プレビュー:2018:J2:第24節:A:愛媛FC「近年勝てない愛媛戦を本来の相性の良いアウェー戦に押し戻し上昇気流に乗りたい試合」
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杉野雅昭
2018年07月20日 00:49 visibility219
1、予想メンバー
監督
長澤 徹
スタメン
18齊藤 和樹
19仲間 隼斗、7伊藤 大介
11三村 真、14上田 康太、8塚川 孝輝、21椋原 健太
6喜山 康平、4濱田 水輝、3後藤 圭太
13金山 隼樹
リザーブ
GK:13一森 純
DF:33阿部 海斗
MF:39高橋 壮也、15末吉 隼也、37鄭 充根(ジョン・チュングン)
FW:24赤嶺 真吾、16リカルド・エンリケ・ダ・シルバ・ドス・サントス(リカルド・サントス)
2、注目ポイント
キーマン
「8塚川 孝輝」
攻守に厚みを生み出すファジのMF。時にはDF。時にはFW。色々なポジションに適性を持っているが、やはり、そういったユーティリティ性が、活きるのは中盤であるMFという事は、間違いない。
恵まれた体格を活かした攻守のプレーに加えて、柔軟な発想で、チームを救ってきた。前節の松本戦は、出場停止により欠場した影響は大きく、攻撃時のあと一歩が届かず、得点に奪う事が出来ず、勝利することができなかった。
新加入の選手が出場するかどうかは分からないが、選手が変わってくる中で、90分間ハードに戦えるようになってきた8塚川 孝輝が、苦手とする愛媛に対して、攻守で、どこまで戦えるかは、勝敗を左右するポイントの1つである事は間違いないだろう。
攻撃のキーポイント
「サイド攻撃」
ハードワークと献身的守備、攻守の切り替え。愛媛を紐解く上で、この3ワードは、岡山のプレースタイルと似ているだけではなく、限られた資金でのやり繰りする中で、編み出した愛媛が岡山を大きく上回る最大の強みでもある。
そして、岡山は、そういったスタイルの愛媛を苦手としている。岡山は、カウンターが出来ないが、縦に速くという1つの手法を武器に戦っているが、前線からのプレスや速い帰陣、デュエルという戦う姿勢は、岡山が怯んでしまう傾向にある。
前半2点以上のリードをした試合でも愛媛に粘られて引き分けに持ち込まれる試合があるなど、勝負を諦めない姿勢は、数々のジャイアントキリングを生み出して来た。そういった高い組織的な守備にからどう得点を奪うのか。それが、最大の攻撃のテーマと言えるだろう。
ただ、補強があったとはいえ、ここまで戦ってきた岡山のスタイルの延長線上で、戦って行く事が大事である。「サイド攻撃」というキーワードを挙げたが、純粋なサイドでの1対1位やクロスだけではない岡山スタイルのサイド攻撃が、勝負を分けるポイントとなるだろう。
ここ3試合の岡山は、縦に速くした上で、18齊藤 和樹がサイドに流れるプレーや、ポストプレーで、21椋原 健太の前のスペースへ落とす事で、サイドから攻略するシーンが何度かある。
この背景に現状の最適格と言える18齊藤 和樹と19仲間 隼斗、7伊藤 大介の連携がようやく形となり、裏へのスペースやサイドのスペース、パス交換出来る様になったことがある。ここが形になってきた事で、アタックゾーンの左サイド、中央、右サイドのどこからでも攻撃が出来るだけではなく、中盤のMFも攻撃に絡めるようになってきたのである。
これを可能としたが、3-4-2-1の回帰にあり、3-1-4-2の際の各ポジションの選手のポジショニングのバランスがチームとして前がかりになっているのに、前線に収まらない事に加えて、選手同士の関係性や相性、特性といった様々な面で、チームとして負担のかかる状態になってしまっていた。
上記で挙げた3-4-2-1への回帰により生まれた岡山の攻撃は、「縦に速く弱い所を突く」ではなく、「縦に速く弱い所から探る」というサッカーが出来る様になった。というのも縦に速く突けたパスからカウンターの様に奇麗に速くゴールまで行けないもののそこにパスが出れば、良い形になる。そういった攻撃が出来ている。
