2017:J2:1節プレビュー:A:vs名古屋グランパスエイト「継続路線の組織力を武器に勝利を目指す」その3

5、プレビュー

岡山

24赤嶺 真吾と19片山 瑛一の怪我。
これは非常に痛い事は間違いない。
ここで出場する可能性が高まった20藤本 佳希が結果を残せば、チームとして大きなプラスとなるだろう。
また、1トップとして私が予想する30豊川 雄太が、1トップとして一定の内容を残せれば、今後の1つの選択肢と持てる事も多い。
加えて、TRMなどで度々検討してきた7伊藤 大介と10大竹 洋平の同時起用を採用した場合には、名古屋相手にその組み合わせに試せることは大きい。
バランス重視か型重視かその辺り、前線の組み合わせの発表が楽しみである。
中盤は、当確の17朴 亨鎮(パク・ヒョンジン)のサイドでのチャンスメーク能力に期待したいところ。
右は、21加地 亮の経験を武器に名古屋に対抗したい。
好調を維持する16関戸 健二がプレスに対してどこまでミスを少なく、良いパスを出せるか。
8石毛 秀樹は、攻守での心臓としてどこまでできるか。
また、二けた得点出来るという自信を持っており、ゴールシーンを見ても積極的にシュートを狙っていくメンタルを構築できれば、十分可能であると思いますので、是非実現してほしい。
最終ラインは、高さ対策は取りづらいメンツではあるが、川崎のサッカーが極端なロングボールや高さを活かす形を多用することが、多くないことを考えても地上戦に特化したメンバーでも対抗できる可能性を秘めている。
2澤口 雅彦や3久木田 紳吾、4近藤 徹志も候補となるが、ここまでの準備期間の情報や経験などを考えると、パターン1~3で予想したメンバーが一番自然ではあるが、実力的には遜色なく、当確は、14喜山 康平ぐらいか。
GKは、やはり潜在能力の高さなどから13櫛引 政敏が有力か。

こういったメンバーから考えると、最終ラインのビルトアップの完成度は、名古屋にも十分対抗できるものがあるが、高さではやはり大きな不安がある。
DHとWBを含め、CB同士が相手のFWとの距離感やポジショニングを的確に捉えて、カバーリング怠らず、辛抱強く名古屋の攻撃を凌ぎたい。
実際に9シモビッチは、やはり脅威で、その周りの選手も高い決定力を備えており、一発でやられる怖さがある。
岡山が、主導権を握ったと仮定しても、複数得点を奪えなければ試合で負ける可能性は極めて高い。
恐らく、狭いからここは大丈夫だろうという概念は風間サッカーは通用しないので、90分間集中を切らさない事がポイントとなる。
ただ、岡山の攻撃面は、名古屋の守備がTRMなどを考えてもまだ完成しておらず、攻守のバランスは完成してない事が予想されて、この段階ならまだ得点を奪える隙が名古屋にはある。
名古屋の攻撃に関しては、正直既に手に負えない完成度というか総合力を有しており、試合を重ねる毎に脅威が増していく事を考えても開幕で当たれた事は幸運であった。

名古屋

万全の準備で開幕とは正直言えないとみている。
サポーターでも予想が難しく、風間 八宏監督が今季から就任し、メンバーの大半が新加入。
キャンプという準備期間があったとしてもチームとしてまとめることは正直かなり難しかったのではないか。
ただ、そういった不安も高い個の力によって払しょくできる力があり、優勝候補最有力の戦力を有している。
逆に言えば、既存のスタイルや色が薄く、チームスタイルを再構築するには、最高の環境と言える。
そう考えるとやはり脅威で、予想メンバーを考えてもその色が見えている。
サイドの予想候補に29和泉 竜司や27杉森 孝輝が選出されている事が最もその一端が伺える。
やはり、サイドと言えばドリブルや守備での1対1で仕掛けるスピードのある選手が多いが、足元の技術が優れるFWやトップ下選手を選出している。
つまりこれは、ドリブルだけではなく、パスで崩すというメッセージ性が強いとみている。
サイドだからボールを持ってドリブルとかスペースへ走るだけではなく、足元で受けて崩しに参加する。
サイドの選手のカットインからのシュートには要警戒だし、そこからのスルーパスであったり細かいワン・ツーでの崩しなども警戒しないといけない。
つまり、多様なプレーを要求されている事が予想でき、もちろん高い技術が必要で、かつサッカーIQの高さも求められる。
川崎時代の風間 八宏監督のサッカーを考えると、極端なロングボール多用や高いクロスを入れるチームというよりは、バランスに優れた技術と頭を使った創造的で、見ていて楽しいサッカーをしていた。
岡山相手でもそういった攻撃を選んでくれれば、9シモビッチの高さの怖さが多少緩和できるので、そういった戦い方であれば、少しは対抗できるかもしれない。
しかし、川崎時代の特徴である終盤の得点の多さ。
これは、多彩な川崎の攻撃パターンにより、フィジカル的にもメンタル的にも疲労が溜まるからである。
そういった攻撃にもミスを少なくできるかが、勝負を分けるポイントなるだろう。
チームとしての最大値は、怪我の影響も含め、正直まだまだではあるが、方向性という部分は、既に理解されており、岡山が5-0の様なスコアで大敗する可能性も秘めており、今後に繋がる試合には、負けたとしても最低でもダメージを残らないように、岡山としてはしたい。

6、後書き

恐らくシーズン終盤に当たった時は太刀打ちできないと思われるので、この開幕戦で当たるという幸運を活かし、内容と結果に拘り、総合力で名古屋に挑戦したい。
正直名古屋もチーム作りは、苦戦しているとTRMの結果だけを見れば感じるが、方向性というのはぶれなく、1つ1つのプレーにサッカーの本質や奥深さに触れることになるだろう。
正直大敗するイメージしか見えないが、今ならまだ付け入る隙があると思うので、勝利を信じて最後までアグレッシブに戦ってほしい。
いよいよ、2万人の超満員の名古屋のホームで岡山のJ2、2017年シーズンが開幕する。

岡山から世界へ 
To Be Continued

by 杉野 雅昭(masaaki sugino)

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