2017:A代表:ワールドカップアジア最終予選:9戦目:H:vsオーストラリア「采配ずばり若手とベテランが持ち味を発揮しW杯出場権獲得」
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杉野雅昭
2017年09月03日 00:14 visibility219
日本vsオーストラリア:2-0
得点者:18浅野 拓磨(5長友 佑都)、2井手口 陽介(8原口 元気)
1、チーム情報&評点
評価基準
良:1~5:悪
H:日本
監督
ヴァヒド・ハリルホジッチ:1.0
スタメン
14乾 貴士:2.5、15大迫 勇也:2.0、18浅野 拓磨:1.5
16山口 蛍:2.5、2井手口 陽介:1.5
17長谷部 誠:2.5
5長友 佑都:2.0、3昌子 源:2.5、22吉田 麻也:2.5、19酒井 宏樹:2.5
1川島 永嗣:2.5
リザーブ
GK:12東口 順昭、23中村 航輔
DF:6三浦 弦太、20槙野 智章、21酒井 高徳
MF:13小林 祐希、7柴崎 岳、10香川 真司
FW:4本田 圭介、8原口 元気、9岡崎 慎司、11久保 裕也
途中交代
14乾 貴士→8原口 元気:2.5
15大迫 勇也→9岡崎 慎司:評価不可
18浅野 拓磨→11久保 裕也:評価不可
A:オーストラリア
監督
アンジェ・ポステコグルー:3.0
スタメン
10ロビー・クルーズ:3.0
14ジェームズ・トロイージ:3.0、23トム・ロギッチ:3.0
3ブラッド・スミス:3.0、22ジャクソン・アーバイン:3.0、21マッシモ・ルオンゴ:3.0、7マシュー・レッキー:2.5
6マシュー・スピラノビッチ:3.0、20トレント・セインズベリー:3.0、5マーク・ミリガン:3.0
1マシュー・ライアン:3.5
リザーブ
GK:12アダム・フェデリチ、18ダニエル・ヴコヴィッチ
DF:8ベイリー・ライト、16アレクサンダー・ガーズバック、19ライアン・マクゴーワン
MF:2ミロシュ・デゲネク、15ムスタファ・アミニ
FW:4ティム・ケーヒル、9トミ・ユリッチ、11ジェイミー・マクラーレン、17アワー・メイビル
途中交代
14ジェームズ・トロイージ→9トミ・ユリッチ:3.0
23トム・ロギッチ→4ティム・ケーヒル:3.0
22ジャクソン・アーバイン→15ムスタファ・アミニ:評価不可
2、得点経過
H:日本:1-0:18浅野 拓磨(5長友 佑都)
日本が後ろでしっかり繋いでから2井手口 陽介がサイドの5長友 佑都に預けます。5長友 佑都は、自陣に戻る様に広がってクロスコースを作ります。5長友 佑都と18浅野 拓磨とのアイコンタクトを経た後で、DFの視線が外れた事もあり、18浅野 拓磨がGKとDFの間に飛び出します。5長友 佑都のクロスは18浅野 拓磨にピンポイントで通りダイレクトボレーを18浅野 拓磨が放ち、GK1マシュー・ライアンも反応できなかったボールは、ゴールに吸い込まれて日本にとって貴重な先制点になりました。
5長友 佑都のこういったクロスの入れるまでの過程は、最小限ながら素晴らしかったです。貴重な得点に繋げる事が出来る大きな武器をこの試合も発揮してくれました。精度の高さや間合いの取り方であったり、クロスまでの崩しは色々とありますが、インテルでもやれている事をこの試合で魅せてくれて、納得のパフォーマンスであったと思いまうs。
18浅野 拓磨もミスが目立つ感じで、入りは決して良かったとは言えないと思いますが、ストライカーとして一瞬の隙を見逃さず、しっかり決めたのは、流石でした。今後も日本代表の中心選手に慣れる様に成長して欲しい選手です。
H:日本:2-0:2井手口 陽介(8原口 元気)
オーストラリアのビルトアップのパスが甘くなった所を8原口 元気が見逃さず、奪いきるとギリギリの所で倒れながら2井手口 陽介へパスを出します。2井手口 陽介の前にオーストラリアのDFが来ますが、カットインし、中に切り込んで行くと、右足を迷いなく振り切ります。このシュートにGK1マシュー・ライアンが飛びつくも届かず決まって、大きな大きな追加点が日本に入りました。
前半から飛ばしていたにも関わらず、最後まで走り切り、この時間帯に中に入っていき、シュートまでいってそれを決めきる。2井手口 陽介の運動量というのは、若さを強く感じ、ヴァヒド・ハリルホジッチ監督の采配ずばりという得点でした。
そのゴールの起点となった8原口 元気の守備で奪いきって、再び奪取されそうになりますが、そこで粘って出すという泥臭さも活きた素晴らしいアシストであったと思います。こちらも投入直後から良いプレーを連発していましたし、ヴァヒド・ハリルホジッチ監督が当たった形になりました。
3、戦評
数値評
評価基準
良:A~E:悪
H:日本
攻撃評価:A
守備評価:A
采配評価:A
総合評価:A
A:オーストラリア
攻撃評価:D
守備評価:D