シュートまでは、なかなか行けてないシーンも多いが、チームとして、シンプルに攻撃の連携が取れている。そういった状態にまで、高める事が出来ている。
よって、愛媛に対して、高い技術によるドリブル・パス・シュートではなく、チームとして愛媛の戦って行く事になれば、サイドを巧く使えるかどうか。これは、得点出来るかどうかの最大のポイントとなる。
愛媛の数をかけた献身的な守備とスペースを与えない守備。この堅い愛媛の守備を崩し、苦手となってしまった愛媛から得点出来るかどうか注目したい。
守備のキーポイント
「リスク管理」
愛媛は、どちらかと言えば、資金潤沢なチームと違い、圧倒的な個の力により、高い支配率や個の仕掛けで、主導権を握って攻めるというチームではなく、攻めるチームからの高い位置でボールを奪って、そこからカウンターに繋げて行く、勝負所で人数をかけて、ゴールに迫る。そういった地道な攻撃の繰り返しで、得点を奪ってきている。
とは言っても、愛媛の個の力を軽視している訳ではなく、戦力差の小さいJ2に置いて、瞬間的な個の力で、岡山は、失点を喫し、そして、敗れてきた。
近年の岡山は、愛媛の献身的かつ組織的守備の前に攻め焦り、または攻め手を見いだせず、拙攻に繋がった時に、試合を有利進めるどころか、ロングパスが前線に収まらない、厳しい寄せにより、パスを回せない。
といった感じに、主導権を握られた上で、決定機すら作れず、敗れる事もある。
よって、愛媛の一瞬の切れ味というのは、恐ろしく、やはりリスクを冒す所と、慎重になる所、我慢する所。こういった判断をしっかりして、1点勝負に持ち込みたい。
そのために3試合連続の無失点を達成することが、勝利するための最低条件と言えるだろう。それを近年負けている愛媛に対して、達成し、勝利に繋げる事が出来るかというのは、難関なミッションではあるが、達成できれば、9李 勇載(イ・ヨンジェ)の復帰も近くなってきましたし、夏の補強とポジティブな事もあり、ここからの逆襲も十分可能であると断言できる。
そのためにチームとして老獪とも感じる攻守の特殊な戦い方に対して、しっかり戦いきりたい。
3、注目選手
GK:守護神
「1岡本 昌弘」
千葉で、長い間守護神として降臨していたが、近年な出場機会が限られるようになってきた。そこで、GKがウィークポイントとなっていた愛媛に移籍。
そして、チームとしても自身の意図した通り、正GKとして、信頼を掴み、その地位は、不動で、ここまで唯一の全試合フル出場。
その経験に裏打ちされたプレー1つ1つは、堅守ではある。
FW:スーパーサブ
「9有田 光希」
数シーズン愛媛から離れていたが、愛媛に戻ってきたストライカー。過去に在籍していたシーズンとは違い、フィジカル面では若い時の様に行かない物の経験を活かしたプレーで、2試合連続ゴール中。
ここまでチーム最多の4得点。スタメンの試合こそ少ない中、結果をしっかり残している。
MF:ボールハンター
「16田中 裕人」
藤田 息吹抜けた愛媛の生命線と言える、守備職人。豊富な運動量と高い守備力が魅力。やはり、愛媛のジャイアントキリングの数々は、堅い守備は必須で、渡邊 一仁、藤田 息吹、秋山 大地と私が知っている中でも3人もチームの中心として活躍してきた過去がある。
その系譜の選手で、愛媛のサッカーを体現する上で、欠かせない選手。
4、試合前通算対戦成績
公式戦
岡山:6勝(21得点):7分:(25得点)8勝:愛媛
J2
岡山:6勝(20得点):7分:(23得点)7勝:愛媛
天皇杯
岡山:0勝(1得点):0分:(2得点):1勝:愛媛
会場別(岡山視点)
H:シティライトスタジアム:1勝4分5敗
A:ニンジニアスタジアム:5勝3分2敗
中立:福山市竹ヶ端運動公園陸上競技場:0勝0分1敗
5、今季の成績
勝敗(23/42)(他会場中止試合有)
9勝8分6敗(暫定9位:勝ち点35)
得失点
24得点19失点(+5)
