2017:J2:30節:A:vsロアッソ熊本「攻撃の機能不全解決も中位や上位のチームに通用するかどうかが課題」

熊本vs岡山:0-1
得点者:18ニコラス・オルシーニ(14喜山 康平)
観客数:4,517人

1、チーム情報&評点

評価基準

良:1~5:悪

審判

主審:窪田 陽輔:3.0
副審:亀川 哲弘、鈴木 規志:2.5

A:岡山

監督

長澤 徹:2.5

スタメン

18ニコラス・オルシーニ(オルシーニ):2.0
30豊川 雄太:2.5、7伊藤 大介:2.5
11三村 真:2.5、16関戸 健二:2.5、5渡邊 一仁:2.5、2澤口 雅彦:2.5
14喜山 康平:2.5、39篠原 弘次郎:2.5、19片山 瑛一:2.5
22一森 純:2.5

リザーブ

GK:13櫛引 政敏
DF:33張 碩元(チャン・ソグォン)、3久木田 紳吾
MF:26田中 奏一、8石毛 秀樹、10大竹 洋平
FW:20藤本 佳希

途中交代

7伊藤 大介→8石毛 秀樹:2.5
11三村 真→3久木田 紳吾:2.5
30豊川 雄太→20藤本 佳希:2.5

 

H:熊本

監督

池谷 友良:2.5

スタメン

9安 柄俊(アン・ビョンジュン):3.0
19八久保 颯:3.0、24木村 祐志:3.0
7片山 奨典:2.5、38上村 周平:3.0、13三鬼 海:3.0、2黒木 晃平:3.0
5植田 龍仁朗:2.5、6村上 巧:2.5、23小谷 祐喜:2.5
1畑 実:2.5

リザーブ

GK:21野村 政孝
DF:37ジュニオール
MF:22上原 拓郎
FW:8ガブリエウ・モルベッキ(モルベッキ)、11グスタボ・サントス・コスタ(グスタボ)、14田中 達也、36巻 誠一郎

途中交代

24木村 祐志→8ガブリエウ・モルベッキ(モルベッキ):3.0
23小谷 祐喜→11グスタボ・サントス・コスタ(グスタボ):3.0
9安 柄俊(アン・ビョンジュン)→36巻 誠一郎:評価不可

2、得点経過

A:岡山:0-1:18ニコラス・オルシーニ(14喜山 康平)

 スローイン受けた14喜山 康平がサイドから中央までカットインしてバイタルエリアに侵入。そのまま14喜山 康平は、熊本の選手を引き付けて18ニコラス・オルシーニに楔形パスを付けます。18ニコラス・オルシーニは、巧みなボールタッチから僅かなシュートコースを素早く作るとそこからグラウンダーのシュートを打ち切ります。これに1畑 実が懸命に飛びつくも届かず、岡山が前半終了間際に先制ゴール。

 14喜山 康平の意表を突いたドリブルからのパスは素晴らしかったです。
 そして、そのパスを受けてシュートまで行き、決めきった18ニコラス・オルシーニのゴールは、ゴラッソでした。個の力で打ち破ってのゴールというのは、見ていて気持ちいいです。今後のゴール量産に期待の持てる素晴らしい得点だったと思います。

3、戦評

数値評

評価基準

良:A~E:悪

A:岡山

攻撃評価:B
守備評価:B
采配評価:B
総合評価:B

H:熊本

攻撃評価:D
守備評価:C
采配評価:C
総合評価:C

文章評

 13試合負けなしから一転4試合勝ちなしという不調ともいえる戦績となった岡山を、ホームで迎え撃つのは、湘南との1戦で引き分けた熊本。DF登録の選手が多い通り、守備に力を入れた熊本に対して、岡山がどれだけ攻められるかどうかという試合でした。堅い守備の前に攻めあぐねていた岡山でしたが、18ニコラス・オルシーニの個の力で、ゴールを奪って先制に成功します。後半も決定機もあった岡山でしたが、熊本の粘り強い守備の前に追加点を奪えませんでした。逆に熊本もサイドからスピード感のある攻めで、反撃を試みて来ますが、岡山も決定的な仕事をさせず、逃げ切り久々の勝利という結果を手にすることが出来ました。

 前回のレビューで、18ニコラス・オルシーニにより、24赤嶺 真吾の穴はある程度埋まったと言いましたが、下位で苦しんでいる熊本相手とはいえ、決勝ゴールを決めたその攻撃力というのは、高いレベルにある事は、この試合で、確信する事が出来たと思います。何より目を引いたのは、ゴールに向かう力強さ。背後に背負っての難しいプレーから一転、反転してゴール前に向かって行く。こういった狙いを秘めたプレーも多く、パワーもあるので、ポジショニングもしっかりとる事ができ、デュエルに一定の強さを見せていました。守るほうからすれば、難しい対応を迫られていたと思います。微妙にずれる事も何度かありましたが、速さ・強さ・高さ・巧さの4拍子揃ったポテンシャルの高さを存分に発揮してくれたと思いますので、今後の活躍が楽しみです。

 一方で、7伊藤 大介のラストパスやフリーランからの決定機演出という場面に絡んだという部分では評価できる一方で、打開力に欠ける点とシュートを枠に飛ばす精度の低さ。こういった部分が、この試合で何度か見受けられました。そこにいる点は、確かに評価すべき点ではありますが、18ニコラス・オルシーニの様に局面を打開する怖さに欠けるのも事実です。途中出場で、出場した場合に持ち味を発揮し辛い局面が出来易い事と、献身的な守備を考えると、スタメンで起用したくなるのも分かりますが、上を目指していく中で、チームが強くなっていく過程での限界近づいてきていると感じるパフォーマンスであったと思います。そういった意味では、アシストとゴールという部分により絡んでいく必要はあると思います。

 最後に触れたいのチームとしての縦の意識に関しては、高い方であると言える点です。数自体は少ないかもしれませんが、前線につける効果的な楔形パスが多いです。バックパスと横パスを上手く繋げた時に、変化をつけて縦につける。こういった狙いが巧く嵌れば、試合を有利に運べる傾向にあると思います。だから、このビルトアップからの楔形パスが良く通るかどうかは、1つの攻撃のパラメータと言えると思います。
 実際に今季は、序盤戦こそボールロストが目立っていましたが、中盤戦以降のビルトアップの質が高く、ボールロストが減って、良い楔形パスが通る様になり、ゴールに迫る力強さが生まれています。
 これは、守備の安定や攻撃の好調につながっており、怪我人が出た中でも一定の内容の試合が出来ていた事は、こういった後ろの安定感は、大きいと思います。
 後は、出場機会の少なかった選手や新加入の選手を巧く起用し、こういった良い部分をチームとして体現していく中で、上を目指して欲しいです。まだまだプレーオフ以上を狙えると思いますし、一戦必勝で戦う姿を見るのを毎試合楽しみにしています。

試合評

MOM:18ニコラス・オルシーニ(岡山)
MIP:7片山 奨典(熊本)
満足度:6点(10点満点)

岡山から世界へ
To Be Continued

by 杉野 雅昭(masaaki sugino)

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