2013年巨人前半線総括(打者と采配)

・続いて打者・采配編です.

チーム成績()内はリーグ順位
 83試合49勝31敗3分(1),341得点(2),262失点(1),80本塁打(1),56盗塁(2),打率262(1),防御率2.84(1)

打者
・得点2位(1位はDeNA)本塁打1位,盗塁2位,打率1位と良い数字が並んでいて打者も結果を出している.ただし,東京ドーム等のホーム41試合では打率273で本塁打54本だが,ビジター42試合では打率252で本塁打26本とかなり落ちる.この東京D以外(特にナゴドや甲子園)での得点力不足にどのように対処するのかというのが後半戦の課題だろう.


打者(打席数順に並べた)

・長野  83試合372打席,11本塁打,35打点,26四死球,5盗塁,打率259,出塁率311
・坂本  83試合366打席,9本塁打,39打点,32四死球,17盗塁,打率280,出塁率342
・村田  83試合334打席,11本塁打,38打点,34四死球,1盗塁,打率299,出塁率370
・阿部  80試合318打席,23本塁打,63打点,52四死球,0盗塁,打率293,出塁率406
・ロペス 65試合239打席,11本塁打,29打点,16四死球,1盗塁,打率310,出塁率353
・亀井  52試合200打席,2本塁打,18打点,14四死球,2盗塁,打率269,出塁率320
・松本哲 66試合169打席,0本塁打,2打点,12四死球,10盗塁,打率253,出塁率309
・ボウカー48試合157打席,7本塁打,25打点,10四死球,0盗塁,打率288,出塁率331
・寺内  62試合136打席,1本塁打,7打点,6四死球,3盗塁,打率242,出塁率278
・中井  37試合112打席,2本塁打,10打点,6四死球,2盗塁,打率308,出塁率345
・脇谷  32試合102打席,0本塁打,6打点,6四死球,2盗塁,打率242,出塁率287
・矢野  52試合98打席,1本塁打,19打点,0四死球,2盗塁,打率320,出塁率320
・高橋由 18試合55打席,1本塁打,10打点,11四死球,0盗塁,打率273,出塁率418
・石井  46試合54打席,0本塁打,1打点,4四死球,0盗塁,打率220,出塁率278


・長野の打率がようやく250を越えてきた.村田は盗塁以外で坂本の成績を上回っている.前半戦は,左投手に苦しめられたが,長野・村田の復活とロペスの復帰でそういう状況は少なくなるかもしれない.
・中井の活躍はうれしい限りだが,今後,各球団も研究してくるだろうから,それにどのように対処するかだろう.また,セカンドの守備を安定させることも大切になってくる.

・原采配については,去年の後半からの傾向として,「コマとして使えるかどうか」ということに重点が置かれているように思う.ただし,その為のチャンスの与え方が,以前に比べてかなり平等になった点を私は評価している.前半戦は,中軸を除いては,あえてメンバーを固定化せず,「左右」を理由にして多くの選手にチャンスを与えてきた.そして,結果を出した選手を使っている.若手で言えば,大田・橋本・中井にチャンスを与え,結果を出した中井のみが1軍に残った形になっている.巨人という,勝敗をもっとも重要視する球団においては,若手を育成しようとすれば,このやり方しかないだろう.以前は,原さんの眼力(別名:好き嫌い・依怙贔屓)に従って,選手に重点的にチャンスが与えられたが,その傾向が以前よりは少なくなったとわたしは感じている.
 以前は,投手の投げ方にまで口をだしていたが,投手に関しては昨年から川口コーチに任すようになり,今年は選手の上げ下げについても川相コーチにかなり委任するようになってきた.「回転打法」へのこだわりも,以前ほどではなくなったように思う.このあたりは,いずれも好ましい変化だと思う.

・昨年は,二位チーム(中日)をあえて意識しないで先発ローテーションを組んで,それで成功したが(中日戦で結果が悪くても,他のチームとの試合で勝ってゲーム差を広げたが),今年は,2位阪神を意識したローテーションを組んでいるように思う.結果がどうなるか注目したい.

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