正確なロングパスから。
23高山には、2沢口がついていたが、23高山は、2沢口をドリブルで、振り切る。
22篠原が、慌てて寄せてタックルに行くが、手遅れで、クロスを入れられる。
そのクロスは、GK1中林も触れず、3後藤の頭を超えていき、ピンポイントで、18古橋の頭に合う。
それが、ゴールに突き刺さってゴール。

15岩上のロングパスも良かった。
一番良かったのは、23高山の個人技で、守備に定評のある2沢口を1対1で、振り切った。
このドリブル突破だけではなく、クロス精度も高くGK1中林、CB3後藤の触れない素晴らしいクロスを入れた。
18古橋は、決めるだけという素晴らしいクロスだった。
岡山としては、2沢口の所で抜かれてはいけなった。

5、レビュー(H:岡山側)

湘南が、4バックだったとは言え、前半は、申し分ない出来。
甲府戦の流れのまま湘南戦に臨む事が出来た。
甲府戦から言える事だが、ワンタッチでのパスというのが、序盤戦より多くかつそれが繋がっている。
連動性が向上しているのは、間違いなく、今季初の3得点という結果が示す通り、昨季終盤の良かった岡山の攻撃に達しつつある。
この辺りメンバーを固定して戦って来た効果が表れつつある。
また、虚を突くヒールパスというファンタスティックなプレイが何度か見れた。
京都程ではないが、京都の様な創造性溢れるプレイが出来るようになった。
今季の主力と影山監督を慰留した上で、戦力を上乗せ出来れば、昇格争いに絡めるチーム力というのが、整いつつあると言える。
ただ、良かったのは、前半だけで、後半の出来に課題を残した。
湘南が、同じ3バックのシステムに戻すと岡山のパス回しも影を潜めて劣勢となった。
この辺りまだまだ個の部分で、足りない部分があるという事だと思いますし、そこまで負けない力強さというのを身につけて欲しい。
まだまだファジは発展途上だし、これからの活躍に期待したい。

6、レビュー(A:湘南側)

疲労があったとはいえ、4バックで臨んだ事が、結果的にチョウ・キジェ監督の失策となった。
自身の監督コメントでもあったが、チョウ・キジェ監督の責任による所は大きい。
特に後半のサッカーを考えると勿体ないと感じる敗戦だった。
相性の良い相手に負けてしまった事。
そういった意味で、本当に痛い敗戦となった。
前半から個人技を活かした縦への推進力があった事を考えると最初から3バックで臨んでいたらと感じられずにいられなかった。
また、監督コメントで、あったが、前半だけで、3失点という初の体験という事で、難しい試合になった。
しかし、早めの交代で、主導権を握り返し、1点返しただけではなく、猛攻を仕掛けたのは、流石という他ない。
全体としての力強さはあり、最低でもプレーオフ進出は堅く、J1に近いチームの一つという事は、間違いない。
今後ここから勝ち点をどれだけ積み重ねられるか注目したい。

7、評点

H:岡山側

影山
雅永監督:6.0:交代カードの切り方に問題無く、メンバーを固定していた効果も出て来た。

GK1中林
洋次:6.5:的確なポジショニングで、1失点に抑えた。
CB3後藤 圭太:6.0:1対1で、強さを見せた。
CB18竹田
忠嗣:6.5:DFラインの真ん中としてスペースをケアした。
CB22篠原
弘次郎:6.0:正確なロングフィードを通すシーンがあった様に前へのパスの意識が高かった。
DH8千明
聖典:5.5:パス成功率は、高かったが、いつもよりボール奪取の回数が少なかった。
DH14仙石
廉:7.0:前の選手を追い越す動きから追加点を奪った。
WB25田所 諒:7.0:運動量は流石で、この試合では、ゴールも決めた。
WB2沢口
雅彦:5.5:運動量や守備は良かったが、クロス精度を欠いた。
ST13石原
崇兆:6.5:カウンターからゴールをアシスト。
ST7キム・ミンキュン:7.5:先制ゴールをアシストし、ヒールパスで起点となるプレイを見せ、全てのゴールに絡んだ。
FW20川又
堅碁:7.5:1アシスト1ゴールの大活躍。

途中交代

36関戸
健二:5.5:スルーパスを通せていれば、決定機をだった。
35上條 宏晃:6.0:気持ちの籠ったプレイを見せた。
38三村
真:6.0:スピードを活かしたプレイから積極的にシュートを狙った。

A:湘南側

チョウ・キジェ監督:4.0:スタメンとシステム選択を誤った事で、チームの良さを消してしまった。

GK27阿部
信行:5.0:3失点を防げず。
CB22大野 和成、3遠藤 航:5.5:後半は、落ち着いたが、前半は、3失点も喫した。
SB30島村
毅:5.0:前半の早い時間での交代で、見せ場を作れなかった。
SB2鎌田
翔雅:5.5:3バックに移ってからは、安定感のある守備を見せた。
DH6永木
亮太:5.5:3バックに移行してからは、しっかりパスを繋いで、攻撃を支えた。
DH14下村
東美:5.5:早い時間で、交代するまで、攻撃への意識が高かった。
SH18古橋 達弥:6.5:決定機をしっかり決めた。
SH5古林
将太:5.5:運動量が光った。
FW9キリノ:6.0:縦へのパワーがあった。
FW10菊池
大介:5.5:仕掛ける意識があった。

途中交代

15岩上 祐三:6.0:後半の反撃に繋げれた。
23高山
薫:7.0:突破からゴールをアシストした。
19大槻 周平:6.0:ゴールに迫るも得点を奪えず。

主審:東城
穣:6.0:大きな誤審なく、上手くゲームを作った。
副審:越智 新次、原田
昌彦:6.0:大きな誤審なはく、上手く仕事した。

8、MOM

「7キム・ミンキュン」

全てのゴールシーンに絡んだ。
しかも2度のヒールパスで、一気に局面を打開し、湘南のDFを混乱させた。
元々視野が広い選手だと思ってましたが、まさにファンタジスタ。
これだけの選手は、なかなかいない。
本当にいい選手ですね。
残りの試合も頼むぞ7キム・ミンキュン!!

9、満足度

8点(10点満点)

後半の出来の悪さが無ければ、9点以上も十分あった。
今季初の3得点は、素晴らしい。
プレーオフ進出に向けて望みは、辛うじて繋がった、厳しいが、信じて最後まで頑張って欲しい。

10、岡山の次節希望スタメン&リザーブ

スタメン

20川又
堅碁
13石原 崇兆、7キム・ミンキュン
25田所 諒、8千明 聖典、14仙石 廉、2沢口 雅彦
5植田 龍仁朗、18竹田 忠嗣、3後藤
圭太
1中林 洋次

リザーブ

GK:21真子 秀徳
DF:22篠原 弘次郎
MF:29大屋 翼、17服部
公太
FW:36関戸 健二、38三村 真、35上條
宏晃

ここまで、来ると弄らないのが一番。
後は、9アンデルソンが、戻ってくれば、プレーオフ進出に向けてラストスパートをかけれるが…

岡山から世界へ

To Be Continued

by杉野雅昭


まだまだ未熟なので、おかしい点があるかもしれないので、反対意見歓迎ですし、間違いなどありましたらご指摘などのコメント宜しくお願いします。

良いと思ったら評価して頂けると嬉しいです。

chat コメント 

コメントをもっと見る

通報するとLaBOLA事務局に報告されます。
全ての通報に対応できるとは限りませんので、予めご了承ください。

  • 事務局に通報しました。