采配評価:D
総合評価:D
文章評
色々と批判を受けて来た中で、この試合で決めるという強い意志を持ってしっかり準備してきたと思われるヴァヒド・ハリルホジッチ監督。ホームで迎えるのはアジア最終予選で、一度も勝った事が無いオーストラリアで、難しい試合なると予想されましたが、同時に勝てばロシアW杯への出場決まるというビックマッチでした。選手とスタッフ、サポーターがこの試合に向けて最高の準備をして、好敵手であるオーストラリアを下したというそういった試合であったと思います。監督批判を結果で、一蹴し、今度は、本戦で勝てるチーム作りに着手する。今後の指針となりうるアジア予選の最後の試合で、どういったメンバーで望むのかどうか。そういった要素を考慮しつつ、この試合を振り返っていきたい。
まずは、一番はオーストラリアの戦い方の変更。今まではシンプルにロングボールを蹴り込んで来るというシンプルですが、強いという戦い方でした。しかし、この試合でのオーストラリアは、3-4-3で、ポゼッションを志向するサッカーで、挑んできました。しかし、ポゼッションで有利に立ったのは、中盤の奪取力重視の3選手を擁した日本で、GK1マシュー・ライアンのフィードすら通り辛いほどに抑え込みました。そういったサッカーの崩しで怖い場面があったのものの完成度の面と日本の対策が優れたという事もあり、試合を通して、比較的有利に進める事が出来ました。
実際に試合を通してボール奪取から一気にシュートまで運んで行くというサッカーが展開出来ていたと思います。シュート数という結果も出ており、有利に進められていたのは事実です。しかし、オーストラリアの厚い壁の前になかなかゴールを割れず、少ないオーストラリアのシュートが、22吉田 麻也にディフレクションがあり、ポストバーに当たるなど、危ない場面もありました。課題とすれば、セットプレーが10本ぐらいあったのに対して、そこで得点が奪えなかった事。本戦でも背が高いチームやより強いチームの存在をする事を考えれば、そういった相手から如何に得点を取るかという部分では、セットプレーでの得点は、必要不可欠かと思います。
そして、この試合のポイントの1つとして、前線からの守備が重要な要素と言えると思います。前線から連動してプレスをかけて中盤もそこに参加します。場合によっては、CBの選手も守備のアタックをするなど、非常にボールを奪うために囲い込みや誘導。こういった部分は、非常に良かったと思います。この辺り冒頭で述べた準備がしっかり出来ているというのは、この布陣と戦い方に関して、チームとして機能していると強く感じことが出来た通りここにあります。ボールを奪う事は守備的な要素だけではなく、攻撃的でもあるそういった良いお手本と言えるような素晴らしいサッカーで、「1人としてサボる選手が無く、走り切った。」と、断言でき、こちら素晴らしい点であると思います。
また、オンオフの判断も良く、パスコースを切る守り方も出来ていたので、自陣深くに運ばれる時間帯をある程度制限できたと思います。ただ、フィジカルの強さを活かしたボールキープからの狭い所でのパス回しに怖さを感じましたが、カバー&チャレンジがしっかり出来ていたので、数で粘り強く守った事で、シュート数を抑制出来ました。今後の方針としては、対策の方法を多数持てるかどうかは、今後の課題と言えると思います。色々なサッカーがあり、それに対して、どれだけ対応できるかどうか。そこが、ヴァヒド・ハリルホジッチ監督のサッカーなので、色々な選手や若い選手を起用する中で、チームの総合力を上げて、最高の結果を残す。それが今後の日本代表が進んでいく道であると思います。
最後にやはり若手の積極的な起用。これが最大の勝因かと思います。90分間通してチャレンジ&チャレンジ。そういったアグレッシブさがこの試合を通してあったと思います。先制ゴールを決めた18浅野 拓磨も立ち上がりは、ミスが目立ってましたが、それに挫けず、何度も何度もチャレンジしていました。その結果、先制ゴールが生まれたと言えると思います。
2井手口 陽介もボール奪取にどんどんチャレンジし、オーストラリアの選手に自由を与えませんでした。守備だけではなく、攻撃でもゴール前に向かって行く姿勢。こういうファイティングスピリッツというのを強く感じました。追加点の前に決定機もありましたし、持ち味を最大限発揮してくれたと思います。
今後は、こういった感じに若い選手をどんどん起用し、先を見据えたチーム作りというのを進めてくれると思いますので、その辺りに今後は、注目していきたいです。
試合評
MOM:ヴァヒド・ハリルホジッチ(日本)
MIP:2井手口 陽介(日本)
満足度:10点(10点満点)
日本から世界へ
To Be Continued
by 杉野 雅昭(masaaki sugino)
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