セリーグの今シーズンを振り返る
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元大阪爺
2008年09月18日 19:24 visibility140
・明日以降は,当分冷静でいられなくなると思うので,早めの(巨人にスポットをあてた)シーズン評価です。
・ 巨人は非常によくやったと思います。昨シーズン終盤に無理をしたことの反動(要は選手のケガと疲れ)と,阪神の戦力充実ぶりをよく判断して,適切な補強を しました。グライシンガー(15勝8敗),クルーン(1勝3敗35セーブ),ラミレス(3割1分,39本塁打,110打点)がなければ,今の成績73勝 53敗というのはあり得なかったし,セリーグは阪神の独走で終わっていたでしょう。私は,グライシンガーやラミレス獲得には反対でしたが,結果をみれば私 の判断が間違っていました。グライシンガー獲得には阪神も乗り出していましたから,巨人が手をひいていれば,グライシンガーは阪神に行っており,やはり阪 神の独走につながったでしょう。現在はもちろん,春先の情けないほどの貧打(ケガ等による小笠原・高橋・阿部・李の絶不調,二岡の離脱)の中で,打ちまく るラミレスも不可欠でした。他方,野手では坂本,投手では,山口・越智・東野を育て,(苦し紛れとはいえ)バーンサイドを先発で使って結果を出しました。 この若手成長が「たまたま」ではないことは,育成枠を使って実質保有選手を増やし,選手の厚みをましてきたこと(この中から,山口に加えて,隠善がでてき ました),2006年高卒ドラフトの坂本・田中を2007年の2軍で多くの試合を経験させたこと(高卒2年目で坂本が2008年1軍の全試合出場している ことと無縁ではないはず),2007年〜2008年にベテランを切ったこと(桑田・工藤・三浦・小関・斉藤・・)から明らかです。つまり,戦略に関して は,フロントおよび原監督は大変立派です。試合に入ってからの,いわば戦術における原采配(おそらく伊原さんとの共同作戦)には,首をかしげることもあり ましたが,過去の長嶋采配や王采配に比べれば許容範囲内かと思います。
・阪神もすばらしいと思います。新井 を取ったことは,新井自身の力に加えて金本も活性化させました。濱中を出して平野を取ったのにはびっくりしましたが,赤星・平野の1・2番は,新井・金本 の3・4番との相乗作用で阪神の得点力を大きく向上させました。さらに,鳥谷の充実,金本に加えて矢野・下柳の40歳トリオの相変わらずの活躍,檜山の驚 異的な代打成功率,JFK+渡辺・江草のリリーフ陣の強さ,安藤の復活,岩田の一本立ち等,オールスターまでは全く隙がありませんでした。今は,春先の巨 人のように,けが人と不調の波が来ていますが,このチームを作り上げた阪神フロントと岡田監督は大変立派だと思います。
・ 昨年の日本一チーム中日の失速ぶりは,もっと話題になっていいと思います。シーズン前は,大きく補強した巨人よりもむしろ中日の方が優勝候補でした。監督 としての能力も,率直に言って,原監督や岡田監督より上だと私は思います。確かに福留は抜けましたが,昨シーズンほとんど福留は貢献していませんでした し,和田が入ったことでそれは解消されたはずでした。加えて,巨人は,中日相手だと相変わらずいいように「やられて」いるので,昨年の日本一で完成された はずの中日野球がこのように崩れた理由が私にはわかりません。ただ,「優勝したらチームに手を入れるな」という格言は,中日と(昨年パリーグ優勝チーム の)日ハムの低迷を見る限り,あたっていないことは事実です。
・広島・ヤクルト・横浜に関しては,私は大してコメントする能力を持ちませんので一言ずつだけ。
・広島は,黒田・新井が抜けたのに今の成績はすばらしいの一言です。
・ヤクルトもよくやっていると思います。高田さんは,落合監督就任当時の中日のようなチーム(投手を中心とした守備と走塁のチーム)を作ろうとしていると思いますし,成功しつつあると思います。
・横浜は,クルーンを巨人が取得したこともありますが,適切な外部補強なしでは,成績は上がってこないことを示していると思います。
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