2012年巨人のルーキー回顧-6:江柄子裕樹(右投手)
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元大阪爺
2012年12月15日 16:52 visibility347
ドラ6:江柄子(26才)の今年の成績
1軍:7試合14回2/3、0勝2敗0H0S、防御率2.45、WHIP:1.30、三振率(9回換算):8.6、四球率(9回換算):4.3
2軍:11試合40回、3勝3敗、防御率4.50、WHIP:1.20、三振率(9回換算):7.9、四球率(9回換算):4.1
3位に終わった2011年のシーズン直後の時点では、先発で頼りになるのは、内海・澤村・ゴンザレスの3人だけ、リリーフで頼りになるのは久保と山口だけという状況であった(後に、杉内・ホールトンの獲得に成功するわけだが、ドラフト時点ではまだそれは未定の状態だったはず)。それゆえ、ドラフトでは2010年に続いて投手中心のドラフト(本ドラフトの指名7人中6人が投手)になった。菅野を逃してドラフト上位を将来型の投手指名に切り替えた以上、下位では「即戦力を」ということになったはずで、江柄子は、巨人のドラフトでは珍しい20代後半での投手として6位で指名された。
150㎞/h台の直球が売りの投手ということだったが、実際には、直球は140㎞/h台で、多彩な変化球も駆使したコンビネーション型の投手であった。交流戦で4度リリーフとして登板し、そこそこの結果を出したが、高木京の台頭とともに2軍に落ちた。8月になって、杉内が肩の故障で先発から抜けると、今度は先発として、小山とともに杉内の抜けた穴を埋めた。ただ、内容的に小山よりは劣ったために、杉内の復帰後、(小山は1軍に残留したが)江柄子は2軍に落ちた。
今年の江柄子は、1軍で勝利こそ挙げられなかったが、ドラフト下位ルーキー1年目の1軍成績としては十分だろう。ただ、2軍の成績も、上述のように図抜けていたわけではない。ルーキー2年目とはいえ、来年は年齢が27才になるので球団が不成績を我慢してくれる保証はない。極端な話、上記のように今年の1軍の戦力になった時点で、江柄子獲得の目的は達したわけで、編成としては「いつ切ってもOK」という判断すらありうるわけである。
菅野が入ってくるので、先発としての位置づけは明らかに下がる。小山が先発控えの1番手とすれば、江柄子は2番手以下である。本人もそのことは自覚しているようで、「制球重視で、直球の速度を140km/h台に抑えていたが、来年は150km/h台の直球を復活させる。」という趣旨のコメントをしているようだ。球威が必要なリリーフとしてもやれることをアピールしていると思われる。しかし、今年も上述のように結構四球は多かったわけで、球が速くなっても四球がさらに多くなれば成績が悪化する恐れもある。個人的には、リリーフよりも先発の層が薄いので、制球を磨いて先発としてアピールする方がよいように思うのだがどうだろうか?先発控えの2番手以下と書いたが、それでも、笠原(21)や小野(25)よりは安定感がある分上だと思う。長いシーズン、必ず先発が足りない時が来る。開幕時の先発6枠には入れなくても、その下の2-3枠に入っていればチャンスは来る。イースタンのローテーションに入って、四球を減らし、防御率2点台の前半を守ることを来季の目標にすべきと思う。
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