改めてナベツネさんの「功」について

ナベツネさんの「功」については,7/23の日記にも書いていますが,ここでも項目を追加して書いておきたいと思います.

・清武さんを抜擢して,7年間,巨人の運営を任せたこと.清武さんを批判する報道でも流れていることですが,清武さんが7年間行ってきた改革にナベツネさんのバックアップがあったことは間違いありません.

・横浜球団の身売りに関して,仲介役を買って出て,(彼の好みから言えば)嫌いな筈の新興企業のDeNA社にTBSが売却できるよう根回しを行ったこと.これは,彼の好みより企業収益(DeNA社が一番買値を示した事)を重視したことの現れでもある.

・2011年3月の東日本大震災でプロ野球開催が危ぶまれる中,「通常通りの開催が必要」という企業側の論理をきちんと主張したこと.その結果,ナベツネと巨人が悪者になるだけで,4月中旬からプロ野球を開催することができた.ここでも収益重視の姿勢が貫かれていると思う.ほとんどの球団経営が苦しい状況を考慮すれば,経営者が収益を重視するのは当然であろう.ただし,主張の仕方は恐ろしく下手だったが・・・

・2004年に,近鉄買収に関して,ライブドア(堀江社長)が名を挙げたとき,その怪しさに最初に気がついて拒否したこと.ちなみに,星野さんは,ライブドアを応援する側に回った.当時,ナベツネさんは悪者になり,星野さんは正義の味方として祭り上げられたが,後にナベツネさんの正しさが明らかになる.ナベツネさんは,彼なりの見識をもっているが,星野さんは,単に時流に乗っているだけ(マスコミが言って欲しいと思っていることを言うだけ)ということがこのことでもわかる.

*ここで言いたいのは,「ナベツネさんがいなくなればすべてがうまくいく.」なんてことはなく,「彼がいなくなっても,巨人やプロ野球の抱える問題は残る」し,「むしろ,彼が悪役になることで見えてこなかった問題まで見えてくる」ということです.私は,清武さんを応援する側の人間ですし,ナベツネさんには退場していただきたいと思っていますが,彼も清武さんも居なくなった場というのは,相当な荒れ地であることは間違いないと思います.

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