井口選手・松井稼選手・岩村選手・平野選手・西岡選手に手を出さなかった巨人が,片岡選手獲得に到った理由を考える.
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元大阪爺
2013年12月03日 23:06 visibility556
巨人は、セカンドをずっと固定できませんでしたが,2008年オフの井口選手,2010年オフの松井稼選手・岩村選手,2012年オフの西岡選手・平野選手といった有力な二塁手を獲得に行かず,今回,片岡選手獲得に到った理由を考えてみます。結論をいうと,その理由を合理的に考えることができ,ナベツネさんを理由にする必要はありません。なお、以下では、1ドル=80円として年俸を計算しています。また、年齢はその当時の年齢です。
2008年の井口選手(34才)→見送り
成績:85試合310打数72安打2本24打点,26四球8盗塁,打率232出塁率292
(MLBのパドレスとフィリーズにて)
年俸:310百万円(385万ドル)
巨人:ギリギリでリーグ優勝,日本シリーズ惜敗,監督:原,GM:清武,推定総年俸:約53億円
巨人の主なセカンド:木村拓(36才)
木村拓の成績:124試合372打数109安打7本31点,27四球1盗塁,打率293出塁率347
・リーグ優勝して日本シリーズ惜敗ということで成績の条件としては今年と同じです。ただ,この年は上記のように木村拓選手がすばらしい成績を挙げたこと,年齢が井口選手と木村選手で2才しか変わらないこと,2007年オフの大型補強(ラミレス・グライシンガー・クルーンの獲得)で総年俸が膨らんでいたこと,井口選手の年俸が割高だったことが理由で獲得を見送ったのだと思います。
2010年の松井稼選手(35才)と岩村選手(31才)→見送り
・松井選手
成績:27試合71打数10安打0本1点,4四球1盗塁,打率141出塁率197
(MLBアストロズにて)
年俸:400百万円(500万ドル)
・岩村選手
成績:64試合196打数34安打2本13点,31四球3盗塁,打率173出塁率285
(MLBのパイレーツとアスレチックスにて)
年俸:390百万円(485万ドル)
巨人:リーグ3位,監督:原,GM:清武,推定総年俸:約49億円
巨人の主なセカンド:脇谷(29才)
脇谷の成績:132試合414打数113安打7本43点,35四球28盗塁,打率273出塁率333
・リーグ優勝を逃したので補強したい筈ですが,松井・岩村両選手が故障のために成績がふるわなかったこと,その割に年俸が高かったこと,脇谷の成績が良かったことが獲得を見送った理由でしょう。
2012年の西岡選手(28才)と平野選手(33才)→見送り
・西岡選手
成績:3試合12打数0安打0本0点,1四球9盗塁,打率000出塁率071
(MLBツインズにて)
年俸:240百万円(300万ドル)
・平野選手
成績:134試合458打数112安打1本24点,42四球6盗塁,打率245出塁率313
成績:134試合458打数112安打1本24点,42四球6盗塁,打率245出塁率313
(阪神にて)
年俸:190百万円
巨人:リーグ独走優勝,日本シリーズ優勝,監督:原,GM:原沢,推定総年俸:約39億円
巨人の主なセカンド:藤村(23才)
藤村の成績:109試合238打数60安打0本10点,15四球14盗塁,打率252出塁率296
・年俸に余裕はありましたが,日本一になったことで補強のモチベーションは低かったのでしょう。西岡選手については,ケガもあって成績が悪い割に年俸が割高です。平野選手も年齢と年俸に割高感があります。2011年に打率222ながら28盗塁で盗塁王を獲得した藤村が,さらに打率を252まで上げてきていたので成長を見守ろうという気持ちもあったと思います。
2013年の片岡選手(30才)→獲得
成績:72試合259打数75安打4本28点,24四球9盗塁,打率290出塁率354
(西武にて)
年俸:95百万円
巨人:リーグ独走優勝,日本シリーズ惜敗,監督:原,GM:原沢,推定総年俸:約43億円
巨人の主なセカンド:寺内(30才)
寺内の成績:114試合240打数54安打2本12点,11四球6盗塁,打率225出塁率265
・上記の他の年度と比較すると,巨人のセカンドの成績が特に悪く,対象となる選手の成績が良く,しかも年俸が安いです。中井のケガがなければ,あるいは,寺内の打率が3割とは言わないまでも2割7分くらいあれば,片岡獲得には行かなかったかもしれません。
全体として見えてくることは,
・その年の巨人の成績
・その年の巨人の二塁手の評価(成績・年齢)
・その年の巨人の総年俸
・獲得対象となる選手の評価(成績・年俸・年齢)
という4つの条件で「獲得か獲得しないか」の説明が合理的にできるということです。
もちろん,「「若手の伸びしろ」抜きで日本一になることを考える。」という原則が根幹としてあることは踏まえる必要があります。
もちろん,「「若手の伸びしろ」抜きで日本一になることを考える。」という原則が根幹としてあることは踏まえる必要があります。
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