2016:J2:34節:A:FC岐阜「岡山史上初の5点で昇格に向けて勢いを掴む」その3

3、戦評

数値評

良:A~E:悪

攻撃評価:A
守備評価:B
采配評価:A
総合評価:A

文章評

クラブ史上初の5得点という事で、J1昇格に向けて、勢いをつける事が出来た。
しかし、各得点シーンの多くは、何故かフリーとなっている選手が多く、岐阜の守備の組織力の低さが浮き彫りとなった部分が大きい。
それでも、ホームの対戦で、今季敗れている事を考えると、必ずしもそれが、結果に結びつくとは限らないのが、サッカーである。
この試合に関して言えば、良い時間帯に先制した事により、浮足だった所で、立て続けに得点を重ねる事が出来た。
しかし、現在のJ2では隙があるチームというのは少なくなり、レベルが上がってきている事もあり、こういった大差でのスコアで、勝利する事は難しくなってきている。
実際に、引いて守ってスペースを消す守備、もしくは、ハイプレスで、積極的にボールを奪いに来るという守備のどちらか、もしくは、双方を採用したある程度の組織力を備えたチームが増えてきている。
岡山の傾向に関して言えば、引いて守る相手には、無理に攻めない。
これは、前半顕著で、チームとして得点意志の少ないボール回しで、体力を温存するケースが多い。
ポゼッションを進める中で、シュートまで行けなくてもスローインで、ロングスローにより、得点に繋げたり、大人のサッカーを展開している。
ハイプレスに関しては、無理して繋がず、ロングボールを主体に攻める事もあるが、24赤嶺 真吾をターゲットにするだけではなく、裏へのボールをもっと使えるようにするという改善の余地がある。
こういった事を踏まえてこの試合に関して考えれば、岐阜の監督の解任という事もあり、チームの約束事の徹底が不十分で、個に頼る傾向が強く、引いて守るのか、前から奪いに来るのかという部分が曖昧であった。
欧州では、戦術理解度が異常なまでに高くなり、日々切磋琢磨した結果、なかなかドリブルを仕掛ける状況を作る事すら難しくなってきている。
少し前のシーズンに11三村 真が、WBとして存在感を放っていた時期があったが、研究されて、思うように突破出来なくなっていた事を考えてもこういった対策というのは、侮れない。
しかし、この試合の岐阜は、そういった部分まで取り組める段階のチーム状況では無かった。
それでも岐阜は、個に優れる選手が多い事もあり、嵌れば破壊力があった。
一方で、この試合の様に守備が崩壊する事もあり、チームとして守備の立て直しを進めて行かなければ、J2に留まっていく事はより難しくなるだろう。
岡山としては、シュートがこの試合では良く決まり、快勝する事が出来たが、サイド攻撃から危ないシーンを作られた事を考えると、簡単にクロスを通させない距離感での守備であったり、ポジショニングや連動性といった部分で、チームとして組織的守備を機能させて、勝利に繋げる良い攻撃に移る回数を増やして行きたい。
多くのチームが、まとまりがある中、こういった部分で、難しい試合が続くが、残り試合1戦必勝で戦って結果を残して、J1昇格という目標を達成して欲しい。

試合評

MOM:30豊川 雄太(岡山)
MIP:14押谷 祐樹(岡山)
満足度:7点(10点満点)

岡山から世界へ
To Be Continued

by 杉野 雅昭(masaaki sugino)

記事の質の向上のために反対意見や間違いの指摘などのコメントも大いに歓迎ですので、気軽にコメント宜しくお願い致します。 
また、評価数は、記事を書く意欲へと繋がる事に加えて、記事を書く上での参考とさせて頂いてます。 

chat コメント 

コメントをもっと見る

通報するとLaBOLA事務局に報告されます。
全ての通報に対応できるとは限りませんので、予めご了承ください。

  • 事務局に通報しました。