ホームスコア(11試合:4勝6分2敗:15得点10失点)
〇:1-0×2、3-0×1、3-1×1
△:0-0×3、2-2×2、3-3×1
●:0-1×2
アウェースコア(11試合:5勝2分4敗:9得点9失点)
〇:0-1×4、1-3×1
△:1-1×2
●:1-0×3、3-0×1
得点時間帯(24得点:前半×10、後半×14)
1分~15分×3、16分~30分×3、31分~45分×4、前半AT
46分~60分×8、61分~75分×6、76分~90分、後半AT
失点時間帯(19失点:前半×11、後半×8)
1分~15分×2、16分~30分×4、31分×45分×5、前半AT
46分~60分×4、61分~75分×1、76分~90分×2、後半AT×1
ゴール(全24ゴール)
FW(6):18齊藤 和樹×1(PK右足×1)、19仲間 隼斗×4(頭2、右足1、ボレー右足1)、24赤嶺 真吾×2(左足ボレー1、PK右足1)
MF(10):7伊藤 大介×2(ダイビングヘッド1、右足ミドル1)、8塚川 孝輝×3(頭1、右足ミドル1、左足ミドル1)、11三村 真×1(左足ボレー1)14上田 康太×3(FK左足3)25武田 将平×1(左足ミドル1)
DF(6):3後藤 圭太×1(頭1)、4濱田 水輝×3(頭3)、6喜山 康平×1(頭1)、33阿部 海人×1(左足1)
GK:なし
その他(1):オウンゴール×1(足1)
アシスト(全16アシスト)
FW(7):9李 勇載×1(右足1)、18齊藤 和樹×2(右足1、右足クロス1)、19仲間 隼斗×1(左足1)、24赤嶺 真吾×3(パス右足2、クロス右足1)
MF(8):8塚川 孝輝×2(頭1、右足1)、14上田 康太×5(CK左足1、FK左足2、クロス左足1、パス左足1)、21椋原 健太×2(右足クロス2)
DF:なし
GK:なし
得点の形(24得点:流れ×10、セットプレー×14)
ボール奪取→ミドルシュート(右足)×1
パス(左足)→ミドルシュート(左足)×1
クロス(右足)→右足×1、クロス(右足)→ダイビングヘッド(頭)×1、クロス→左足ボレー×1、クロス→右足ボレー×1、クロス(右足)→頭×1、クロス→頭×1、クロス→オウンゴール×1
速攻→ポストプレー→右足ミドル×1
FK→頭×2、FK→混戦→左足×1
CK→混戦→頭×1、CK→2次クロス→頭×1、右CK→セカンドボール→ダイレクトボレー(左足)×1、左CK→頭×1、
左足直接FK×3、PK(右足)×2
ロングスロー→混戦→頭×1、ロングスロー→セカンドボール回収バックパス→左足ミドル×1
失点の形(19失点:流れ×14、セットプレー×5)
カウンター(CK)→ロングパス(左足)→ダイレクトシュート(右足)×1
左足(フリック)→頭×1、右足(パス)→右足(ミドル)×1、右足(スルーパス)→右足×1、右足(浮き球パス)→右足(ボレーシュート)×1
右足(クロスが直接)×1、右足(クロス)→頭×2、右足(クロス)→ブロック→右足(押し込み)×1、左足(クロス)→頭×2
毀れ球→ドリブル→シュート(右足)×1
CK→ショートコーナー→右足(ミドル)×1
PK×1、PK(右足)×2
右足×1、右足(ミドル)→オウンゴール×1
ロングスロー→テクニカルな繋ぎ→シュート(左足)×1
6、希望メンバー
監督
長澤 徹
スタメン
18齊藤 和樹
19仲間 隼斗、7伊藤 大介
39高橋 壮也、14上田 康太、8塚川 孝輝、21椋原 健太
6喜山 康平、4濱田 水輝、3後藤 圭太
13金山 隼樹
リザーブ
GK:22一森 純
DF:33阿部 海斗
MF:25武田 将平、11三村 真、37鄭 充根(ジョン・チュウグン)
FW:24赤嶺 真吾、32福元 友哉
岡山から世界へ
To Be Continued
by 杉野 雅昭(Masaaki Sugino)
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