2016年巨人総括-その2;外国人選手の評価

マシソン:評価◎
2015年:63試合58回,防御率2.62,3勝8敗28H2S
2016年:70試合80回,防御率2.36,8勝4敗41H1S,最優秀中継ぎ
昨年は、救援失敗が目立ち、オフの段階では、マイコラス、ポレダの次の位置づけで契約すら危なかった。その危機感もあってか、今年は見事な活躍だった。もちろん、来年も残留だと思う。オフはゆっくり体を休めて欲しい。

マイコラス:X
2015年:21試合145回,防御率1.92,13勝3敗0H0S,勝率1位
2016年:14試合91回, 防御率2.45,4勝2敗0H0S
ケガがあったとはいえ、この成績ではね。故障については、「サボリ疑惑」もあったが、投げ方に無理があるのも事実なので真相は不明。来期は2年契約の最終年なので頑張るとは思うが、過剰な期待は禁物。 

ポレダ:X
2015年:24試合147回,防御率2.94,8勝8敗0H0S
2016年:5試合27回, 防御率4.00,1勝3敗0H0S
 個人的に今年は15勝程度するのではないかと大きく期待していたが裏切られた.ただ,山口の後釜として最も期待出来るのはこの投手とも思っている.元々中継ぎだし,ケガからの回復を前提に年俸5千万円位で来季も契約することを私としては希望.

ギャレット:○
2016年:123試合422打数,打率258,出塁率327,24本塁打68打点,39四球
 ちょっと甘いが一応合格点.年齢(35歳)が気になるが,選球眼が(外国人にしては)悪くないので,来年の伸びしろが期待出来る.阿部の代わりに4番を打てる選手が巨人には必要なのでその候補として来季も契約を希望.

クルーズ:○
2015年:133試合501打数,打率255,16本塁打73打点,24四球,ロッテ在籍
2016年: 81試合298打数,打率252,11本塁打37打点,11四球
 2塁守備としては,守備範囲は広くはないが併殺時も含めての送球動作の早さは特質ものである.ショートもこなせて,シーズン前半の坂本不在時には,ショートをつとめ,「打線のボリュームの無さ」を最小限にくいとどめた.それで,打率250,11本塁打,37打点(143試合出場なら,単純計算で18本塁打60打点)なのだから,昨年並みの数字を残している.「態度が悪い」としてCSを外されたが,ロッテの首脳陣が使いこなせたのに,巨人では使いこなせないのなら,巨人の1軍首脳陣にも問題があると考える.年齢も32歳なので,うまく使いこなせば,今後,数年間はセカンドのレギュラーを任せられて,坂本のバックアップもできて,打順も6番以上が期待出来る.菊池選手(広島)や山田選手(ヤクルト)のような特別な2塁手を除いて,平均以上の守備と打撃を備えた2塁手であり,来期以降も上手に活用すべきと考える.

アンダーソン:X
2015年:83試合234打数,打率252,7本塁打31打点,21四球
2016年:3試合12打数,打率250,0本塁打1打点,0四球
 ギャレットの保険として残留したが,ケガが多すぎて今年はダメだった.来季は解雇でしょう.

アブレイユ:評価不能
2016年:出場無し
 27歳と若く,右の強打の外野手として「育てる」目的で獲得した筈なのに1年で解雇とはまったく理解出来ず.
 
ガルシア:X
2016年:4試合7打数,打率000
 キューバナショナルチームの23歳の若手(右打ち)外野手を,他球団との争奪戦の末に獲得したとして話題になったが,日本の習慣になじめなかったとかで4ヶ月で解雇.帰国途中に行方不明になり,米国への亡命準備をしているとされる.キューバルートで来る選手のリスクの高さを日本球界に知らしめた功績のみ特筆されるだろう.

メンドーサ:X
2015年:2試合3回,防御率3.00,0勝0敗1H0S
2016年:3試合4回,防御率11.25,0勝0敗0H0S
 22歳と若く,キューバナショナルチームの抑えとしても活躍した.マシソンの保険として考えていたと思うが,結果を出せず結局解雇.すると,帰国途中で行方をくらました.米国への亡命の準備をしていると考えられる.ガルシアと共に,巨人の「キューバルート」が全く失敗に終わったことを示す実例.

ガブリエル,ペレス:X
2016年:共に1軍出場無し
 山口の衰え(高木の解雇,戸根の伸び悩み等)から,左投手手薄と見て,慌てて獲得した左投手.しかし,2軍ですら戦力にならず解雇.戦力が足りないことを見越して,獲得したという点だけは評価できるが,巨人フロントの「見る目の無さ」を示した.せめて,自軍の2軍の若手左腕より相対的に上かどうか位は判断して獲得して欲しい物だ.

ソリマン・アダメス:?
 2016年:育成選手なので1軍出場無し.
 舎人さんによると,ソリマンは使えそうとのこと.来季に期待.

・マシソン・ポレダ・マイコラス・ギャレット・クルーズについては,それなりに評価はできる.他方,それ以外の外国人選手については,率直に言って,外国人枠が「4人」ということを理解していなかったとしか思えない「外国人集め」だったと思う.無駄に支配下登録選手枠をつぶし,育成枠で結果をだしている選手の,支配下登録・1軍での活躍のチャンスをなくした.それも,長期的視野にたってのことなら理解出来るが,そうでもないようで,フロントの大きな失敗だったと思う.

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