意義深い試合

甲府を応援する身としては残念な結果ですが、「あの甲府がついにこうした大舞台で戦えるまでになった！」という嬉しさがありました。

なんせ５万７千人超！ 

試合前、レッズサポの応援旗が一部捩れてしまったのがちゃんと直されたり、キックオフ直後から甲府がボールを持つだけで大ブーイングだったりと、いきなり見所が。

気温とは裏腹に熱い試合でした。

甲府は格下らしく、ゆっくり攻める展開。バレーもディフェンスラインを引きずってスペースを作る動きに徹していてボールタッチも少なめだったけれど、その分パスはテンポよく繋げていました。

前半はやや審判に左右されたところがあり、結果的にはホーム寄りの笛で、甲府の早いリスタートを潰したり、明らかなダイブでＰＫを取られたりしていたけれど、それはそれで退場者を出しながらも守りきるという展開。ボール際の強さや中盤のプレッシャーでは甲府が浦和を上回っていたけれど、個々の力でどうしても見劣りがしました。浦和がシュートの積極性が少なかったことにも助けられました。

ところでワシントン選手が最初のＰＫを蹴る前に闘利王選手が近寄り、「まさか蹴る気か？　正気か？」と思いましたが、代表戦の再現はありませんでした。しかし、もう一緒に観戦した浦和ファンの人も皆、「これで外したら闘利王がこんな時に話しかけたせいだね〜」と言って笑っていたら本当に外れ、しかもその後にもう一度やってしまったので「うわー！闘利王の呪いだよ〜！！」とか言ってましたが、後半はワシントン選手が呪いを振り払うかのような（笑）活躍でした。

後半立ち上がり早々、自分がビールを買っている間に右サイドにいた山田選手からの左足のクロスをワシントン選手が決めてしまい、先制ゴールを見逃してしまいました。その後はかなり浦和のペースで、甲府は運動量とポゼッションはそう落ちていなかったけれど、中盤にできたスペースを突かれました。また、ビジュ選手がワシントン選手のゴール前での高さと動きをケアしきれなくなり、かなり危ないシーンが。

そして山田選手が左サイドでディフェンス２人を一気にかわしてゴール前にドリブル突進し、縦に行くフェイントを入れてさらに一人をかわしてゴール前にボールを持ち出し、狙い済ました右足のシュート。完璧なビューティフルゴール。

その後、コーナーからあっさりビジュ選手がフリーにしてしまったワシントン選手に決められて、３−０。

バレー選手や石原選手もチャンスを決められず、結果的には完敗だったけれど、浦和は永井選手や相馬選手も出してきて、最後までお互い攻めあったので面白い試合でした。後半終了間際の、相馬選手から鋭いクロスがワシントン選手の足元に通ったときには、ヴェルディコンビがキター！ハットトリック！と思ったけれどワシントン選手の右足から放たれたボールは枠を外れてしまいました。

試合終了後のYou'll never walk aloneをパクった凱歌の大合唱には、イギリス帰りのマンＵサポ＆レッズファンの友人（レッズ戦初観戦）の女性は「なんかリバプールみたいだし、揃いすぎててキモイ」 と苦笑してました。僕も同感でしたが、まあ一度見れて良かったです。ＦＣ東京と比べると、どっちもどっちですが…。

しかし、なぜ山田選手を代表に呼ばないのだ、オシム監督！　ものすごくいい選手だと思うんですが。まあ、清水の藤本ら、次世代のいい選手もいるし、ここでベテランを入れるのは抵抗感があるのかもしれませんが、本当にどこでもできる選手だし、一つ一つのテクニックが正確だし、攻撃センスはものすごい。一方で、現代表の長谷部選手は９０分いたけれど、出てたの？　といいたくなるほど存在感が無かったです。もう少しボールに絡まないと彼の良さは出ないでしょうね。

甲府としては長谷部選手を抑えたけれど、退場者が出てしまって山田選手を抑え切れなかったのが敗因の一つです。とはいえ、今日の山田選手の出来からいって、９０分間押さえきるのは無理だったでしょうね…。アレックス選手も安定感のある動きで良かったとおもいます。

それにしても埼スタは交通の便が悪すぎる。前に高円宮杯を見に行ったときはあまりわからなかったのですが、今日は思い知りました。

浦和美園からだとタクシーすら使えないほど混むと聞き、往復とも東川口からタクシーで行ったのですが、どちらも片道２０００円以上かかり、しかも渋滞でした（今日でもまだマシな方だったらしい）。

でも、東川口周辺の飲食店はなかなか良かったです。行きはラーメン屋の武蔵坊、帰りは串焼き屋（名前不明）に寄りましたが、どちらも良かった。レッズファンであふれてました。

レッズファンはせっかく赤という目立つ色を使えるので、ユニフォーム着込むだけじゃなくてもうちょっとオシャレして欲しいところですが、仲良さそうでいいですね。