2016:クラブW杯:決勝:鹿島アントラーズvsレアル・マドリード「健闘するも後一歩届かず」その3
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杉野雅昭
2016年12月19日 00:30 visibility333
3、戦評
数値評
評価基準
良:A~E:悪
H:鹿島
攻撃評価:B
守備評価:D
采配評価:B
総合評価:C
A:レアル
攻撃評価:A
守備評価:B
采配評価:A
総合評価:A
文章評
まず、正直な所、ここまで戦えるとは思ってなかったです。
しかし、この戦いぶりを見たアトレティコナシオナルの方も3-0という結果に多少は納得して頂けたかもしれない。
開催国枠という大きなホームアドバンテージがあったといえ、オセアニア王者の始まり、アフリカ王者、そして、南米王者と着実に勝利を重ね、決勝の舞台でも先制を許すも一時は、同点そして、逆転まで持っていた。
終了間際にも決定機を作り、そこを決めていればという展開を作った。
しかし、延長戦に入り、運動量が落ちた事で、交代カードを含めた選手層の差が響き、地力に差があった事もあり、圧倒的な個の力を見せつかられ、最終的には力尽きた。
それでも最後まで勝利を諦めないという強いメンタリティというのを見せてくれた。
こういった舞台で戦ったという経験した上で、大事な事は、Jリーグチームの何が通用して、何が足りなかったのか。
こういった部分の課題を洗い出し、それに向けた対策を練っていく事である。
まず、1つは、日本代表のヴァヒド・ハリルホジッチ監督の方針の下、「デュエル」という言葉が、頻りに言われる様になったが、これは、様々な部分で、日本サッカーに良い影響をもたらしている。
ポゼッションしておけば良いというポゼッション至上主義であった、近年の方針に攻守のバランス、球際での勝負。
こういった部分が飛躍的に向上した事で、様々な部分で好成績に繋がっている。
この試合でも攻守において、デュエルを仕掛けた激しいプレーが見られた。
そして、2つ目は、ハードワークと組織力といった規律と献身性を伴ったサッカー。
これは、90分間に限定されるが、互角以上の高いパフォーマンスで、試合を最後まで楽しませてくれた。
今後、日本サッカーが強くなっていく中でも、失われずに継続して欲しい。
足りなかった部分は、スピード。
これは、欧州基準のテクニックとフィジカル的な部分。
欧州におけるテクニックは、止める蹴るだけの技術だけではなく、その後の判断スピードも含む。
これが明らかに欠如しており、ボールを奪った後の寄せに対し、正確性を欠き、また周りもフォローも不十分だった。
こういった部分を向上させていけば、7クリスティアーノ・ロナウドの2点目の様な形を作る事が出来る確率は上がる。
フィジカル的なスピードは、Jリーグでならスルーパスで通した段階で、勝負ありだが、残念ながら追いつかれて最後まで行けないというシーンが何度かあった。
Jリーグを見渡した時に高さがあってもスピードが無いという選手が多く、こういった部分に優れる選手を如何に育てて行くのか。
そういったノウハウの不足は、否定できず、全体で見ればまだまだそういった選手は、少ないので、早急に取り組んでほしい。
以上の部分をしっかり分析し、鹿島は勿論、それ以外のチームもこういった課題に取り組み、いつか世界一のタイトルを獲得して欲しい。
最後に、タイトルこそ手にできなかったが、「日本の誇りとなる活躍を有難う」というここまで健闘した鹿島ファミリーに最大級の賛辞を贈って、今後の日本サッカーの発展、そしてこの戦いを超える試合を見せてくれる日を信じて、文章評を終えたいと思います。
試合評
MOM:7クリスティアーノ・ロナウド(レアル)
MIP:10柴崎 岳(鹿島)
満足度:10点(10点満点)
Jリーグから世界へ
To Be Continued
by 杉野 雅昭(masaaki sugino)
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