2016:J2:33節:H:vsV・ファーレン長崎「問われるサイドのバランス」その2

2、戦評

数値評

良:A~E:悪

攻撃評価:D
守備評価:C
采配評価:D
総合評価:D

文章評

この試合でも引いた相手に対する得点力不足を露呈してしまったが、スタメンの組み合わせのどこに問題があるのか。
色々と考えられるが、着目したい点は、WBでのサイドの攻撃における貢献度である。
この試合に何度かクロスをあげる場面があったが、決定機に繋がる精度の高いクロスはなく、サイドからの得点はほぼ期待出来ない。
そういった時に中を固められた結果、流れから得点が出来ず、セットプレーになるのを祈るしかない。
やはり、ドリブルでの突破力を欠く2澤口 雅彦と21加地 亮という事で、フリーで受けなければバックパスという選択肢も多く、ドリブルで仕掛ける重要性を感じる。
周りを使って攻めるという事が悪い訳ではないが、突破口を開くのはやはり勝負する事で、10矢島 慎也のドリブルでの仕掛けから良い形を作った通り、そこが無いというのは、対戦相手から怖さという部分が不足している。
いくらバランスを取るのが巧い2選手という安定を重視したいとしても、守備面では大きいかもしれないが、その分、攻撃力不足に繋がってしまっている。
こういった状況に陥ってしまったのは、26田中 奏一の低調なパフォーマンスを続ける不調、11三村 真のスタミナ不足や対策に対してドリブルで突破できる回数が減った事、18秋吉 泰佑の実力不足。
こうなるとここまで主力を張って来た、19片山 瑛一の攻撃力に対する期待は、自然と大きくなってくる。
しかし、現状はシーズンの序盤に見えた様な精度の高いクロスが影を潜めており、こうしたパフォーマンスの低下が示すような蓄積疲労は、メンタル面にも影響が出ており、安易なパスミスやボールロストが目立って来ている。
ロングスローもなかなか得点に繋がっていないという事で、チームとしてのサイド攻撃は機能不全に陥っている。
それでも19片山 瑛一が投入された後は、効果的サイド攻撃が見られる様になり、ロングスローでも形を作った。
岡山の武器であるセットプレーの回数を増やすためにも19片山 瑛一の攻撃力というのは、非常に魅力的である。
更にもう一人、25酒井 宣福のフィジカルの強さというのも期待したい部分で、技術と強さを兼ね備えた25酒井 宣福のサイドでの台頭に期待したい。
天皇杯でベンチ入りした52王 靖斌の抜擢や20藤本 佳希のWBでの起用など、変化も欲しい所。
勿論、バランスも重要で、対戦相手が仮に、守備に脆い面があるチームであれば、守備に力を入れてカウンターを狙って行く。
逆に守備が堅いが、攻撃の圧力不足のチームであれば、積極的に仕掛けられる選手を起用していくといった柔軟性も欲しい。

また、24赤嶺 真吾を中心に据えたポストプレーからの攻撃も上手く繋がっておらず、出し手である10矢島 慎也が、パスの出しどころに困るシーンも目立っている。
チームとしてこういった部分に対して、どう答えを出すのか。
世界的に見てもこれは、どのチームも抱える永遠の課題ではあるが、J1に向けて、そういった部分に対して、少しずつ改善し、前進していって欲しい。
最後になるが、少しでも上を目指すためにも、J2で、2試合勝ちなしではなく、2試合で勝ち点2を積み上げたと言える様に次こそは、苦手としてしている岐阜とのアウェーではあるが、勝ち点3が欲しい。

試合評

MOM:1大久保 択生(長崎)
MIP:10矢島 慎也(岡山)
満足度:3点(10点満点)

岡山から世界へ
To Be Continued

by 杉野 雅昭(masaaki sugino)

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