巨人10-8ロッテ：空中戦に持ち込んで勝ち (5/17,141835,9)

最終回のどたばたを無視すれば，東京D名物の空中戦にロッテを引っ張り込んでの快勝でした．

坂本・小笠原・ラミレス・阿部・高橋由・李と6人の本塁打を打てる打者を並べた巨人が，井口・金・大松・里崎の4人の本塁打打者のロッテよりたくさん本塁打が出て勝ったと言うわけです．また，ロッテの投手も打者も東京Dに慣れていない分，巨人が先に先制パンチを浴びせることが出来て，結果として常にリードした展開で継投も考えることができて有利でした．本塁打を打たれたロッテの投手だけでなく，本塁打を打ったロッテの打者も「あれが入るのか？」という表情をしているのが印象的でした．

・いや，本当に東京Dはよく球が飛びますな．

・以下，個別の感想など．

・西村健を6回まで引っ張って勝ち星をつけた阿部と首脳陣に拍手！

4-3でリードした5回表，二死3塁のピンチで，3番井口選手にストレートの四球を出してしまった西村健，次は，2打数２安打の４番の金選手．しかも，金選手にはその前の打席で，西村健の勝負球であるシュートを完璧に捉えられて本塁打を打たれています．内野陣が集まって斉藤コーチも出てきて私は絶対交代だと思いました．リリーフ陣は休養十分ですしね．しかし実際は続投．西村健は初球にそのシュートを投げて・・・金は（たぶんその球を待っていて）打ったがショートゴロでチェンジ．続投させた首脳陣，狙われていることがわかってシュートを投げさせた阿部，思い切ってシュートを投げた西村健すべてに拍手です．昔，なかなか一本立ちできなかった斉藤が同様な場面で藤田監督に続投させてもらって・・完投して勝ってから11試合連続完投勝ちをして巨人のエースになったことを思い出しました．まあ，これで西村健が完投勝ちすれば絵になったのですが，6回に西村健は二死から今江に本塁打を打たれて4点目を取られたこともあって6回で降板しました．まあ，でも，一打同点〜逆転の場面で続投させてもらい，4番打者相手に，狙われているのがわかっていて自分の勝負球のシュートを投げて打ち取って・・・かつ勝ち星がついたというのは今後の西村健にとって大きな財産になると思います．

・ラミレスはやはりすごい．

上記の次の5回裏．西村がピンチを抑えて点がほしい場面．小笠原がヒットででて無死１塁．2-3から左投手の松本投手が投げた外角への難しい変化球をライトに打ち込みました．インコースに強いラミレスと本塁打が恐い場面ですから配球は間違っていません．球も悪くなかった．打ったラミレスがすごかった．すばらしい読みとテクニックで，本当に点が欲しいところで点をとってくれます．

・福田がすごい．

8回にリリーフででてきて，150km/h台のストレートを連発して3者凡退に抑えました．ロッテの下位打線が相手で，点差があいてたとはいえ圧巻でした．もともと，抑え候補として2005年ドラフト希望枠で取った投手です．制球難から尾花コーチが先発に転向させてそれなりの結果をだしてきましたが，この球威ならリリーフ（中継ぎ）でもよいかもしれません．楽しみが増えました．

・高橋由の打撃について

非常によい感じでした．打席に打ちそうな雰囲気が満ちていて，ロッテの先発の大嶺投手が2打席とも四球をだしたのもそのせいだと思います．大嶺投手に代わった左投手の松本投手が勝負にいったら，きっちり2点本塁打を打ちました．軽く合わせただけにみえるのに，東京Dのライトの中段まで飛びました．「投手の左右に関係なく，俺を出せ！」というアピールに見えましたね．

・高橋由の1塁守備について

最終回，三遊間よりのゴロをさばいた坂本の送球を後ろにそらしました．坂本にエラーがつきましたが，坂本は不満そうでした．うまい1塁なら取っていて「坂本の好プレー」とされるものだったと思います．舎人さんが，「巨人の内野陣のエラーの多さには，1塁手がころころ代わることにも原因がある．」という趣旨のことを書かれていましたが，このプレーを見て納得できました．少なくとも試合終盤は，1塁が本職の人（李）を使って欲しいと思いました．