マジックナンバーのおさらい.

マジックナンバーについて,よくご存じの方は読み飛ばしてください.数学(というより算数)が苦手な方も読み飛ばしてもらってOKです.ウイキペディアに説明がのっていますが,正確な分,割と難しく書いてあるので以下で簡単に説明します.若干正確さに欠ける部分はご容赦ください.演習問題の回答は後日コメント欄に記します.


マジックナンバー:他チームが残り試合を全勝しても,その成績を上回るための勝ち数.

日本のプロ野球の場合,144試合ですから,全チームマジックナンバー:145でスタートします.他チームが全勝しても,(ありえない話ですが)145勝すれば,その成績を上回るからです.

マジックナンバーのおおまかな計算式:145-(自チームの勝ち数)-(2位対象チームの負け数)-(自チームと2位対象チームの引き分け数)/2

・勝率がからんでくるので,実際には上記の式で計算した値から少しずれることがあります.
・MLBでは,引き分けがないので,最後の引き分けの項もなく,計算は簡単になります.

計算例
本日(8/15)試合終了時の巨人の勝敗:63勝35敗4分け
 2位の阪神の勝敗:54勝44敗2分け
上記の計算式によるマジックナンバー:145-63-44-(4+2)/2=35
  実際は勝率の関係で34となっています.

・演習問題
実は,マジックナンバーは,(2位)対象チームを変えてそれぞれ計算できます.下記のチームそれぞれに対して,上記の計算式で,それぞれのチームに対する巨人のマジックナンバーを大まかに計算してみましょう.
 広島 45勝 56敗 2分け
 中日 44 58 1
 DeNA  43 59 0
 ヤクルト 41 58 1

 この計算をして分かると思いますが,各チームに対してマジックナンバーが計算でき,その中で一番大きいものが,本来の意味での「マジックナンバー」となります.

・「マジックナンバーがついたとかつかないとか消えたとか,自力優勝が消えたとかの意味」
 1位チームの残り試合-マジックナンバー=負けても良い試合数(N)となります.
 2位対象チームと1位チームとの対戦試合がM試合あるとき.

 N>=M(NがM以上の時),「マジックナンバーがついた.」
 N<M(NがMより小さい時),「マジックナンバーがつかない,マジックナンバーが消えた.」

 と言います.いったんN>=Mになった後,N<Mとなったとき「マジックナンバーが消えた.」といいます.

 N>=Mだと,2位チームが全勝した時(1位チームがM敗した時)でも,他の試合に勝てばマジックナンバーを0に出来るのに対し,N<Mだと,それが出来ないので上記のような表現をするようです.なお,上記で説明したように,マジックナンバーは常に存在し,試合日程に左右される1位と2位対象チームの試合数(M)で,「マジックナンバーがついた,消えた」と騒ぐのは日本プロ野球特有のことのようです.まあ,勝率が(引き分けが)からむので,計算が面倒なことも一因かもしれません.

 上述したように,二位以下の各チームに対して1位チームはマジックナンバーおよびNが計算できます.それぞれのチームに対して,N>=Mになったとき,そのチームは「自力優勝がなくなった.」といいます.二位以下のすべてのチームに「自力優勝がなくなった時」が「マジックナンバーが点灯した時」です.

 試合日程によって,一位チームとの試合数は他チームと比べて3試合前後のズレがあり,それが消えるのには2週間程度かかることを考慮すれば(3連戦単位で考えると5チームX3試合=15試合しないと試合数はそろわないことを考慮すれば),「マジックナンバーがつく日」が「早いか遅いか」を判断するには,少なくともその差が「2週間程度」があることが必要であるということが分かります.雨で日程がずれれば,この「2週間程度」はもっと長くなるでしょう.「マジック点灯が何日早い(遅い).」とかいうのは,余り意味があるとは思えません.

演習問題
 8月15日試合終了時点で,巨人のマジックナンバーは34で残り試合は42です.阪神の場合,巨人との残り試合が7試合なので,マジックナンバーが「点灯」しています.巨人との残り試合が,何試合以上あればマジックナンバーは「点灯しない」でしょうか?




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