ボーク取締りの意義 (35274,79,775)

1日過ぎて私の気持ちも整理できたので、あえて昨日の巨人-ヤクルト戦のことを取り上げます。


ボークとは塁に走者がいるときに行う投球上の反則行為です。したがって、それを取り締まることの意義は、「投手が反則をすることで、塁上のランナーの進塁行為を阻害するのを防ぐこと」でしょう。
「塁上のランナーの進塁を阻害する可能性がある」から、「セットポジションで完全に静止すること」を求めるのです。逆に言えば、「塁上のランナーの進塁を阻害する可能性がない」場合、走者も打者も主審すら気づかない「セットポジション時の微妙な動き」を厳密に取り締まることにどんな意義があるのでしょう?
昨日の巨人-ヤクルト戦、0-0で迎えた2回表のヤクルト攻撃、二死2・3塁で投手由規がバッターボックスでカウント2-2からのグライシンガーの投球に対して3塁塁審が宣告したボークは上記にあたると思います。確かに、グラブは微妙に動いていたように見えます。でも、それ以前の投球の時にも似たような動きはあった。いったいどこで線を引いたのかまったく不明です。ただ、言えるのは、巨人側にとっては最悪のタイミングだったということです。投手が空振りして三振して、0-0で終わるはずが、1点取られて、なお二死3塁でやり直しとなったのですから。

3塁塁審が、ヤクルトにわざと有利な判定をしたとは思いたくありません。しかし、少なくともアマチュア野球なら、「セットポジション時の微妙な動き」に対して、投手にとって致命的な場面でいきなりボークを宣言するより、その前に審判は投手に注意すると思うし、そのほうが、ゲームも円滑に進むでしょう。ボークの宣言は、試合をまったく止めてしまうからです。サッカーの場合、プロでも(というかプロであるからよけいに)主審はゲームの円滑な流れを優先させて些細な反則はとりません。プロ野球ではそれは許されないのでしょうか?

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